築2000年代物件の中央値が前月比+86%、1億3,000万円に迫る | 東京都墨田区 中古戸建て 中古相場分析【2026年9月版】— 529件集計
「墨田区の中古戸建ては6,500万円」——この一行で片付けてしまうと、今月のデータの面白さは半分も見えてこない。当サービスが11サイトから収集した2026年8月4日〜9月3日の掲載529件を集計すると、価格中央値は6,500万円とほぼ横ばいだった一方、築2000〜2009年帯の中央値は前月の6,980万円から1億2,980万円へと跳ね上がっている。中央値が動かないまま、内側の顔ぶれだけが入れ替わる。今月はそういう1か月だった。
市場サマリー
東京都墨田区 中古戸建ての新着を見逃さない
今月の注目: 新耐震 4LDK以上, 駅徒歩5分以内, 築2020年以降 6,000万円台
11サイトを15分間隔で自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 11サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)の掲載データ 529件、期間 2026-08-04 〜 2026-09-03
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
- 週次レポートとは数字が一致しません: 本月次レポートは直近30日間に掲載が確認できた物件を期間全体で集計します(複数サイトに掲載された物件は各サイトで1件ずつ、同一サイト内の再掲載はURLでまとめて1件)。週次レポートは週末時点に掲載中だった物件だけを切り取る断面集計のため、重複の数え方・集計窓・時点の取り方が異なり、件数や中央値は月次と週次で一致しないのが正常です
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが11サイトから収集した東京都墨田区 中古戸建て529件(2026年8月4日〜9月3日)の集計。価格中央値は6,500万円、前月の6,580万円から−1.2%とほぼ横ばい
- 築2000〜2009年(品確法世代)の中央値が6,980万円→1億2,980万円(前月比+86.0%の上昇)。件数は33→37件で、大型・高額物件の流入が中央値を押し上げた
- 構造別ではRC造が4→8件(前月比+100%の増加)、鉄骨造が14→23件(前月比+64.3%の増加)。木造中心の掲載構成に非木造の厚みが加わった
- ㎡単価中央値は111.9万円/㎡。築2020年以降の127.14万円/㎡に対し、旧耐震帯は80.85万円/㎡と大きく下回る
- 上位10%の境界価格は1億6,680万円で前月の1億4,000万円から+19.1%の上昇。一方、下位10%の境界は4,180万円で前月から変化なし
- 旧耐震(1981年6月より前)の掲載は52件・9.8%、再建築不可は4件・0.8%、借地権は8件・1.5%
- 掲載終了までの日数は中央値27日。1か月見ないでいると、条件に合う物件は半分入れ替わる計算になる
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 6,500万円
- ㎡単価中央値: 111.9万円/㎡
- 中央値の前月比: -1.2%
- 集計件数: 529件(11サイト)
- 掲載期間の中央値: 27日
今月のトップ3変化(前月比)
築2000〜2009年帯の中央値が6,980万円→1億2,980万円(前月比+86.0%の上昇)
今月最大の変化がこれだ。件数は33→37件と微増にとどまるのに、中央値だけが倍近くに跳ねた。この帯の面積中央値は88.29㎡、間取り別では4LDK以上が16件で中央値1億6,240万円と厚い。推測だが、賃貸併用や事業用に近い大型物件がこの帯にまとまって載ったことで、中央値の位置そのものが上にずれたと読める。相場が一律に上がったわけではない点は押さえておきたい。
RC造の掲載が4→8件へ倍増(前月比+100%の増加)
少数の参考値ながら、構造の顔ぶれが変わった。RC造8件の中央値は4億9,100万円、面積中央値は381.06㎡。前月の中央値6億6,300万円からは下がっているが、これは高額側の顔ぶれが入れ替わっただけで値下がりを意味しない。当サービスの集計では、この規模帯は戸建てというより収益不動産に近い性格を帯びる。母数が小さいため、傾向として眺める程度にとどめたい。
