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鉄骨造の中央値が9,580→2,630万円へ。世田谷の掲載データに起きた地殻変動 | 東京都世田谷区 中古マンション 中古相場分析【2026年8月版】— 3585件集計

最終更新: | 3,585件・13サイトのデータに基づく

築40年と築5年で、同じ世田谷でも価格は2.8倍違う。当サービスが13サイトから自動収集した東京都世田谷区の中古マンション3585件(対象期間2026年7月6日〜8月5日)を集計すると、価格中央値は7,699万円、㎡単価中央値は125.4万円/㎡。前月比では中央値が-14.4%と目を引く動きを見せたが、これは掲載物件の顔ぶれが入れ替わった影響も含まれる。数字の裏側を1つずつ解きほぐしていきたい。

市場サマリー

集計件数
3,585件
中央値価格
7,699万円
㎡単価中央値
125.4万/㎡
価格帯 (Q1–Q3)
4,798〜11,999万円
期間内 新規掲載
2,411件

東京都世田谷区 中古マンションの新着を見逃さない

今月の注目: 新耐震以降 RC造, 駅徒歩10分以内 60㎡以上, 予算1億円以下の3LDK
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📝 本稿の読み方

TL;DR / 今月の要点

📊 今月の主要数値(当サービス集計)

今月のトップ3変化(前月比)

鉄骨造の中央値が9,580万円→2,630万円へ(-72.5%)

最も大きく数字が動いたのは構造別の鉄骨造だ。前月は9,580万円だった中央値が、今月は2,630万円。ただし件数は14件→18件と少なく、傾向として見る程度の水準である。今月の鉄骨造は築年中央値1972年・面積中央値47.7㎡・㎡単価69.83万円/㎡と、旧耐震かつコンパクトな物件に顔ぶれが寄っている。推測だが、少数サンプルの構成入れ替わりが数字を大きく振らせた可能性が高い(確証なし)。

RC造の掲載件数が144→258件に急増(+79.2%)

構造が明記されたRC造の件数が144件→258件へと大きく増え、中央値も8,485万円→9,980万円(+17.6%の上昇)となった。築年中央値は2001年、面積中央値68.43㎡、㎡単価151.47万円/㎡。ただしこの増加には当サービスの収集範囲の変動(掲載構造の変更や取得タイミング)を含む可能性があるため、需給が急に強まったと断定はできない。構造情報の記載が充実した物件が増えた、という読み方も成り立つ。

駅徒歩6〜10分帯の中央値が10,800→8,780万円(-18.7%)

立地面で最も動いたのは駅徒歩6〜10分帯。前月1億800万円だった中央値が8,780万円へ下がり、件数も1,607件→1,303件(-18.9%)と減っている。同帯の築年中央値は2000年、面積中央値61.43㎡。価格帯の高い築浅物件が抜け、中位の物件が相対的に厚くなった構図と読める。件数の減少は収集範囲の変動を含む可能性があり、これだけを根拠に需給を語ることは避けたい。

🗞️ 今月のトピック

直近では、世田谷区が2026年7月1日時点の区内人口・世帯数の最新データを公式サイトで公表している(2026年7月3日、出典: 世田谷区公式サイト)。人口・世帯数は住宅需要の先行指標であり、エリアプロフィールによれば区の人口は2022年1月1日時点で916,208人(2012年比+9.0%の増加)、世帯数は489,372世帯(同+11.9%の増加)と、いずれも増加基調が続いてきた(出典: 世田谷区公式サイト)。また2026年7月には民間の地価情報サイトが令和8年(2026年)の地価公示・路線価を反映した区内地価マップを更新し、駅別ランキングが刷新された(出典: 土地代データ)。当サービス集計の掲載価格は売出時点の希望価格であり、こうした地価・人口の動きが反映されるまでにはタイムラグがある点も踏まえて見たい。

東京都世田谷区 中古マンションの中古市場の輪郭(当サービス集計)

3585件。これが当サービスが13サイトから収集した、東京都世田谷区の中古マンション掲載データの当月の総数である。1つのエリア、1つのカテゴリでこの厚みが出るのは、23区最大の人口を擁する区(エリアプロフィールより)らしい流通量と言える。

集めた3585件の内訳

収集元の内訳は、SUUMOが769件、LIFULL HOMESが647件、athomeが380件、東急リバブルが377件、三井のリハウスが375件、ノムコムが365件、センチュリー21が277件、ピタットハウスが121件、住友ステップが98件、長谷工の仲介が83件、大京穴吹不動産が65件、大和ハウスが22件、HOME4Uが6件。同じ物件が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、実在戸数よりは多くなる。

