物件ウォッチ

2026年4月6日

「買ってはいけない」中古物件の見分け方|内見でチェックする5つのポイント

中古マンション、中古戸建て、土地。どれを買うにしても、「ハズレ物件」を掴むリスクはゼロではありません。

ネットの写真はきれいに撮られているし、不動産会社はいいことしか言わない。内見に行っても、どこを見ればいいかわからない。

この記事では、プロの不動産鑑定士や建築士が内見で最初にチェックするポイントを5つ紹介します。これを知っているだけで、「買ってから気づいた」という最悪の事態を避けられます。

1. マンションは「管理」で8割決まる

築30年の管理が行き届いたマンションと、築15年の管理がずさんなマンション。将来の資産価値が高いのは前者です。

内見で必ずチェックすべきポイント:

エントランスとゴミ置き場

共用部分の清潔さは管理レベルの指標。ゴミ置き場が汚い、自転車が散乱している、掲示板に古いお知らせが残っている。これらは管理の手が行き届いていない証拠です。

修繕積立金の額と推移

修繕積立金の相場は、専有面積1平方メートルあたり月200〜300円。50平方メートルなら月1万〜1.5万円が目安です。

これより極端に安い場合は要注意。「安くてお得」ではなく、「将来の大規模修繕の費用が足りない」可能性が高い。修繕積立金が不足すると、一時金として数十万〜百万円単位の臨時徴収が発生します。

長期修繕計画の有無

管理組合がきちんと長期修繕計画を策定しているか。計画がない、あるいは計画はあるが実行されていないマンションは、建物の劣化が進むリスクがあります。

ポイント:不動産会社に「管理組合の議事録と長期修繕計画を見せてください」と言えば、出してくれます。出し渋るようなら、そのマンションは避けたほうが無難です。

2. 戸建ては「基礎」と「雨漏り痕」

中古戸建てで最も怖いのは構造の問題。外壁や内装はリフォームで直せますが、基礎や構造体のダメージは修復コストが桁違いです。

基礎のひび割れ

建物の外周を一周して、基礎コンクリートのひび割れを確認。幅0.3mm以下のヘアークラック(髪の毛ほどの細さ)は経年変化で問題なし。幅0.5mm以上の構造クラックは要注意。基礎を貫通するひび割れは深刻です。

雨漏り痕

天井や壁にシミがないか。特に最上階の天井、窓枠の周り、外壁の角。新しい壁紙が部分的に張り替えられている場合は、雨漏りの修繕を隠している可能性もあります。

床下の状態

可能であれば床下収納庫から床下を覗く。カビ、水たまり、シロアリの痕跡がないか。床下に湿気がこもっている家は、構造体の腐食が進んでいる恐れがあります。

ヒント:内見時に懐中電灯を持っていくと、暗い場所もチェックできます。

3. 土地は「ハザードマップ」と「隣地」

更地の土地は一見すると判断材料が少ないように見えますが、確認すべきことはたくさんあります。

ハザードマップ

その土地が浸水想定区域、土砂災害警戒区域、液状化リスク地域に含まれていないか。市区町村のハザードマップで確認できます。重要事項説明でも触れられますが、自分でも事前に確認しておくべき。

隣地との境界

境界杭が明確に入っているか。境界が不明確な土地は、隣人との将来的なトラブルの種。特に古い住宅地では、境界が曖昧なまま何十年も経っているケースがあります。

接道条件

建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接していないと建物を建てられません(接道義務)。これを満たさない土地は「再建築不可」。建て替えができないため、資産価値が大幅に下がります。

用途地域

「第一種低層住居専用地域」なら閑静な住宅街が保証されますが、「準工業地域」だと工場が建つ可能性がある。隣に高いマンションが建つかどうかも用途地域でわかります。

4. 「リノベ済み」の裏を見る

リノベーション済み物件はきれいで魅力的。でも見えない部分に落とし穴があります。

配管は更新されているか

キッチンや浴室が新品でも、壁の中の給排水管は古いままということがあります。築30年以上で配管未更新の場合、入居後数年で水漏れが発生するリスク。

リノベの仕様書を見せてもらい、「配管の交換はしていますか」と聞く。「内装のみ」と言われたら、将来の配管交換費用(数十万〜百万円)を予算に織り込む必要があります。

電気容量は足りているか

古いマンションは電気の基本容量が30Aのことがあります。IH、エアコン、食洗機を同時に使うとブレーカーが落ちる。40A以上に増設できるかどうかは、マンション全体の電気設備に依存するため、個別の部屋だけでは変更できないこともあります。

買取再販業者の利益

リノベ済み物件は、業者が安く仕入れて内装を整え、利益を上乗せして販売しています。同じマンションの他の部屋の成約価格を調べると、リノベ分+利益で2〜3割高くなっていることがわかります。「自分でリノベする前提で安い未リノベを買う」という選択肢も。

5. 「お得に見える物件」には理由がある

相場より明らかに安い物件。飛びつきたくなりますが、安いのには必ず理由があります。

事故物件

告知義務がありますが、一度別の人が住んでから再販すると告知不要になるグレーゾーンがあります。「大島てる」等のサイトで事前にチェック。

定期借地権

土地は借り物で、期限が来たら建物を壊して返す。残存期間が短いほど安くなる。更新できないため、長期で見ると割高になることも。

再建築不可

接道条件を満たしていないため、建て替えができない物件。リフォームしか選択肢がなく、住宅ローンの審査も厳しい。

旧耐震基準

1981年5月以前の建築確認。地震リスクが高く、住宅ローン控除の対象外になることも。

鉄則:相場より安い物件を見つけたら、「なぜ安いのか」を販売会社に聞く。明確な回答がなければ自分で調べる。理由がわからないまま買うのは最もリスクが高い選択です。

まとめ

  1. マンション → 管理の状態、修繕積立金、長期修繕計画
  2. 戸建て → 基礎のひび割れ、雨漏り痕、床下
  3. 土地 → ハザードマップ、境界杭、接道条件、用途地域
  4. リノベ済み → 配管の更新、電気容量、再販利益の上乗せ
  5. 格安物件 → 安い理由を必ず確認。事故物件、借地権、再建築不可

「買ってはいけない物件」を見極める力は、「いい物件に出会う力」と同じくらい重要です。内見の目を鍛えることで、同じ予算でもより良い選択ができるようになります。

そしてもう一つ大切なのは、良い物件が出たときにすぐ気づける仕組みを持つこと。チェックポイントを知っていても、物件を見つけるのが遅ければ意味がありません。

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