築年の断層と笠間・小菅ケ谷プレミアム ― 大船徒歩圏が押し上げる中央値2,680万円 | 神奈川県横浜市栄区 中古マンション 中古相場分析【2026年6月版】— 535件集計
「同じ栄区なのに、なぜ片方は1,200万円で、片方は6,500万円なのか」――。本サービスが13サイトから集めた神奈川県横浜市栄区の中古マンション535件を眺めて、最初に目に飛び込んでくるのはこの落差だ。中央値は2,680万円。だがその裏では、築年と町丁名によって、同じ70㎡が4倍の値札に化ける構造が透けて見える。2026年5月5日〜6月4日の1か月、当サービス集計で見えた栄区の輪郭をデータで解剖する。
市場サマリー
神奈川県横浜市栄区 中古マンションの新着を見逃さない
今月の注目: 笠間・小菅ケ谷の新耐震3LDK, 大船徒歩10分以内 築20年以内, 旧耐震1,500万円以下のリノベ素材
13サイトを30分ごとに自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 13サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)の掲載データ535件、期間 2026-05-05 〜 2026-06-04
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 注意点: 観測期間が短いため、新着・掲載終了の件数比較は参考程度にご覧ください。表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません。同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています。
TL;DR / 今月の要点
- 当サービス集計535件の価格中央値は2,680万円、㎡単価中央値は37.7万円。下位5%は950万円台、上位5%は6,280万円台と、レンジは6倍以上に広がる。
- 築年帯による断層が極端。1980年以前(旧耐震)の中央値1,499万円に対し、2000〜2009年で3,680万円、2020年以降は6,480万円。築年だけで4倍超の開き。
- 町丁別で見ると、小菅ケ谷(中央値3,880万円)・笠間(3,590万円)が突出。一方で野七里は1,190万円、長沼町は2,080万円と、栄区内でも別の市場が並走している印象だ。
- 駅徒歩6〜10分帯の中央値が3,480万円と最高。1〜5分(2,590万円)より高いという逆転が起きており、築浅・大型住戸の所在分布が効いている。
- 旧耐震物件は535件中18.5%(99件)。融資・保険のハードルが残るレンジで、価格は1,000〜2,000万円台に集中。
- 上位10%(4,490万円超)は築20年・駅徒歩9分・69㎡が中央像。下位10%(1,280万円以下)は築52年・56㎡・徒歩11.5分が典型。買い手の選択肢は実質「二層構造」と読める。
- 首都圏全体では中古マンション成約㎡単価が71カ月連続で上昇している(東日本レインズ)が、栄区掲載データの中央値は売出ベース。売り手強気と買い手予算のせめぎ合いを反映している可能性がある。
🗞️ 今月のトピック
直近の市況ニュースを2件、本サービス集計と重ねて押さえておきたい。
ひとつめは、2026年5月28日にアットホームが公表した首都圏中古マンション価格動向(2026年3月分)。1戸あたり平均価格は5,667万円で、前月比・前年同月比とも21カ月連続で上昇し、神奈川県(横浜市・川崎市)は2017年1月以降の最高額を更新した(出典: アットホーム調査 / prtimes.jp)。栄区掲載中央値の2,680万円とは絶対水準が大きく異なるが、これは栄区が築古層の厚いエリアであることと、首都圏平均が23区都心の高額物件で押し上げられていることの両方を反映している。
ふたつめは、2026年4月20日に不動産経済研究所が発表した2025年度の首都圏新築マンション平均価格。1戸あたり9,383万円で5年連続過去最高、神奈川県は前年度比13.6%上昇の7,481万円となった(出典: 日本経済新聞)。新築の上値が栄区の中古上位レンジ(笠間・小菅ケ谷の築浅)を押し上げる構図は今月も続いている、と読める。仮説として、新築の手が届かない層が「大船徒歩圏の築20年以内中古」へ流入していることが、本サービス集計の上位10%層(中央値4,490万円超)の厚みにつながっている可能性がある。
