築浅ほど下げた月——2020年以降築が前月比−13.1% | 東京都港区 中古マンション 中古相場分析【2026年10月版】— 6183件集計
「築浅ほど強い」——港区ではそれが定説だった。ところが今月は、その築浅が最も下げている。当サービスが14サイトから2026年9月6日〜10月6日に収集した東京都港区の中古マンション6,183件を集計したところ、2020年以降に建てられた住戸の価格中央値は前月の3億2,000万円から2億7,800万円へ、前月比−13.1%の下落となった。全体の中央値も1億7,800万円で、前月比−12.7%。何が起きているのか、数字を一枚ずつめくっていく。
市場サマリー
東京都港区 中古マンションの新着を見逃さない
今月の注目: 新耐震 RC 駅徒歩5分以内, 港南・芝浦 1億円以下, 1LDK 50㎡前後
14サイトを15分間隔で自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 14サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 恵比寿不動産, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)の掲載データ 6183件、期間 2026-09-06 〜 2026-10-06
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
- 週次レポートとは数字が一致しません: 本月次レポートは直近30日間に掲載が確認できた物件を期間全体で集計します(複数サイトに掲載された物件は各サイトで1件ずつ、同一サイト内の再掲載はURLでまとめて1件)。週次レポートは週末時点に掲載中だった物件だけを切り取る断面集計のため、重複の数え方・集計窓・時点の取り方が異なり、件数や中央値は月次と週次で一致しないのが正常です
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが14サイトから収集した東京都港区の中古マンション6,183件の価格中央値は1億7,800万円。前月比−12.7%と大きく下落した。
- 最大の変化は築浅帯。2020年以降築の中央値が3億2,000万円→2億7,800万円(前月比−13.1%の下落)。掲載件数も1,282件→1,008件へ減少。
- 間取り別では1LDKが1億4,000万円→1億2,500万円(前月比−10.7%の下落)と下げる一方、4LDK以上は2億3,500万円→2億7,000万円(+14.9%)と上昇。
- ㎡単価中央値は263.5万円/㎡で前月比−9.9%の下落。高値の裾を引いた分布で、平均は2億5,042万円と中央値を大きく上回る。
- 築年の断層は明確。1980年以前(旧耐震)7,299万円に対し2010〜2019年は2億5,000万円で、約3.4倍の開き。
- 本集計の旧耐震比率は15.3%(前月13.8%、+1.5ポイント)。借地権は26件・0.4%にとどまる。
- 掲載が消えるまでの日数は中央値9日、安いほうの4分の1は4日。動きの速さは今月も変わらない。
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 1.78億円
- ㎡単価中央値: 263.5万円/㎡
- 中央値の前月比: -12.7%
- 集計件数: 6183件(14サイト)
- 掲載期間の中央値: 9日
今月のトップ3変化(前月比)
築浅帯が最大の下げ——2020年以降築が3億2,000万円→2億7,800万円
当サービス集計で最も大きく動いたのが2020年以降に建てられた住戸だ。前月の中央値3億2,000万円が今月は2億7,800万円、前月比−13.1%の下落。同時に掲載件数も1,282件から1,008件へと減っている。推測だが、前月まで掲載されていた超高額帯の新築同様住戸が一巡し、残った母集団の構成が入れ替わった影響が大きい可能性がある(確証はない)。価格そのものの値下げか、出品の顔ぶれの変化か、来月の件数推移で見極めたい。
1LDKは件数増・価格減——1億4,000万円→1億2,500万円
1LDKは掲載件数が1,028件から1,279件へ増え、中央値は1億4,000万円から1億2,500万円へ(前月比−10.7%の下落)。件数が増えながら中央値が下がるのは、より価格の低い住戸が母集団に加わったときに起きやすいパターンだ。本集計での1LDKの中央面積は49.57㎡、中央築年は2005年。単身・DINKS向けのコンパクト帯に選択肢が広がった月、と読める。