鉄骨造が14→23件(前月比+64.3%の増加)、中央値は1億800万円
本集計で鉄骨造は築年中央値1989年、面積中央値98.1㎡。木造の68.75㎡と比べて一回り大きい。中央値は前月の1億3,300万円から1億800万円へ下がったが、これも母数が少ない中での顔ぶれの入れ替わりによる変動と見るのが妥当だ。墨田区は住工混在の土地利用が特徴とされ、こうした構造の物件が一定量流通する土壌がある。
東京都墨田区 中古戸建ての中古市場の輪郭(当サービス集計)
529件。これが今月、当サービスが11サイトから収集した東京都墨田区の中古戸建ての掲載数だ。前月の494件から35件増え、+7.1%の増加となった。
集めた529件の内訳
収集元の内訳を見ると、SUUMO 197件、athome 153件、LIFULL HOMES 73件の主要3サイトで全体の8割近くを占める。以下、三井のリハウス27件、HOME4U 24件、東急リバブル14件、住友ステップとセンチュリー21が各12件と続く。サイトによって扱う物件の性格は明確に違い、価格中央値はセンチュリー21の4,530万円から三井のリハウスの1億6,680万円まで開く。同じ「墨田区の中古戸建て」でも、どこを見ているかで見える景色がまるで違うということだ。
価格はどこに集中しているか
価格が取れた494件の中央値は6,500万円。安めの4分の1が5,280万円、高めの4分の1が8,980万円で、この幅にちょうど半数が収まる。ヒストグラムを見ると6,000〜6,500万円が67件、6,500〜7,000万円が60件と突出しており、いわば「6,000万円台の壁」がこのエリアの主戦場だ。
一方で最安層(下位5%)は3,280万円、最上層(上位5%)は2億2,913万円。最小値880万円、最大値9億5,000万円という振れ幅もあり、平均は9,432万円と中央値を大きく上回る。高値の裾を強く引いた分布で、平均値を相場と勘違いすると3,000万円近く読み違える。㎡単価中央値は111.9万円/㎡だった。
掲載の出入り
観測期間中の新規掲載は166件、掲載終了は157件。出入りはほぼ拮抗している。週別では8月4日週が新規59件と最も厚く、お盆の週(8月11日〜)は22件まで落ち込んだ。掲載終了までの日数は中央値27日、早いもので16日、長めでも54日。1か月で顔ぶれの半分近くが入れ替わる回転の速さだ。
築年帯別の相場と価格の断層
東京都墨田区の中古戸建てには、はっきりとした築年の断層がある。ただしそれは「古いほど安い」という素直な右肩上がりの線ではない。当サービスの集計では、価格の山は築2000年代にあり、その前後で谷が二つできている。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | 面積中央値 | ㎡単価中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年以前(旧耐震) | 52件 | 4,180万円 | 51.35㎡ | 80.85万円/㎡ |
| 1981〜1999年(新耐震) | 76件 | 9,680万円 | 99.28㎡ | 97.5万円/㎡ |
| 2000〜2009年(品確法) | 37件 | 1億2,980万円 | 88.29㎡ | 114.56万円/㎡ |
| 2010〜2019年 | 84件 | 6,300万円 | 72.46㎡ | 100.32万円/㎡ |
| 2020年以降(新省エネ基準) | 202件 | 6,535万円 | 50.18㎡ | 127.14万円/㎡ |
中央価格だけを縦に読むと奇妙に見えるが、面積の列を並べて読むと腑に落ちる。高い帯は単に建物が大きいのだ。㎡単価の列に目を移せば、旧耐震の80.85万円/㎡から2020年以降の127.14万円/㎡まで、築年とともにきれいに階段を上っている。総額と単価は別の話、というのが本集計から読める最初の教訓だ。
境界の前後で何が起きているか
新耐震基準(1981年6月施行)をまたぐと、中央価格は4,180万円から9,680万円へ5,500万円の差がつく。ただしこれは面積差(51.35㎡と99.28㎡)の影響が大きく、㎡単価ベースでは80.85万円/㎡と97.5万円/㎡の比較になる。それでも約2割の開きだ。融資年数や保険料の条件差を考えれば、この差は妥当な線と見える。