神奈川県横浜市栄区 中古マンションの中古市場の全体像(当サービス集計)
5月の連休明けから6月初頭まで、栄区のマンション市場はどんな顔をしていたか。13サイトから集めた535件のデータを、構成・価格・フローの3つの角度から開いていく。
集めた535件の内訳
サイト別ではSUUMOが251件と全体の約47%を占め、athome 99件、LIFULL HOMES 55件が続く。中堅では センチュリー21 30件、HOME4U 26件、東急リバブル 20件、ノムコム 17件、三井のリハウス 16件。各サイトの中央値はSUUMO 2,680万円、athome 2,590万円、LIFULL HOMES 2,640万円、三井のリハウス 2,640万円とおおむね2,500〜2,700万円のレンジに収束しており、サイト固有の偏りは小さい印象だ。
例外は大京穴吹不動産(6件・中央値4,080万円、築古を扱わない営業傾向)と長谷工の仲介(6件・中央値3,335万円)で、扱う築年が新しいぶん中央値が上に張り出している。少数の参考値ながら、サイトごとの「得意な築年」を読む材料になる。
価格はどこに集中しているか
535件のうち価格情報の取れた418件で見ると、価格中央値は2,680万円、平均は2,914万円。平均が中央値を上回るのは、6,000万円超の高値物件が分布の右側に長い尾を引いているからだ。実際、最高値は8,998万円、最低値は550万円と、レンジは16倍まで広がる。
ボリュームゾーンは2,000〜3,000万円帯で、全体の37%(156件)がここに収まる。少し前後を広げて1,500〜3,500万円帯に入る物件が全体の約57%を占め、ここが栄区中古マンションの「常識的な顔」だ。一方で4,500万円超は46件(約11%)、6,000万円超は23件(約5.5%)あり、最上層は栄区戸建ての中心価格帯と肩を並べる。
㎡単価で見ると中央値は37.7万円。これは坪換算で約125万円となり、エリアプロフィールに記された「過去3年平均坪単価147万円」(イエシル集計)よりやや低い水準にある。築古の比率の高さがそのまま㎡単価を押し下げている、と読める。
掲載開始・掲載終了の動き
観測期間が短いため、新規出品・掲載終了の週次推移は参考扱いとしたい(週次のバーストが当サービスのスキャンサイクル由来である可能性を排除できない)。アクティブ掲載件数は535件で安定しており、ストックとしての厚みは確保されている。「販売中」という掲載状態と「成約」とは別物である点だけ、念のため強調しておきたい。
築年ごとの相場と「価格の断層」
神奈川県横浜市栄区の中古マンションには、はっきりとした築年の「断層」がある。新耐震基準(1981年6月施行)を境にした1段、品確法(住宅の品質確保促進法、2000年施行)を境にした1段、そして2020年以降の新省エネ層――。階段は3段ある。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | 中央㎡単価 | 代表面積 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年以前 (旧耐震) | 99 | 1,499万円 | 22.9万円/㎡ | 58.9㎡ |
| 1981〜1999年 (新耐震) | 192 | 2,590万円 | 33.5万円/㎡ | 72.5㎡ |
| 2000〜2009年 (品確法) | 109 | 3,680万円 | 43.9万円/㎡ | 75.1㎡ |
| 2010〜2019年 | 7 | 3,680万円 | 49.0万円/㎡ | 67.6㎡ |
| 2020年以降 (新省エネ基準) | 47 | 6,480万円 | 97.5万円/㎡ | 66.0㎡ |
数字を並べると、新耐震の境界で約1,090万円、品確法の境界でさらに約1,090万円、2020年以降で一気に2,800万円ジャンプする。築年だけで4倍超の値札差が生まれている計算だ。
新耐震基準・品確法の境界で何が起きているか
新耐震(1981年)以前と以後で、中央値は1,499万円→2,590万円。差額1,091万円は、住宅ローンの組みやすさ(旧耐震は融資年数が短くなりやすい)、地震保険料、買主の心理的なディスカウントが折り重なった結果と見える。㎡単価で見ると22.9万円→33.5万円で、約1.46倍。新耐震プレミアムは栄区でも明確だ。