4LDK以上だけが逆行——2億3,500万円→2億7,000万円(+14.9%)
下げ基調のなかで唯一はっきり上昇したのが4LDK以上。前月の2億3,500万円から2億7,000万円へ、+14.9%の上昇となった。ただし件数は37件→47件と母数が小さく、1〜2件の超高額住戸で中央値が動きうる帯でもある。収集した47件の中央面積は150.98㎡、中央築年は2004年。ファミリー向けというより邸宅クラスの性格が濃い層で、全体の下落とは別の需給で動いていると見える。
東京都港区 中古マンションの中古市場の輪郭(当サービス集計)
まず全体の輪郭から。当サービスが14サイトから収集した東京都港区の中古マンションは期間中6,183件。サイト別の内訳はSUUMO911件、ノムコム843件、三井のリハウス818件、LIFULL HOMES720件、HOME4U668件が上位で、以下、東急リバブル419件、恵比寿不動産385件と続く。同じ住戸が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、実在する住戸の数ではなく「掲載の数」として読んでほしい。
価格はどこに集まっているか
価格が取れた6,086件の中央値は1億7,800万円。下位の目安(第1四分位)が9,980万円、上位の目安(第3四分位)が2億9,990万円で、真ん中の半分が1億円弱〜3億円弱というレンジに収まる。最安層にあたる下位5%ラインは4,193万円、最上層の上位5%ラインは6億9,800万円。最小値650万円から最大値24億8,000万円まで、同じ区の同じカテゴリとは思えない幅がある。平均は2億5,042万円で中央値を7,000万円以上上回っており、高値の裾を長く引いた分布であることがはっきり分かる。㎡単価中央値は263.5万円/㎡、前月比−9.9%の下落だった。
500万円刻みの分布を見ると、最も厚いのは9,500万〜1億円の186件、次いで8,500万〜9,000万円の167件、1億9,500万〜2億円の157件。1億円と2億円の「手前」に山ができているのが目を引く。仮説だが、大台を超えると検索条件の上限から外れてしまうため、売り手側が意識的に台割れの価格を置いている可能性がある(確証なし)。
掲載の出入り
期間中の新規掲載は3,464件、掲載終了は2,041件で、入ってくる量は出ていく量の約1.7倍。ただし総掲載数は前月の6,846件から6,183件へ663件減(−9.7%)している。週次では9月6日の週に新規1,171件と大きく立ち上がり、そこから9月20日の週にかけて508件まで細り、9月27日の週は新規632件・終了629件とほぼ拮抗した。掲載が消えるまでの日数は中央値9日(830件ベース)。本集計で見るかぎり、入れ替わりのテンポは速い。
築年帯別の相場と価格の断層
東京都港区の中古マンションには、築年でくっきりした段差がある。当サービス集計の数字を並べると、その段差は1段あたり数千万円という単位だ。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | 中央面積 | 中央築年 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年以前(旧耐震) | 943件 | 7,299万円 | 45.8㎡ | 1978年 |
| 1981〜1999年(新耐震) | 696件 | 1億1,480万円 | 56.36㎡ | 1987年 |
| 2000〜2009年(品確法) | 2,169件 | 1億7,480万円 | 68.86㎡ | 2005年 |
| 2010〜2019年 | 1,195件 | 2億5,000万円 | 69.43㎡ | 2014年 |
| 2020年以降 | 1,008件 | 2億7,800万円 | 71.78㎡ | 2024年 |
旧耐震と2010年代の差は1億7,701万円、倍率にして約3.4倍。もちろん面積が45.8㎡と69.43㎡では土俵が違うが、面積で割っても開きは残る。㎡単価で見ると2020年以降築は旧耐震層を約244万円/㎡上回る。築年は港区において、立地と同じかそれ以上に効く変数だと言っていい。
境界線で何が起きているか
1981年6月施行の新耐震基準をまたぐと、中央値は7,299万円から1億1,480万円へ4,181万円跳ねる。2000年4月施行の品確法(住宅の品質確保促進法、10年間の瑕疵保証が義務化)の前後ではさらに6,000万円の段差。そして2010年代に入ると2億5,000万円へと乗る。段差が最も大きいのは1999年と2000年の間ではなく、2009年と2010年の間(7,520万円差)だ。
