中古マンションのエリア別「価格×供給」マップ|当サービスの実データで見る相場の地図

「このエリアの中古マンションは、だいたいいくらぐらいなのか」——物件探しの出発点になる問いですが、平均を眺めても実感はつかめません。同じ「中古マンション」でも、エリアが変われば価格はまるで別世界だからです。

物件ウォッチは複数の不動産サイトを毎日巡回し、掲載中の物件を記録しています。今回は現在掲載中の中古マンション約1.8万件を使って、エリアごとの価格と供給量を一枚の地図のように並べてみました(2026年7月時点・当サービス集計)。

まず種別で世界が違う

不動産と一口に言っても、種別で価格帯も物件数もまったく異なります。当サービスが現在把握している在庫の内訳です。

種別ごとの供給割合と価格中央値(当サービス実測)
種別件数の割合価格の中央値
中古マンション72%6,199万円
投資用(一棟・区分)16%4,580万円
戸建て8%3,999万円
土地4%2,280万円

件数でも金額でも中古マンションが主役です。以下は、その中古マンションをエリア別に分解した地図です。

エリア別・価格ラダー(中古マンションの中央値)

供給がまとまっているエリア(掲載30件以上)を、価格の中央値が高い順に並べました。

エリア別の中古マンション価格中央値(当サービス実測)
エリア価格の中央値掲載件数
東京都中央区1億3,280万円4,523
東京都世田谷区7,490万円3,132
東京都中野区6,598万円1,484
神奈川県横浜市西区6,380万円421
東京都荒川区5,980万円929
東京都江戸川区5,290万円1,098
東京都板橋区4,299万円2,351
東京都葛飾区3,980万円980
北海道札幌市中央区2,985万円1,404
愛知県名古屋市千種区2,298万円775
宮城県仙台市青葉区2,190万円314
静岡県伊東市680万円181

いちばん上の東京都中央区(湾岸のタワーマンションを多く含みます)は中央値で1億3千万円台。いちばん下のリゾート色の強い静岡県伊東市は680万円で、その差は約20倍です。さらに注目したいのは、同じ東京23区の中でも中央値が3倍以上違うこと。中央区(1.3億)と葛飾区(3,980万)では、同じ「東京の中古マンション」でも予算感がまるで別物です。「東京は高い」ではなく「東京のどこか」で相場は決まります。

供給量マップ:在庫が厚いのはどこか

次に、同じエリアを「掲載件数(供給量)」の多い順に見ます。

エリア別の中古マンション掲載件数(当サービス実測)
エリア掲載件数価格の中央値
東京都中央区4,5231億3,280万円
東京都世田谷区3,1327,490万円
東京都板橋区2,3514,299万円
東京都中野区1,4846,598万円
北海道札幌市中央区1,4042,985万円
東京都江戸川区1,0985,290万円
東京都葛飾区9803,980万円
東京都荒川区9295,980万円
愛知県名古屋市千種区7752,298万円

面白いのは、「価格が高いエリア=物件が少ない」とは限らないことです。最も高い中央区が、供給量でもトップ。高額でも取引の母数が大きく、常に一定の在庫が回っています。逆に地方エリアは価格が手ごろでも、そもそも掲載数が少なく、条件に合う一台に出会える機会は限られます。「安いエリアほど、いい物件はすぐ埋まる」——供給の薄さは、スピード勝負になりやすいということでもあります。

買う側のための使い方

1. 予算からエリアを逆算する

「6,000万円で中古マンション」と考えたとき、この地図があれば、中央区では手が届きにくく、中野区・荒川区・江戸川区あたりが中心価格帯だと当たりがつきます。予算とエリアの相場観を先に合わせておくと、無駄な内見や「予算オーバーばかり」の徒労を減らせます。

2. 供給が薄いエリアは“待ち”ではなく“張り込み”

掲載件数が少ないエリアを狙うなら、たまに見に行く探し方では出会えません。数が少ないぶん、いい物件が出た瞬間に動く体制が要ります。

3. 相場は動く。“今の実勢”で確かめる

ここで示したのは2026年7月時点のスナップショットです。エリア相場は動きます。狙いのエリアがあるなら、思い込みの相場観ではなく、今まさに出ている物件の価格分布で確かめるのが確実です。物件ウォッチは、LINEで「エリア名+種別(マンション/戸建て/土地/投資)」を送るだけで、複数サイトの新着を自動で通知します。

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このデータについて(正直な注記)

数字はすべて掲載中の物件の売り出し価格(asking price)の中央値で、成約価格ではありません。売り出しは成約よりやや高めに出る傾向があります。また供給量(掲載件数)は、当サービスが監視しているエリアやURLに依存します——利用者の関心が高いエリアほど手厚く巡回しているため、これは「日本全体の在庫総数」ではなく「当サービスが現在把握している掲載数」です。したがって、ここに出てこないエリア(例:港区など)は「物件がない」のではなく「当サービスの監視対象が薄い」ことを意味します。中古マンションが中心ですが、ごく一部に新築や築浅の売り出しを含みます。集計は掲載中(未終了)・初回一括取り込み分を除いた実データ(各エリアn=30件以上)で、2026年7月時点のスナップショットです。

まとめ

よくある質問

中古マンションはエリアでどれくらい価格が違いますか?

当サービスの実測(2026年7月時点)では、東京都中央区の中央値1億3,280万円から静岡県伊東市の680万円まで、エリアで約20倍の開きがありました。同じ東京23区の中でも中央値は3倍以上違います。

価格が高いエリアは物件数が少ないのですか?

必ずしもそうではありません。当サービスのデータでは、最も価格が高い中央区が供給量でもトップでした。高額帯でも取引の母数が大きく、一定の在庫が回っています。逆に手ごろな地方エリアは掲載数自体が少ない傾向です。

この価格は成約価格ですか?

いいえ、掲載中の売り出し価格(asking price)の中央値です。成約価格はこれよりやや低くなる傾向があります。また供給量は当サービスの監視対象エリアに依存するため、日本全体の在庫総数ではありません。

エリアごとの築年帯・前月比・国交省の取引事例まで踏み込んだ分析は、毎月更新の月次相場レポートで公開しています。あわせて中古物件は掲載から何日で消えるかもどうぞ。