2000年(品確法)の境界では、中央値2,590万円→3,680万円。10年瑕疵保証の義務化が分水嶺となった世代で、㎡単価は33.5万円→43.9万円に跳ねる。間取り別に重ね合わせると、3LDKでは1981〜1999年世代92件の中央値2,590万円、2000〜2009年世代46件の中央値3,299万円。築20年前後を境に、同じ間取りでも700万円以上の差が出る格好だ。
4LDK以上に絞ると差はさらに鮮明で、1981〜1999年世代8件の中央値2,690万円に対し、2000〜2009年世代13件は5,980万円。広めの住戸は新しい世代に集中しており、間取りと築年が掛け合わせで効いている。
旧耐震物件の比率と影響
535件のうち旧耐震(1980年以前)は99件、比率にして18.5%。エリアプロフィールでは栄区全体の旧耐震マンション比率は約32%とされているが、当サービス集計の流通ベースではそれより低い。築古ストックの一部が「すでに動かない・市場に出ない」状態にあるか、リフォーム済として築年を強調しないかたちで掲載されている可能性がある(推測)。
旧耐震は単に古いだけではない。住宅ローンの審査で借入年数が短くなりやすく、フラット35の適合基準(耐震診断・改修)に届かない物件は融資選択肢が狭まる。火災保険・地震保険料も新耐震より割高になりやすい。中央値1,499万円という値札の安さは、こうした見えないコストを引いた「正味の安さ」かどうかを内見と書類で必ず確かめたい。
間取り・構造別の相場
「3LDK中央値2,799万円。同じ栄区でも、間取りで価格は1,000万円以上動く」――。当サービスが集めた535件を、住戸の形と構造で切り直す。
主要間取りの顔ぶれ
| 間取り | 件数 | 中央価格 | 中央面積 | 中央㎡単価 |
|---|---|---|---|---|
| 1LDK | 4 | 1,800万円(参考値) | 55.1㎡ | 30.6万円 |
| 2DK/2LDK | 41 | 1,480万円 | 58.6㎡ | 23.1万円 |
| 3LDK | 179 | 2,799万円 | 72.5㎡ | 40.8万円 |
| 4LDK以上 | 21 | 3,880万円(参考値) | 86.4㎡ | 44.9万円 |
3LDKが179件と圧倒的多数で、栄区中古マンションの「標準仕様」がここにある。注目したいのは2DK/2LDKの㎡単価23.1万円――3LDKの約57%しかない。これは2DK/2LDKに築古(中央築年1980年)が偏っているためで、間取りより築年で値段が決まる構造を改めて示している。
1LDK・1K/1DKは流通量がごく限られ、栄区がファミリー需要主体のエリアであることが透けて見える。投資用・単身世帯向けの選択肢は近接の大船・港南台側のほうが圧倒的に厚い、と推測される。
構造別の相場
構造表記の取れた範囲では、RC造(鉄筋コンクリート)が中央値2,944万円・中央㎡単価40.9万円、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)が中央値3,140万円・42.0万円。サンプル数(RC 30件、SRC 4件)は限られるが、SRCがやや上に張り出すのは、SRC採用物件が中規模以上で築年も新しめに偏るためと見える。
栄区の中古マンションはほぼRC/SRC造で構成されており、新耐震以降の物件であれば構造による耐震・遮音の差は実用上問題にならない。むしろチェックすべきは、修繕積立金の積立残高と長期修繕計画の妥当性。エリアプロフィールでは管理費200〜300円/㎡・月、修繕積立金150〜250円/㎡・月が栄区の典型レンジとされており、築20年以上の物件ではこの水準を下回ると将来の一時金リスクが上がる。
タワマン・低層マンションの位置づけ
栄区の最上位レンジは、大船駅笠間口の「ブランズタワー大船」(東急不動産・2021年竣工)と、2025年6月引き渡し開始の「クリオ レジダンス大船シーズンテラス」(明和地所・134戸、ZEH-M Oriented)が形作っている。エリアプロフィールでも大船駅徒歩2分・築24年・71㎡で6,380万円(坪単価294万円)という事例が示されており、当サービス集計の上位10%(4,490万円超)の顔ぶれと符合する。
一方、桂台・上郷町など丘陵地の大規模団地はバス便依存で、同じ栄区でも別の値付け世界にある。後段の町丁別データで具体に見ていく。