築年と間取りを重ね合わせると、さらに面白い。3LDKの中央値は旧耐震層で1億7,250万円、1981〜1999年で2億8,800万円、2000〜2009年で2億88万円、2010〜2019年で4億6,800万円、2020年以降で4億3,000万円。1981〜1999年の3LDKが2000年代を上回っているのは、この帯の供給が南麻布・高輪などの住宅地に偏っている可能性があるためと推測できる(確証なし)。構造で重ねると、2020年以降築はRC造113件・中央値2億5,900万円に集約される一方、旧耐震層ではSRC造89件が7,299万円、RC造106件が8,989万円と、構造による差も小さくない。
旧耐震をどう考えるか
本集計で旧耐震に該当するのは943件、全体の15.3%。前月の13.8%から+1.5ポイント増えている。1981年6月以前の基準で建てられた住戸は住宅ローン審査や融資年数で不利になりやすく、住宅ローン控除の適用にも耐震基準適合証明などの手当てが要る。価格が安いのは理由があるということだ。ただし本集計の旧耐震層の中央築年は1978年、中央面積45.8㎡で、表面利回りの中央値は4.0%と全帯のなかで高い部類に入る。現金購入やリノベーション前提で見る層にとっては、むしろここが主戦場になりうる。注意したいのは「築40年=旧耐震」ではないこと。1985年築なら新耐震であり、判定はあくまで建築年で行う必要がある。
間取り・構造別の相場
3LDKの中央値は2億8,990万円、1LDKは1億2,500万円。同じ港区、同じ中古マンションでも、間取りが2つ違えば価格は1億6,000万円以上ちがう。
主要間取りの顔ぶれ
| 間取り | 件数 | 中央価格 | 中央面積 | 中央築年 |
|---|---|---|---|---|
| 1R | 60件 | 4,798万円 | 30.0㎡ | 1982年 |
| 1K/1DK | 215件 | 5,970万円 | 28.4㎡ | 2002年 |
| 1LDK | 1,279件 | 1億2,500万円 | 49.6㎡ | 2005年 |
| 2DK/2LDK | 2,073件 | 2億2,500万円 | 70.9㎡ | 2008年 |
| 3LDK | 996件 | 2億8,990万円 | 87.9㎡ | 2008年 |
| 4LDK以上 | 47件 | 2億7,000万円 | 151.0㎡ | 2004年 |
当サービスが収集した6,183件のうち、最も厚いのは2DK/2LDKの2,073件。全体の約33.5%を占める。次いで1LDK1,279件、3LDK996件。単身向けの1R・1K/1DKは合わせても275件で、港区というエリア像から想像されるほど投資用ワンルームの掲載が多いわけではない。なお4LDK以上は中央値が3LDKを下回っているが、これは47件という少なめの母数で、上位の目安が8億2,000万円まで伸びる極端な分布のため。中央値だけで「4LDKのほうが安い」と読むのは早計だ。
㎡単価で見ると2DK/2LDKが最も高く、1R・1K/1DKが低い。コンパクト住戸ほど㎡単価が高くなる一般論とは逆の並びだが、本集計では1R・1K/1DKの中央築年が1982年・2002年と古く、ファミリー帯の中央築年2008年との差が効いていると見える。
構造別の相場
構造が取得できたのは964件。RC造698件が中央値1億8,490万円・中央築年2007年、SRC造255件が9,998万円・中央築年1987年、鉄骨造は11件で7,390万円(サンプルが少なめなので傾向として見る程度)。RCとSRCで8,492万円の差があるが、これは構造そのものの優劣というより築年の差を映している。SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)は1980〜90年代の高層建築で多用された工法で、本集計のSRC造は中央築年1987年。前月191件から255件へ+33.5%の増加と出品が目立って増えた帯でもある。
構造の違いは、耐震性だけでなく遮音・断熱・将来の改修自由度にも効く。SRC造は梁が太く大スパンを取りやすい反面、室内に柱型が出やすい。RC造でも2000年代以降の物件は二重床・二重天井が標準化し、間取り変更の自由度が高い。内見時には構造名だけでなく、床・天井の納まりと窓サッシの性能まで見ておきたい。
タワーと低層、ブランドの話