品確法(住宅の品質確保促進法、2000年施行で10年瑕疵保証が義務化)の節目では、㎡単価が97.5万円/㎡から114.56万円/㎡へ上がる。件数を重ね合わせると、1981〜1999年帯では4LDK以上が23件で中央値1億2,800万円、対して2000〜2009年帯では4LDK以上16件で中央値1億6,240万円。同じ大型でも新しい方が3,000万円以上高い値付けだ。
2020年以降の帯は202件と全体の約4割を占め、築年中央値は2026年。つまり事実上の新築・築浅供給がこのエリアの掲載の主力になっている。面積中央値50.18㎡は狭小地3階建ての典型に近く、エリアプロフィールにある「15坪以下の狭小地を利用した3階建て住宅が多い」という特性(出典: cleverlyhome.tokyo)とも符合する。
旧耐震物件の比率と影響
本集計529件のうち、旧耐震のフラグが立つのは52件・9.8%。1割弱という数字は、下町エリアのイメージからすると意外に少ない印象だ。ただしこの層の中央価格4,180万円は全体中央値の6割強で、価格面ではっきり別の階層を形成している。
旧耐震は住宅ローンの審査年数が短くなりやすく、地震保険料も割高になりやすい。1980年以前帯の3LDKは9件で中央値3,280万円と、購入総額としては魅力的に映るが、リフォーム費と融資条件をセットで見積もらないと実質負担を読み違える。なお「築40年だから旧耐震」は誤りで、1985年築なら新耐震だ。建築年で判定する癖をつけたい。
構造・面積別の相場
当サービスが集めた529件の中央値は6,500万円。だが構造の列を開くと、木造6,980万円に対して鉄骨造は1億800万円と、4,000万円近い開きがある。同じ「墨田区の中古戸建て」という括りの中に、性格の違う商品が同居しているということだ。
構造別の相場
本集計で構造が判明した物件のうち、木造は39件で中央値6,980万円、面積中央値68.75㎡、築年中央値2016年、㎡単価は88.57万円/㎡。鉄骨造は23件で中央値1億800万円、面積98.1㎡、築年中央値1989年、㎡単価104万円/㎡。サンプル数が少なめなので鉄骨造は傾向として見る程度だが、築古で大きく、単価は木造より高いという構図が読み取れる。
RC造は8件・中央値4億9,100万円、面積中央値381.06㎡と、少数の参考値ながら明らかに別カテゴリだ。SRC造は1件のみで、9億5,000万円・1,350.89㎡。もはや戸建てというより一棟収益に近い。
実務面で押さえたいのは、木造の法定耐用年数が22年である点だ。築年数が耐用年数を超えると金融機関によっては融資年数が短くなり、月々の返済負担が重くなる。木造の築年中央値が2016年と若いのは、この融資事情も一因と推測できる(確証なし)。外壁・屋根の再塗装は10〜15年周期が一般的で、築10年超の物件を買うなら初期修繕費を購入予算に織り込んでおきたい。
主要面積帯の顔ぶれ
間取り別では2DK/2LDKが90件・中央値5,980万円(面積49.44㎡)、3LDKが80件・6,300万円(56.32㎡)、4LDK以上が70件・7,480万円(90.25㎡)。1LDKも24件あり中央値6,380万円で、面積50.18㎡ながら築年中央値2024年と新しい。
注目すべきは㎡単価の逆転だ。4LDK以上の90.81万円/㎡に対し、2DK/2LDKは115.57万円/㎡、1LDKは125.15万円/㎡。広いほど単価が下がる、いわゆる面積の逓減が明確に出ている。つまり「総額を抑えたいから狭い物件」という選び方は、単価では必ずしも得ではない。
面積中央値50〜56㎡という数字は、土地15坪前後に3階建てを載せる墨田区の典型的な区画像とよく合う。エリアプロフィールでも狭小地3階建てが多いエリアとされており(出典: cleverlyhome.tokyo)、この面積帯が標準装備だと思って探した方が現実的だ。
築浅とリノベ前提の価格差
リノベ前提物件と即入居可能物件の価格差について、公開されている統計は今回確認できていない(エリア情報でも未確認)。そこで当サービスの集計から近似的に読むと、旧耐震帯(52件・中央値4,180万円・㎡単価80.85万円/㎡)と2020年以降帯(202件・中央値6,535万円・㎡単価127.14万円/㎡)の差が、そのまま「手を入れる前提か、そのまま住めるか」の価格差の目安になる。㎡単価の差は約46.3万円/㎡上回る計算だ。
50㎡換算なら約2,300万円。この金額でスケルトンからの全面改修が可能かどうかが、リノベ前提物件を選ぶ際の実質的な分岐点になる。仮説として、この差が縮まらない限り、築浅建売への需要集中は続くと読める。