興味深いのは、サイトごとに掲載物件の「顔つき」が違う点だ。athomeの価格中央値は2,489万円・面積中央値31.72㎡・築年中央値1982年と、コンパクト&築古寄り。一方で長谷工の仲介は中央値1億600万円・70.0㎡・2004年、ピタットハウスは1億480万円・68.17㎡・2002年と、ファミリー向け築浅帯に寄っている。同じ区でもどのサイトを見ているかで「相場観」が変わってしまう、という実務的な教訓が読み取れる。

価格はどこに集中しているか

価格の中央値は7,699万円、平均は8,835万円。平均が中央値を1,100万円超上回るのは、高値の裾を引いた分布であることの証拠だ(歪度は1.75)。最小値は530万円、最大値は5億4,800万円。下位5%ラインは1,980万円、上位5%ラインは1億7,980万円で、下位の目安(第1四分位)は4,798万円、上位の目安(第3四分位)は1億1,999万円。㎡単価中央値は125.4万円/㎡だった。

価格帯別に見ると、4,000〜4,500万円が206件、6,500〜7,000万円が218件、3,500〜4,000万円が175件、7,500〜8,000万円が170件と、2つの山が並ぶ「双こぶ」型に近い。前者はコンパクト・築古層、後者はファミリー向けの中核層と重なる。

掲載開始・終了の動き

当集計の期間中、新たに掲載が始まったのは2,411件、掲載が終了したのは1,669件。週次では7月27日週の新規掲載が829件と最も多かった(8月3日週は期間途中のため参考程度)。掲載終了までの日数は中央値10日、下位4日〜上位23日。掲載終了は成約以外の理由(価格改定による再掲載、掲載停止など)でも起こるため、そのまま成立件数とは読めない。

築年帯別の相場と価格の断層

東京都世田谷区の中古マンションには、はっきりとした築年の断層がある。当サービスが収集した3585件を築年帯で切り分けると、1980年以前と2000年以降の間に6,000万円を超える段差が現れる。

築年帯ごとの中央価格

築年帯ごとの中央価格
築年帯 件数 価格中央値 面積中央値 ㎡単価中央値
1980年以前(旧耐震) 914件 4,480万円 51.52㎡ 88.71万円/㎡
1981〜1999年(新耐震) 1,092件 6,980万円 56.20㎡ 112.67万円/㎡
2000〜2009年(品確法) 829件 1億1,298万円 73.22㎡ 161.22万円/㎡
2010〜2019年 494件 1億1,990万円 69.71㎡ 184.26万円/㎡
2020年以降(新省エネ基準) 192件 1億2,480万円 58.30㎡ 210.34万円/㎡

最も薄い2020年以降でも192件あり、いずれの帯も断定して語れる厚みがある。

境界線の前後で何が起きているか

新耐震基準(1981年6月施行。これ以前は「旧耐震」と呼ばれ、住宅ローン審査や融資年数で不利になりやすい)の境界をまたぐと、中央値は4,480万円→6,980万円で2,500万円の差。㎡単価では88.71万円/㎡と112.67万円/㎡で、+23.96万円/㎡の上昇となる。

さらに大きいのは品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律、2000年施行。新築住宅の10年瑕疵保証が義務化された)の境界だ。1981〜1999年の6,980万円から2000〜2009年の1億1,298万円へ、差は4,318万円。旧耐震との比較なら6,818万円もの段差になる。㎡単価でも161.22万円/㎡へと、+48.55万円/㎡の上昇だ。長期優良住宅認定制度(2009年6月施行)以降の2010〜2019年帯は1億1,990万円で、品確法世代からの上乗せは692万円と穏やかになる。つまり世田谷区の掲載データにおける「価格の壁」は、耐震の1981年よりも品質保証の2000年前後に厚く立っているように見える。

間取りと重ね合わせるとこの断層はさらに鮮明だ。3LDKの中央値は旧耐震世代で6,399万円、1981〜1999年で9,380万円、2000〜2009年で1億3,800万円、2010〜2019年で1億3,790万円。2DK/2LDKも4,680万円→7,980万円→1億1,498万円→1億2,220万円と階段状に上がる。構造情報が明記された物件では、1981〜1999年のRC造が7,644万円に対し2000〜2009年のRC造は1億1,700万円。同じ構造でも築年帯を1つ上がるだけで4,000万円級の差が出る計算になる。