エリアプロフィールによれば、港区ではパークマンション(三井不動産)、ザ・パークハウス(三菱地所レジデンス)、ブリリア、プラウド、シティタワーといったブランドが主要な供給者とされる。供給は大規模再開発に依存し、新築用地が限られるのも同区の特徴だ。管理費・修繕積立金の港区における具体的な相場水準は公開情報未確認のため、本記事では数値を示さない。ただしタワーマンションは管理費・修繕積立金が将来的に上昇するケースがあるとされ、長期修繕計画の確認が重要だという点は押さえておきたい。当サービス集計の中央値が1億7,800万円という水準である以上、毎月のランニングコストが数万円変わるだけで総支払額のインパクトは小さくない。
立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)
意外かもしれないが、駅から遠いほど価格が下がる一方で、面積はむしろ広くなる。港区ではその交換レートがかなり明確だ。
当サービスが収集した6,183件を駅徒歩帯で分けると、徒歩1〜5分が2,604件で中央値2億480万円、6〜10分が2,472件で1億7,200万円、11〜15分が917件で1億5,000万円、16〜20分が38件で1億2,800万円。徒歩5分以内と11〜15分の差は5,480万円で、㎡単価の差は約104万円/㎡。一方で中央面積は徒歩1〜5分の60.7㎡に対し11〜15分は68.94㎡、16〜20分は71.53㎡と広がっていく。駅近を取るか広さを取るかという古典的なトレードオフが、万円単位ではっきり可視化されている。
前月比では徒歩1〜5分が2億3,000万円→2億480万円(前月比−11.0%の下落)、6〜10分が1億9,980万円→1億7,200万円(前月比−13.9%の下落)。下げ幅は徒歩6〜10分のほうが大きかった。また徒歩1〜5分の件数は3,021件から2,604件へ417件減っている。
地区ごとの顔
地区別の偏りはさらに劇的だ。本集計で中央値が最も高いのは虎ノ門の3億7,800万円(207件、中央築年2008年、中央面積71.17㎡)、次いで六本木の3億485万円(316件)、三田の2億4,400万円(655件)。対して港南は1億5,690万円(686件、中央面積74.95㎡)、芝浦は1億4,050万円(512件)、南麻布にいたっては9,998万円(410件、中央面積52.88㎡)。虎ノ門と南麻布で2億7,800万円超の開きがある。
ただしこれは「南麻布が安い」という話ではない。南麻布は中央面積52.88㎡と小ぶりな住戸の掲載が多く、下位の目安が6,634万円、上位の目安が2億725万円と分布が広い。地区名ではなく、面積と築年を揃えて比較しないと判断を誤る典型例だ。エリアプロフィールでも、港区は麻布・白金・高輪などの住宅地と新橋・浜松町・芝浦などの商業・オフィス街、台場・港南といった湾岸再開発エリアが混在し、同じ区内でも性格が大きく異なる点が指摘されている。面積20.37km²のなかに、まったく別の相場が同居していると考えたほうがいい。
件数で見ると港南686件、三田655件、芝浦512件が上位で、掲載のボリュームは湾岸・田町周辺に厚い。選択肢の数という意味では、この3地区を軸に探すのが現実的だろう。
リスク要素と注意ポイント
価格の話だけでは買えない。当サービスが収集した6,183件について、注意すべき条件がどれくらいの割合で混ざっているかを見ておく。
まず旧耐震。1981年6月の新耐震基準施行より前に建てられた住戸は943件、全体の15.3%にあたる。前月は13.8%だったので+1.5ポイント増えた。6〜7件に1件は旧耐震という計算で、検索結果を眺めているだけでは気づかないうちに候補に混ざってくる水準だ。旧耐震は住宅ローン審査や融資年数で不利になりやすく、住宅ローン控除を使うには耐震基準適合証明書の取得などが前提になる。地震保険料の区分でも不利になりうる。本集計の旧耐震層の中央価格は7,299万円と全帯で最も安いが、その安さには理由があるということを前提に見たい。
借地権付きは26件、0.4%。所有権が原則の港区では例外的な存在だが、価格が周辺より明らかに安い物件に当たったときは、まず権利形態を確認したい。再建築不可と告知事項については、本集計ではいずれも0件だった。ただしこれは「掲載情報に明示がなかった」という意味であり、存在しないことの証明ではない点に注意してほしい。
ハザードと規制
エリアプロフィールによれば、港区は東京湾に面する芝浦・港南・台場といった低地エリアを含み、洪水・高潮のハザードマップ上で浸水想定区域に指定されている地域が存在するとされる。また沿岸部の埋立地は液状化リスクが相対的に高いとされる地域を含む。具体的な想定浸水深や区域範囲は公開情報未確認のため、本記事では数値を示さない。前述のとおり本集計では港南686件、芝浦512件と湾岸エリアの掲載が厚く、候補に入りやすい。気になる住戸が出てきたら、区のハザードマップで所在地を確認するところから始めたい。