立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)
意外なことに、駅から遠いほど安いという常識が、当サービスの集計では途中で止まる。
駅徒歩帯ごとの価格
本集計529件を駅徒歩別に見ると、徒歩1〜5分が137件で中央値6,980万円、6〜10分が318件で6,480万円、11〜15分が42件で5,980万円。ここまではきれいな右肩下がりだ。ところが16〜20分は4件・中央値7,890万円と反転する。ただしこれは少数の参考値であり、面積中央値105.34㎡という大型物件が混ざった結果と見るのが妥当だろう。
㎡単価で見ると、1〜5分が116.85万円/㎡、6〜10分が109.87万円/㎡、11〜15分が109.775万円/㎡。徒歩5分以内とそれ以外の間に段差があり、6分以降はほぼフラットだ。つまりこのエリアで単価のプレミアムが乗るのは「徒歩5分以内」というラインで、6分と13分の差は思ったほど価格に効いていない。予算配分を考えるうえで、これは覚えておく価値がある。
なお全体の6割(318件)が徒歩6〜10分帯に集中している。駅密度が高い区であることの反映だろう。
地区ごとの偏り
地区別では墨田89件(中央値6,380万円)、八広81件(6,380万円)、立花76件(6,080万円)、東向島61件(6,780万円)、京島33件(4,880万円)が件数の上位。この5地区で全体の6割超を占める。
価格の低い順に並べると京島4,880万円、立花6,080万円が目立つ。京島は面積中央値47.66㎡・㎡単価89.47万円/㎡と、狭くて単価も抑えめだ。一方、押上は27件・中央値8,330万円で㎡単価167.675万円/㎡、本所は21件・1億7,090万円で199.11万円/㎡、東駒形は10件・175.46万円/㎡と、区の南西部=都心寄りで単価がはね上がる。サンプルが少なめの地区もあるため傾向として読む程度だが、㎡単価で見ると京島の89.47万円/㎡と本所の199.11万円/㎡では倍以上の開きがある。
この南北・東西の傾斜は、エリアプロフィールが示す地価の分布とも整合的だ。2025年公示地価では区内最高価格地点が江東橋3丁目の商業地で270万円/㎡、最低地点が八広4丁目の37万6,000円/㎡とされている(出典: chika.m47.jp)。駅圏別でも錦糸町駅圏が最高、東あずま駅圏が最低という並びで、当サービスの地区別の並びとおおむね同じ方向を向いている。
実務的には、同じ予算でも押上・本所エリアなら狭く、京島・立花・八広なら広めを狙える、という置き換えができる。どちらを選ぶかは通勤動線と生活動線の設計次第だ。
リスク要素と注意ポイント
数字は正直だ。当サービスが収集した529件のうち、リスク要素のフラグが立つのは意外に少ない。
旧耐震が52件・9.8%、借地権が8件・1.5%、再建築不可が4件・0.8%、告知事項は0件。1割弱が旧耐震、というのが今月の実像である。ただしこれは掲載情報から機械的に判定できたものに限られる点に注意したい。物件概要に明記されていない接道条件や増改築歴は、この比率には現れない。
旧耐震が意味するもの
1981年6月より前に建築確認を受けた建物は「旧耐震」と呼ばれ、住宅ローンの審査で融資年数が短くなりやすい。地震保険料も新耐震より割高になる傾向がある。本集計の旧耐震52件は中央価格4,180万円・築年中央値1972年・面積中央値51.35㎡。総額だけ見れば手が届く水準だが、耐震診断・補強工事の費用と、融資期間が短いことによる月々返済の増加をセットで試算しないと判断を誤る。
逆に言えば、現金比率を高くできる買主や、建て替え前提で土地として評価する買主にとっては、この層は明確な狙い目になりうる。
接道と再建築の確認は必須
エリアプロフィールでは、墨田区は15坪以下の狭小地を利用した3階建て住宅が多いエリアとされ、購入時には建築基準法上の接道条件(幅4m未満の道路に接する場合の再建築制限等)の確認が推奨されている(出典: cleverlyhome.tokyo)。本集計で再建築不可のフラグが立つのは4件・0.8%と低いが、これは「掲載上そう明示されているもの」の比率にすぎない。境界標の有無と接道幅の実測は、価格帯を問わず必ず現地で確認したい項目だ。
増改築歴と違反建築(容積率・建ぺい率の超過)の有無も要確認とされている。狭小地に3階建てを載せる設計では、法定の枠をぎりぎりまで使っている物件が少なくない。