旧耐震物件の比率と影響

リスク要素の比率を見ると、旧耐震に該当するのは914件・25.5%。前月の20.1%から5.4ポイント上昇した。エリアプロフィールでは新築用地が少なく築古物件の流通が多い供給構造が指摘されており(出典: sumnara)、この比率の高さは世田谷区の構造的な特徴と整合する。

旧耐震帯は面積中央値51.52㎡と小ぶりで、㎡単価も88.71万円/㎡と最も低い。価格の手が届きやすい反面、住宅ローン控除や耐震基準適合証明の取得可否、融資年数、火災保険料といった実務条件で不利になりやすい点は避けられない。エリアプロフィールも旧耐震物件では売主の想定価格と買主のローン審査可否のギャップが生じやすいと指摘している(出典: エリア調査/reader notes)。安さの理由が数字に織り込まれている、と読むべきだろう。

間取り・構造別の相場

3LDKの中央値は1億1,480万円。同じ世田谷区でも1K/1DKなら3,110万円。当サービスが収集した3585件を間取りで割ると、価格差は3.7倍に開く。

主要間取りの顔ぶれ

主要間取りの顔ぶれ
間取り 件数 価格中央値 面積中央値 ㎡単価中央値
1R 7件(少数の参考値) 5,680万円 53.11㎡ 101.67万円/㎡
1K/1DK 82件 3,110万円 32.43㎡ 94.29万円/㎡
1LDK 503件 6,135万円 43.97㎡ 132.89万円/㎡
2DK/2LDK 1,012件 8,480万円 58.12㎡ 134.06万円/㎡
3LDK 941件 1億1,480万円 75.26㎡ 141.48万円/㎡
4LDK以上 80件 1億2,980万円 90.17㎡ 105.09万円/㎡

ボリュームゾーンは2DK/2LDK(1,012件)と3LDK(941件)で、合わせて全体の54.5%を占める。ファミリー需要が主軸というエリアプロフィールの記述(一次取得の子育て世帯が中心)と、掲載構成はきれいに一致する。

面白いのは4LDK以上の㎡単価だ。総額は最も高い1億2,980万円なのに、㎡単価は105.09万円/㎡で3LDKより下回る。広い住戸は単価が効率化する一方、総額が上がりすぎて買い手が絞られるためだろう(推測だが、駅距離の遠い郊外寄り物件が広めの住戸に多いことも影響している可能性がある)。前月比では1LDKの件数が393→503件(+28.0%の増加)と最も伸び、中央値は6,280万円→6,135万円とほぼ横ばい。単身・DINKs向けの選択肢が厚くなった月と言える。

構造別の相場

構造が明記された物件では、RC造258件が中央値9,980万円(築年中央値2001年、㎡単価151.47万円/㎡)、SRC造43件が7,980万円(1991年、136.76万円/㎡)、鉄骨造18件が2,630万円(1972年、69.83万円/㎡)。ALC造は1件のみで参考にならない。

SRC造がRC造より安く見えるのは、築年中央値が10年古いことがほぼそのまま反映された結果だ。構造そのものの優劣ではなく、いつ建てられたかが価格を決めている。一般論として、RC造(鉄筋コンクリート)は遮音性・耐久性に優れ、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)はより高層・大スパンに向く。鉄骨造は軽量で工期が短い反面、界壁の遮音や断熱の仕様が物件ごとに差が出やすい。中古で検討するなら構造名よりも、実際の壁厚・サッシ等級・断熱改修の履歴を管理組合資料で確認するのが現実的だ。なお鉄骨造は18件と少なめなので、傾向として見る程度にとどめたい。

高額帯と管理コストの見方

当集計には1億円超の物件が相当数含まれ、2億円台以上も30件超が確認できる。最大値は5億4,800万円だった。世田谷区の高額帯を語るうえで、エリアプロフィールに主要マンションブランドの網羅的な情報は確認できておらず(公開情報未確認)、ブランド別の価格差は本記事では扱わない。管理費・修繕積立金の区内相場についても公開情報未確認のため、個別の物件資料で長期修繕計画と積立残高を必ず確認したい。エリアプロフィールも内見時のチェック項目として、修繕積立金の積立状況と長期修繕計画の有無を挙げている。

立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)

意外にも、駅から遠いほうが必ず安いわけではない。当サービスが収集した3585件を駅徒歩帯で切ると、価格中央値のピークは徒歩6〜10分に来る。

徒歩1〜5分は1,072件で中央値6,980万円(面積中央値54.13㎡、㎡単価128.58万円/㎡)。6〜10分は1,303件で8,780万円(61.43㎡、143.09万円/㎡)。11〜15分は705件で8,490万円(66.77㎡、125.18万円/㎡)。16〜20分は372件で6,899万円(71.01㎡、99.46万円/㎡)。21分以上は65件で4,199万円(62.40㎡、80.50万円/㎡)。