立地軸でみる相場(駅徒歩と町丁)
「駅近ほど高い」は不動産の常識だが、栄区ではそう単純にいかない。当サービスが収集した駅徒歩別の数字を見ると、興味深い逆転が起きている。
駅徒歩帯ごとの価格感
- 1〜5分 (75件): 中央値2,590万円、㎡単価36.4万円、中央築年2002年
- 6〜10分 (72件): 中央値3,480万円、㎡単価55.9万円、中央築年2000年
- 11〜15分 (63件): 中央値3,490万円、㎡単価42.4万円、中央築年1983年
- 16〜20分 (104件): 中央値2,890万円、㎡単価40.9万円、中央築年1996年
- 21分以上 (52件): 中央値2,640万円、㎡単価33.3万円、中央築年1986年
最も高いのは徒歩6〜10分帯で、徒歩5分以内より約900万円高い。㎡単価では1.5倍に達する。これは栄区特有の事情だ。本郷台駅・大船駅とも徒歩5分以内のマンション供給は限定的で、徒歩6〜10分帯に笠間2〜3丁目のブランズタワー大船・クリオ大船シーズンテラス級が集中する。「徒歩分数の短さ」より「築浅・大型・大船徒歩圏」の3点セットが値段を決めている、と読むのが正確だ。
徒歩11〜15分帯の㎡単価が42.4万円に落ちるのに対して中央値は3,490万円とむしろ高め――これは中央面積が72.8㎡と広めに振れているため。徒歩21分以上の中央値2,640万円・㎡単価33.3万円が、栄区の「素」の相場により近いと考えられる。
町丁/地区での偏り
町丁別では明確な序列がある。
- 小菅ケ谷 (78件): 中央値3,880万円、㎡単価50.3万円、中央築年2006年
- 笠間 (73件): 中央値3,590万円、㎡単価47.7万円、中央築年1983年
- 鍛冶ケ谷 (32件): 中央値3,290万円、㎡単価40.9万円、中央築年1996年
- 飯島町 (27件): 中央値2,799万円、㎡単価39.0万円、中央築年2002年
- 本郷台 (26件): 中央値2,485万円、㎡単価32.8万円(参考値)
- 公田町 (39件): 中央値2,390万円、㎡単価33.3万円
- 上郷町 (31件): 中央値2,390万円、㎡単価27.5万円
- 長沼町 (36件): 中央値2,080万円、㎡単価32.0万円
- 桂町 (12件): 中央値1,990万円、㎡単価24.2万円(参考値)
- 野七里 (19件): 中央値1,190万円、㎡単価21.2万円(参考値)
小菅ケ谷・笠間が「大船徒歩圏ブランド」を背景に上位を独占し、丘陵地の桂町・野七里が下位を占める。同じ栄区内で中央値3.3倍の格差がある計算だ。野七里(中央築年1974年)は旧耐震ストックが市場の顔になっており、桂台や上郷町の旧来分譲地はバス便依存。エリアプロフィールでも「桂台など丘陵地の団地はバス便依存で資産性に注意」と指摘されており、データもそれを裏付ける。
仮説として、本郷台駅前再開発(地区計画付き売却)の進捗が見えてくれば本郷台周辺の中央値2,485万円は上方修正される可能性がある。ただし進行ペースは緩やかで、短期では織り込まれにくいと見るのが現実的だ。
リスク要素と注意ポイント
値札の安さは、しばしばリスクの裏返しだ。本サービス集計に表れた栄区中古マンションのリスク要素を整理する。
当サービス集計のリスク要素の比率
535件中、旧耐震物件は99件(18.5%)、再建築不可・借地権・告知事項はいずれも0件として記録されている(タグ抽出ベース)。再建築不可・借地権が0件なのはマンションというカテゴリ特性(区分所有・共有持分)が大きく、戸建てと比較すると当然低い水準だ。
問題は旧耐震の18.5%。中央値1,499万円という値札の安さに惹かれて検討する読者は多いが、(a)住宅ローンの借入年数が短くなる、(b)フラット35の適合に耐震診断/改修が必要、(c)地震保険料が新耐震より割高――の三重苦が乗る。中央築年1974年(築52年)というレンジでは、修繕積立金の積立残高と耐震改修履歴が物件価値を二分する。
立地に固有のリスク(ハザード)
栄区は丘陵地中心で、横浜臨海部より液状化リスクは相対的に低い。一方、いたち川・柏尾川沿いの低地は洪水浸水想定区域に含まれる。2024年3月1日に栄区の洪水ハザードマップが更新されたが浸水想定区域に変更はなく、川沿い物件は引き続き要注意だ(出典: 横浜市栄区 ハザードマップ)。