水害リスクという地域固有の論点
墨田区は隅田川・荒川沿いの低地に位置し、東京都の「江東5区大規模水害対策協議会」の対象区の一つとして広域避難の検討対象になっているとされる。ただし具体的な想定浸水深や浸水想定範囲の数値は今回のエリア情報では確認できておらず、区や都のハザードマップで購入前に個別確認することが望ましい。液状化危険度の評価ランクについても公開情報未確認である。
もう一点、区の支援制度に触れておきたい。墨田区は2018年に子育て世帯向けの住宅取得支援(住宅ローン利子補助)を導入し、その後対象を拡充して住宅を取得する子育て世帯全般が対象になっている(出典: 墨田区公式サイト)。取得コストの実質負担を計算する際、この制度の有無は無視できない。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
当サービスの集計で最も性格が分かれるのは、価格分布の両端だ。
下位10%層——4,180万円以下の49件
下位10%の境界価格は4,180万円で、前月から変化なし。この層49件の顔ぶれは、築年中央値1977年、面積中央値49.065㎡、駅徒歩中央値7分。つまり「駅は近いが古くて狭い」というのが墨田区の安値帯の輪郭である。
築1977年ということは大半が旧耐震。全体の㎡単価中央値111.9万円/㎡に対し、旧耐震帯は80.85万円/㎡と下回る。この層に向くのは、建て替えや大規模改修を織り込める買主、あるいは土地としての価値を主眼に置く買主だ。融資年数が伸びにくい前提で資金計画を立てられるかが分岐点になる。
上位10%層——1億6,680万円以上の49件
対する上位10%の境界価格は1億6,680万円。前月の1億4,000万円から+19.1%の上昇で、今月最も動いたラインの一つだ。この層の築年中央値は2005年、面積中央値125.46㎡、駅徒歩中央値8分。下位層と駅距離はほとんど変わらないのに、面積は2.5倍を超える。
つまりこのエリアで価格を決めているのは駅距離ではなく、床面積と築年だ。上位層の押し上げには、今月増えた鉄骨造23件・RC造8件といった非木造の大型物件が寄与していると読める(構造別の母数は少なめなので傾向としての解釈)。
27日で入れ替わる棚を、どう追うか
そして両端に共通する事実がある。本集計で掲載終了までの日数は中央値27日、安めのものでは16日だ。529件という母数は一見潤沢に見えるが、実際には1か月で顔ぶれの3割近くが入れ替わっている。新規掲載166件、掲載終了157件という出入りの拮抗は、「在庫が積み上がっていない」ことの裏返しでもある。
しかも当サービスが巡回している11サイトのそれぞれで、価格中央値は4,530万円から1億6,680万円まで開く。1サイトだけを毎日眺めていても、自分の予算帯の物件が別のサイトに先に出ている可能性は常にある。週末にまとめて探す、というスタイルでは、中央値27日で入れ替わる棚の半分は見ないまま終わる計算だ。条件を固定して機械的に毎日追う仕組みが要るのは、感覚ではなくこの数字が示している。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 東京都墨田区 中古戸建ての中古相場はいくらですか?
当サービスの集計では、11サイトから収集した529件(2026年8月4日〜9月3日)のうち価格が取得できた494件の中央値は6,500万円です。安めの4分の1が5,280万円、高めの4分の1が8,980万円で、この幅に半数が収まります。㎡単価中央値は111.9万円/㎡。なお平均は9,432万円と中央値より約2,900万円高く、これは最大9億5,000万円といった高額物件が平均を引き上げているためです。相場感をつかむには中央値を見るのが実務的です。
Q2. いまは買い時ですか?
当サービスの集計では、価格中央値は前月の6,580万円から6,500万円へ−1.2%とほぼ横ばいでした。一方で高めの4分の1は8,480万円→8,980万円(+5.9%の上昇)、上位5%ラインは2億800万円→2億2,913万円(+10.2%の上昇)と、上位帯だけが押し上がっています。中位帯は落ち着き、高額帯が伸びるという二極的な動きです。掲載終了までの日数は中央値27日と回転が速いため、価格の潮目より「条件に合う物件が出た瞬間に動けるか」の方が実務的には効いてきます。
Q3. 旧耐震物件の流通量はどのくらいですか?