駅近が最安に見えるのは面積のトリックだ。徒歩1〜5分の面積中央値は54.13㎡と最もコンパクトで、築年中央値も1987年と最も古い。駅前は築古のコンパクト住戸が多く、総額が抑えられている。㎡単価で比べれば128.58万円/㎡で、16〜20分帯の99.46万円/㎡を明確に上回る。徒歩21分以上と6〜10分の㎡単価差は約62.6万円/㎡にもなる。総額ではなく単価で見ると、駅距離のプレミアムはきちんと効いている。

前月比では全帯で中央値が下がった。6〜10分が1億800万円→8,780万円(-18.7%)、16〜20分が8,000万円→6,899万円(-13.8%)、11〜15分が9,580万円→8,490万円(-11.4%)、1〜5分が7,985万円→6,980万円(-12.6%)、21分以上が5,435万円→4,199万円(-22.7%)。件数も6〜10分で-304件など多くの帯で減っており、収集範囲の変動を含む可能性があるため、価格の下落だけを市況の判断材料にはできない。

町丁別の偏り

当集計で件数上位の町丁を見ると、単価の序列がはっきりする。玉川は133件で中央値1億3,000万円・㎡単価208.75万円/㎡と区内で頭一つ抜けている(築年中央値2004年)。池尻は167件・1億1,999万円・176.33万円/㎡、下馬は117件・7,880万円・168.80万円/㎡、上馬は184件・7,499万円・155.26万円/㎡、用賀は123件・9,980万円・150.78万円/㎡。三軒茶屋は146件・7,980万円・143.00万円/㎡で、面積中央値51.74㎡というコンパクト構成が総額を抑えている。

一方、千歳台は115件・6,980万円・106.21万円/㎡、南烏山は118件・7,080万円・105.99万円/㎡と、単価は玉川の半分程度。エリアプロフィールでは自由が丘駅前が区内の路線価最高地点(3,414,000円/㎡、令和7年分)、和泉多摩川駅が最低地点(297,500円/㎡)とされており(出典: 土地代データ)、駅ごとの地価序列と当集計の町丁別単価は方向性として一致している。世田谷は「一つの相場」では語れない。区内でどのエリアを見るかで、同じ予算の意味がまるで変わる。

リスク要素と注意ポイント

数字の裏側にあるリスクも、データから見えてくる。当サービスが収集した3585件のうち、旧耐震に該当するのは914件・25.5%。前月の20.1%から5.4ポイント上がった。借地権は7件・0.2%、告知事項ありは1件、再建築不可は0件だった。

注目したいのは旧耐震比率の上昇だ。件数でも869件→914件(+45件の増加)と、全体の件数が減るなかで旧耐震だけが増えている。仮説として、価格帯の高い築浅物件の掲載が減った一方で築古の掲載が残った結果、構成比が押し上げられた可能性がある(確証なし)。いずれにせよ、4件に1件が旧耐震という水準は、世田谷区で物件を探すうえで避けて通れない前提条件だ。

旧耐震物件の実務的なハードルは3つある。第1に融資。1981年6月以前の建築確認物件は住宅ローンの審査で借入期間が短くなったり、金融機関によって取り扱いが限定されることがある。第2に税制優遇。住宅ローン控除の適用には耐震基準適合証明書などの要件が絡み、取得可否が事前に読めない物件もある。第3に保険と将来コスト。地震保険料の割引が受けられないケースや、大規模修繕・耐震改修の負担が重くなるケースがある。当集計の旧耐震帯は㎡単価88.71万円/㎡で、新耐震以降との差が明確についているのは、これらのコストが価格に織り込まれているとも読める。

エリア固有の注意点も押さえておきたい。エリアプロフィールでは、世田谷区は高低差のある地形が多く、擁壁・崖地に接する物件は造成・地盤リスクに注意が必要と指摘されている。また再建築不可や接道義務未充足の敷地が住宅地内に点在するため、権利関係・接道状況の確認が重要とされる(当集計の掲載データで再建築不可の明示は0件だったが、記載されていないだけの可能性は残る)。ハザード面では、多摩川・野川・仙川といった河川が区内を流れるものの、具体的な浸水想定区域や想定浸水深、町丁目別の地震危険度ランクについては公開情報未確認であり、本記事では踏み込まない。実際の検討時には区のハザードマップを直接確認してほしい。