土砂災害警戒区域は栄区南部の丘陵縁辺に分布する。桂台・上郷・庄戸など丘陵地の旧分譲団地を検討する場合は、横浜市の土砂災害ポータルでの確認に加えて、現地で擁壁の状態・接道の傾斜を必ず確認したい。
規制・条例で抑えるべき点
栄区の住宅地は第一種低層住居専用・第一種中高層住居専用が中心で、建ぺい率40〜60%・容積率80〜200%が一般的。低層住専エリアでは絶対高さ制限があり、眺望や日照の将来予測に効く。商業地域は本郷台駅前・大船駅笠間口周辺に限定される。
加えて横浜市風致地区・横浜市斜面地建築物条例の適用エリアがあるため、丘陵地物件は重要事項説明書の地域指定欄を必ず確認したい。鎌倉市と隣接する笠間地区は「大船徒歩圏」を訴求できる一方、住所はあくまで横浜市栄区である点も、住み替え検討時の認識違いとして頻発する。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
安い物件、高い物件。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるかをデータで切り出すと、栄区中古マンションの「二層構造」が一段くっきり見えてくる。
下位10%: 1,280万円以下に並ぶ物件
価格下位10%(41件)の輪郭は、中央築年1974年(築52年)・中央面積56.3㎡・中央駅徒歩11.5分。旧耐震、2DK〜小型3DK中心、丘陵地の団地系という像が浮かぶ。野七里・長沼町・桂町の旧来分譲地がほぼ独占する価格帯だ。
このゾーンが向くのは:
- フルリノベ前提の実需層(購入価格+リノベ500〜800万円でも総額2,000万円台前半に収まる)
- 住宅ローンより現金比率を高めた購入を計画できる買主
- 賃料7〜8万円台での運用を狙う実需転用型の投資家(エリアプロフィールの本郷台駅周辺賃料7.3万円水準と整合)
裏返せば、フラット35での長期融資を前提とする一次取得者には向きにくい。耐震診断・耐震改修済みかどうかが融資可否を決める分水嶺になる。
上位10%: 4,490万円以上に並ぶ物件
価格上位10%(41件)の中央像は、中央築年2006年(築20年)・中央面積69.3㎡・中央駅徒歩9分。小菅ケ谷の品確法以降ストックと、笠間の築浅大型住戸が中心を占める。
このゾーンが向くのは:
- 都内通勤の共働きファミリー(大船からの東京駅45分・品川駅30分が効く)
- 鎌倉・湘南エリアからの住み替えで、利便性とブランドを両取りしたい層
- 新築の手が届かないが築20年以内の安心感を欲しい層
新築価格(神奈川県平均7,481万円、首都圏平均9,383万円)との差額を考えると、上位10%のレンジは「新築の代替」として合理的な選択になりやすい。
監視するなら、どこを見るか
本稿で描いた分布のどこを狙うかが決まれば、次は条件を絞って毎日追うフェーズに入る。下位10%の旧耐震・リノベ素材は流通が薄く、好条件は掲載から短期で消える傾向がある。上位10%の築浅・大船徒歩圏は供給が限定的で、新規出品の即時把握が物件確保の成否を分ける。手作業で13サイトを毎日巡回するのは現実的でない――そこに自動追跡の必然性が生まれる。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 神奈川県横浜市栄区 中古マンションの中古相場はいくらですか?
本サービスが13サイトから集めた535件の集計では、価格中央値は2,680万円、㎡単価中央値は37.7万円です。3LDK(179件)に絞ると中央値は2,799万円、中央面積72.5㎡。築年と町丁で大きく振れ、小菅ケ谷の3,880万円から野七里の1,190万円まで3倍超のレンジを持ちます。
Q2. 神奈川県横浜市栄区 中古マンションの買い時はいつですか?
当サービスは売出データのみを扱うため成約タイミングは断定できませんが、首都圏の中古マンション成約㎡単価は71カ月連続で上昇しています(東日本レインズ・2026年3月分)。一方で住宅ローン金利は2025年12月の日銀利上げで0.5%→0.75%に引き上げられ、買い手の予算上限は圧迫されています。価格上昇と金利上昇が同時進行する局面では「相場全体の底」を待つよりも、希望条件に合う個別物件が出た時点で動ける態勢を整えるほうが現実的、と本集計データからも読めます。
Q3. 旧耐震の物件はどれくらい流通していますか?