当サービスの集計では、529件のうち旧耐震(1981年6月より前)に該当するのは52件・9.8%でした。中央価格4,180万円、築年中央値1972年、面積中央値51.35㎡、㎡単価80.85万円/㎡です。全体の㎡単価中央値111.9万円/㎡を下回る水準ですが、住宅ローンの融資年数が短くなりやすい点、地震保険料が割高になりやすい点は事前に確認が必要です。なお「築40年だから旧耐震」という判定は誤りで、1985年築なら新耐震です。建築確認の年で判断してください。
Q4. ㎡単価が高くなるのはどんな条件ですか?
当サービスの集計では、㎡単価中央値は111.9万円/㎡ですが、条件によって大きく振れます。築年帯では2020年以降が127.14万円/㎡と最も高く、旧耐震帯が80.85万円/㎡と最も低い。間取りでは1LDKが125.15万円/㎡、2DK/2LDKが115.57万円/㎡に対し、4LDK以上は90.81万円/㎡と、広いほど単価が下がります。地区別では本所199.11万円/㎡、東駒形175.46万円/㎡、押上167.675万円/㎡が上位。整理すると「新しい・狭い・都心寄り」の3条件が重なるほど㎡単価は高くなります。
Q5. 駅徒歩による価格差はどのくらいありますか?
当サービスの集計では、駅徒歩1〜5分が137件・中央値6,980万円、6〜10分が318件・6,480万円、11〜15分が42件・5,980万円でした。徒歩5分以内と11〜15分の中央値の差は1,000万円です。ただし㎡単価で見ると1〜5分が116.85万円/㎡、6〜10分が109.87万円/㎡、11〜15分が109.775万円/㎡で、6分以降はほぼ横並び。単価のプレミアムが乗るのは徒歩5分以内のラインで、6分と13分の差は価格にあまり効いていない、というのが今月のデータから読める姿です。
Q6. 今月、築2000年代の物件が急に高くなったのはなぜですか?
当サービスの集計では、築2000〜2009年帯の中央値が前月の6,980万円から1億2,980万円へ、前月比+86.0%の上昇となりました。ただし件数は33→37件と微増にとどまります。この帯の間取り別内訳では4LDK以上が16件・中央値1億6,240万円と大型物件が厚く、推測になりますが、まとまった数の大型・高額物件が掲載されたことで中央値の位置がずれたと読むのが自然です。既存物件が一斉に値上がりしたわけではないため、この数字を「相場が倍になった」と解釈しないよう注意してください。
Q7. 狙いの条件で東京都墨田区 中古戸建ての新着を毎日追うにはどうすればいいですか?
当サービスの集計対象である11サイト(athome、センチュリー21、大京穴吹不動産、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、ピタットハウス、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMO)を15分間隔で自動巡回し、新着・価格変動・掲載終了をLINEに通知するのが「物件ウォッチ」です。LINEで友だち追加し「東京都墨田区 戸建て」と送るだけで監視が始まります。予算・築年・面積・駅徒歩などの複合条件で絞り込みも可能。無料プラン(24時間遅延、1監視)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額980円からです。本レポートのデータも、この巡回エンジンの実稼働データから生成しています。
2026年9月のハイライトと注意点
今月の当サービスの集計で最も語るべき数字は、築2000〜2009年帯の中央値が6,980万円から1億2,980万円へ、前月比+86.0%の上昇となった点だ。件数は33→37件の微増にすぎない。つまり相場が動いたのではなく、載っている物件の顔ぶれが変わった。同じ月にRC造が4→8件(+100%の増加)、鉄骨造が14→23件(+64.3%の増加)と非木造が厚みを増したことと、無関係ではないだろう(構造別は母数が少なめなので傾向としての解釈)。
ここで2点、読み方の前提を共有しておきたい。第一に、本集計の価格はすべて売出時点の掲載価格であり、実際に成約した価格ではない。第二に、同一物件が複数のサイトに載っている場合、それぞれを1件として数えている。中央値の動きを「値上がり・値下がり」と即断せず、件数と面積を必ずセットで見る——今月のデータはその重要性を、いつになく分かりやすく教えてくれた。
本レポートは、物件ウォッチが 11サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した掲載データ 529件(2026-08-04 〜 2026-09-03)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
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※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・大京穴吹不動産・HOME4U・LIFULL HOMES・東急リバブル・ノムコム・ピタットハウスなど11サイトを横断して収集した2026年9月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 東京都墨田区 中古戸建ての注目物件一覧 から確認できます。