高さ・意匠については港区景観計画等の規制が存在するとされるが、詳細は公開情報未確認。用途地域の構成比や容積率の典型値も同様に確認できていないため、個別物件ごとに調べる必要がある。
内見時に見るもの
エリアプロフィールが挙げる確認ポイントは実務的だ。眺望と日照(周辺の建築計画による将来の眺望変化リスクを含む)、共用施設の利用実態と管理状態、大規模修繕の実施履歴と今後の計画。特に3点目は、本集計の2000〜2009年帯2,169件のように築15〜25年の住戸が最大ボリュームを占める港区では切実だ。2回目の大規模修繕をどう計画しているか、積立金の残高は足りているか。価格表には出てこない情報が、購入後の総支出を左右する。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
同じ港区で、5,530万円以下の世界と5億3,900万円以上の世界がある。当サービス集計の下位10%と上位10%を並べると、それは別の商品カテゴリに見える。
下位10%層——5,530万円以下、608件
境界価格は5,530万円。この層608件の顔ぶれは、中央築年1980年、中央面積28.59㎡、駅徒歩中央値6分。つまり「駅近だが、狭くて古い」。前月の境界価格5,999万円からは469万円下がっている。中央値1億7,800万円という全体水準からすれば3分の1以下で、港区の住所をコンパクトな一室で手に入れる、という選択肢だ。旧耐震層の表面利回り中央値が4.0%、1981〜1999年帯が4.2%と全帯で高いことを踏まえると、賃貸運用を前提に見る層にとって検討余地のあるゾーンと言える。ただし前述のとおり融資条件のハードルは上がる。現金比率を高く取れるかどうかが分かれ目になりそうだ。
上位10%層——5億3,900万円以上、608件
こちらの境界価格は5億3,900万円(前月5億6,000万円から2,100万円下落)。中央築年2016年、中央面積115.43㎡、駅徒歩中央値5分。築浅・広い・駅近の三拍子が揃う。上位5%ラインは6億9,800万円、最大値は24億8,000万円。本集計で中央値が3億7,800万円の虎ノ門、3億485万円の六本木あたりが主な供給源と見える。ここは実需というより資産配分の文脈で動く層で、全体の下落基調とは別の時計で動いている印象だ。実際、4LDK以上だけが前月比+14.9%と上昇している。
中間の厚み
読者の多くにとって現実的なのは、その間だ。下位の目安9,980万円から上位の目安2億9,990万円までに全体の半分が入る。特に9,500万〜1億円の186件、8,500万〜9,000万円の167件というビンの厚みは、1億円を上限に設定した検索で拾える選択肢が相応にあることを意味する。
そして最後に速度の話。掲載が消えるまでの日数は中央値9日、安いほうの4分の1は4日で消えている。条件を絞り込んで週末ごとに見に行く、というペースでは、良条件の住戸は見る前に終わっている計算になる。期間中の新規掲載は3,464件。この量を人力で毎日チェックするのは現実的ではない。自動で拾い、条件に合うものだけを手元に届ける仕組みが要る——本集計の数字そのものが、その必要性を示している。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 東京都港区 中古マンションの中古相場はいくら?
当サービスが14サイトから収集した6,183件(2026年9月6日〜10月6日)の集計では、価格中央値は1億7,800万円です。下位の目安(第1四分位)が9,980万円、上位の目安(第3四分位)が2億9,990万円で、真ん中の半分がこのレンジに収まります。最安層にあたる下位5%ラインは4,193万円、上位5%ラインは6億9,800万円。㎡単価中央値は263.5万円/㎡です。なお、これは掲載時点の売出価格であり、実際に成約した価格ではありません。
Q2. いまは買い時ですか?
本サービス集計では、価格中央値は前月の2億400万円から1億7,800万円へ前月比−12.7%の下落、㎡単価中央値も前月比−9.9%の下落でした。ただしこの変化には、出品される住戸の顔ぶれが月ごとに入れ替わる影響が含まれます。実際、総掲載件数は6,846件から6,183件へ663件減っており、母集団そのものが変わっています。1か月の数字で買い時を判断するのではなく、狙う条件(地区・面積・築年)を固定したうえで数か月の推移を追うことをおすすめします。
Q3. 旧耐震物件の流通量はどれくらいですか?