本集計では535件中99件、比率18.5%が旧耐震(1980年以前)です。中央値1,499万円・中央面積58.9㎡が代表像で、野七里・長沼町・桂町に偏って分布します。住宅ローンや地震保険のコストを織り込んで判断したいゾーンです。
Q4. 神奈川県横浜市栄区 中古マンションで㎡単価が高いのはどんな条件ですか?
本集計の㎡単価中央値で最も高いのは2020年以降の築浅(97.5万円/㎡)。次いで2010〜2019年(49.0万円)、2000〜2009年(43.9万円)と続きます。立地軸では駅徒歩6〜10分帯が55.9万円/㎡で最高。町丁別では小菅ケ谷(50.3万円/㎡)・笠間(47.7万円/㎡)が抜けています。共通項は「築浅×大船徒歩圏」です。
Q5. 駅徒歩の差で価格はどれくらい変わりますか?
本集計では、徒歩1〜5分(中央値2,590万円)→6〜10分(3,480万円)→11〜15分(3,490万円)→16〜20分(2,890万円)→21分以上(2,640万円)と推移します。栄区では「徒歩短いほど高い」という単純な序列にならず、6〜10分帯に築浅・大型住戸が集中しているため中央値が最高となっています。
Q6. 笠間と小菅ケ谷、どちらを優先して見るべきですか?
本集計では、笠間(73件・中央値3,590万円・中央築年1983年)はストックが厚く築古〜築浅まで幅広く、価格レンジが2,890〜4,690万円(Q1〜Q3)と選択肢が広い。一方の小菅ケ谷(78件・中央値3,880万円・中央築年2006年)は築浅ストックに偏っており、Q1〜Q3が3,299〜4,380万円とレンジが狭く、品質は揃うが値引き余地は小さい印象です。築古からのリノベ素材を探すなら笠間、築20年以内で即入居を狙うなら小菅ケ谷――が一つの整理になります。
Q7. 狙いの条件で神奈川県横浜市栄区 中古マンションの新着を毎日追うには?
当サービス(物件ウォッチ)は、athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMOの13サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着物件をLINEに即時通知します。「築20年以内×3LDK×大船徒歩10分以内」のような複合条件も設定可能で、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見た「上位10%は徒歩9分以内・築20年に集中」「下位10%は旧耐震が中心」というデータの構造を踏まえると、毎日の自動追跡は実質的に必須と言えます。
2026年6月のハイライトと注意点
今月の当サービス集計で最も特筆すべきは、築年帯による4倍超の価格断層だ。1980年以前1,499万円→2020年以降6,480万円という階段は、栄区が「築古ストックの厚いエリア」と「大船徒歩圏の新築代替エリア」の二層構造で動いていることを端的に示している。
加えて、駅徒歩6〜10分帯の中央値が徒歩5分以内を900万円上回る逆転は、栄区を見るうえで覚えておきたい構造。徒歩分数より「どの駅の徒歩圏か」「築年がどこの世代か」が値段を決める。
注意点として、本レポートは売出時点の価格で集計しており、実際の成約価格ではない。観測期間も30日間と短く、新規出品・掲載終了の週次フローは参考程度に留めてほしい。同一物件が複数サイトに掲載されている場合も、それぞれ1件として数えている点を踏まえて読み解いてほしい。継続観測で、笠間の築古から築浅への置き換わり、本郷台駅前再開発の進捗が中央値に与える影響を追っていく。
本レポートは、物件ウォッチが13サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した神奈川県横浜市栄区 中古マンションの掲載データ535件(期間: 2026-05-05〜2026-06-04)に基づく集計です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではありません。次回更新は1か月後の2026年7月初旬を予定しています。
535件超の神奈川県横浜市栄区 中古マンションから条件に合う1件を
特に 笠間・小菅ケ谷の新耐震3LDK, 大船徒歩10分以内 築20年以内, 旧耐震1,500万円以下のリノベ素材 は早く動きます。13サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
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- 2026年6月4日 神奈川県横浜市栄区 中古マンションの月次相場レポート (この記事)
※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・大京穴吹不動産・大和ハウス・長谷工の仲介・HOME4U・LIFULL HOMES・東急リバブルなど13サイトを横断して収集した2026年6月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は こちら から確認できます。