当サービスの集計では、1981年6月の新耐震基準施行より前に建てられた住戸は943件、全体の15.3%でした。前月は13.8%で、+1.5ポイント増えています。中央築年は1978年、中央面積45.8㎡、中央価格7,299万円。価格は全築年帯で最も安い一方、住宅ローン審査や融資年数で不利になりやすく、住宅ローン控除の利用には耐震基準適合証明書などの手当てが必要になります。「築40年なら旧耐震」ではなく、建築年で判定してください。
Q4. ㎡単価が高くなるのはどんな条件ですか?
当サービス集計では、㎡単価が高いのは築浅・駅近・高価格帯地区の組み合わせです。築年帯では2020年以降築が最も高く、旧耐震層を約244万円/㎡上回ります。駅徒歩では1〜5分が最も高く、11〜15分との差は約104万円/㎡。地区別では虎ノ門・六本木・三田が高く、虎ノ門の中央価格は3億7,800万円でした。間取り別では2DK/2LDKと3LDKの㎡単価が高く、1R・1K/1DKが低い並びになっています。
Q5. 駅徒歩による価格差はどれくらいありますか?
本集計では、徒歩1〜5分が2,604件で中央値2億480万円、6〜10分が2,472件で1億7,200万円、11〜15分が917件で1億5,000万円、16〜20分が38件で1億2,800万円でした。徒歩5分以内と11〜15分の差は5,480万円。ただし中央面積は徒歩1〜5分の60.7㎡に対し11〜15分は68.94㎡と広くなるため、同じ予算なら駅近の狭い住戸か、やや歩く広い住戸かという選択になります。
Q6. 港区のなかで、どのエリアが狙い目ですか?
当サービスが収集した6,183件を地区別に見ると、中央価格は虎ノ門3億7,800万円、六本木3億485万円、三田2億4,400万円に対し、港南1億5,690万円、芝浦1億4,050万円、南麻布9,998万円と大きく開きます。掲載件数は港南686件、三田655件、芝浦512件が上位で、選択肢の数という点では湾岸・田町周辺が厚い。ただし港南・芝浦など湾岸の低地は浸水想定区域を含むとされ、埋立地の液状化リスクも指摘されています。価格の安さだけで判断せず、ハザードマップの確認を合わせて行ってください。
Q7. 狙いの条件で東京都港区 中古マンションの新着を毎日追うには?
当サービスの集計対象である14サイト(athome、センチュリー21、大京穴吹不動産、大和ハウス、恵比寿不動産、長谷工の仲介、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、ピタットハウス、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMO)を15分間隔で自動巡回し、新着・価格変動・掲載終了をLINEに通知するのが「物件ウォッチ」です。LINEで友だち追加し「東京都港区 マンション」と送るだけで監視が始まり、予算・利回り・築年・面積などの複合条件でも絞り込めます。無料プラン(24時間遅延・1監視)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額980円から。本記事のデータも同じ収集エンジンから生成しています。
2026年10月のハイライトと注意点
今月最大の発見は、下落の主役が築浅だったことだ。当サービス集計で2020年以降に建てられた住戸の中央値は3億2,000万円から2億7,800万円へ、前月比−13.1%の下落。同時に掲載件数も1,282件から1,008件へ274件減っている。価格の下落と母数の減少が同時に起きているため、「値下げが進んだ」のか「高額帯の出品が一巡して残った顔ぶれが変わった」のかは、この1か月の数字だけでは断定できない。推測だが、後者の寄与が大きい可能性がある。判断を急がず、来月の件数と中央値をセットで見たい。最後に2点。本記事の価格はすべて掲載時点の売出価格であり、実際に成約した価格ではありません。また同じ住戸が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、件数は実在する住戸数とは一致しません。この2点を踏まえたうえで、傾向をつかむ材料として使ってください。
本レポートは、物件ウォッチが 14サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 恵比寿不動産, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した掲載データ 6183件(2026-09-06 〜 2026-10-06)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
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- 2026年10月7日 東京都港区 中古マンションの月次相場レポート (この記事)
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※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・大京穴吹不動産・大和ハウス・恵比寿不動産・長谷工の仲介・HOME4U・LIFULL HOMESなど14サイトを横断して収集した2026年10月7日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 東京都港区 中古マンションの注目物件一覧 から確認できます。