景観面では、成城・岡本など一部エリアに風致地区や景観条例が存在し、建築物の高さやデザインに一定の制限があることが知られている(詳細規定はエリアプロフィールでも未確認)。リノベーションや増改築を前提に購入する場合は、この点も確認事項に入る。

もう1つ、当集計そのものの限界も明記しておく。掲載価格は売出時点の希望価格であり、成約価格ではない。中央値7,699万円という数字は「売り手の提示水準の中央」であって、成約水準とは別物だ。エリアプロフィールでは2025年10-12月期の実取引平均が7,153万円・平均㎡単価111万円/㎡とされており(出典: sumnara)、算出基準が異なるため単純比較はできないが、売出と実取引の間に幅があることは意識しておきたい。

データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」

同じ世田谷区で、2,980万円と1億5,980万円。当サービスが収集した3585件の両端を見ると、それぞれ違う「顔」が浮かび上がる。

下位10%層 — 2,980万円以下の352件

価格の下位10%の境界価格は2,980万円。この層352件の属性は、築年中央値1982年・面積中央値26.76㎡・駅徒歩中央値8分。つまり「駅は近いが、狭く、旧耐震前後」の物件群だ。前月の境界価格4,199万円から2,980万円へと下がっており(-29.0%)、より低価格帯の掲載が厚くなったことを示す。ただしこの変化には収集範囲の変動を含む可能性がある。

この層が向くのは、投資用のワンルームを検討する人、セカンドハウス需要、あるいは全面リノベーションを前提に立地だけを買う人だろう。26.76㎡という面積は住宅ローンの面積要件(一般に40㎡以上や50㎡以上)に届かないケースが多く、現金または投資用ローンでの検討が前提になる点は押さえておきたい。

上位10%層 — 1億5,980万円以上の352件

上位10%の境界価格は1億5,980万円で、前月の1億5,990万円からほぼ変わらず(-0.1%)。高値側は安定している。この層の属性は築年中央値2007年・面積中央値80.90㎡・駅徒歩中央値9分。「築20年以内・80㎡超・駅徒歩10分圏」が世田谷区のプレミアムラインの標準形だ。町丁別では玉川(㎡単価208.75万円/㎡)や池尻(176.33万円/㎡)が上位帯の中心と重なる。

中間層に目を向ければ、4,798万円(下位の目安)から1億1,999万円(上位の目安)の間に半数が収まる。この幅の広さこそが世田谷区の特徴で、予算をどこに置くかで検討できる築年帯・面積・エリアが根本的に変わる。

動きの速さという現実

そして無視できないのが速度だ。当集計で掲載が終了した1,208件の掲載期間は中央値10日、下位4日〜上位23日。掲載終了は成約以外の理由でも起こるが、それでも「条件の良い物件が2週間前後で表舞台から消える」ペースであることは変わらない。当集計の期間中に新たに掲載が始まったのは2,411件。1日あたり80件前後の新着が流れ込み、同時に同じくらいの数が消えていく。この回転速度のなかで、週末にまとめてポータルサイトを見る運用では、下位10%の掘り出し物も上位10%の希少物件も、視界に入る前に消えている確率が高い。毎日、できれば新着が出た時点で把握する仕組みが要る、というのがこの数字の素直な結論だ。

よくある質問(当サービス集計での回答)

Q1. 東京都世田谷区 中古マンションの中古相場はいくら?

当サービスが13サイトから収集した3585件(2026年7月6日〜8月5日)の集計では、価格中央値は7,699万円、平均は8,835万円、㎡単価中央値は125.4万円/㎡です。下位の目安(第1四分位)は4,798万円、上位の目安(第3四分位)は1億1,999万円で、最小値は530万円、最大値は5億4,800万円。ただしこれは売出時点の掲載価格であり、成約価格ではありません。

Q2. 買い時は?

当サービスの集計では、前月比で価格中央値が8,999万円→7,699万円(-14.4%)と下がりました。ただし総件数も4,313件→3,585件(-16.9%)と動いており、この変化には当サービスの収集範囲の変動を含む可能性があります。1か月の掲載データの中央値の上下だけで買い時を判断するのは危険です。参考として、エリアプロフィールでは令和8年(2026年)の地価公示で世田谷区全域の変動率が+7.7%と前年(+5.2%)から上昇幅が拡大した一方、23区内では上昇率が相対的に低い部類とされています(出典: 東京都財務局)。中長期の地価は上向きという前提のうえで、自分の予算と築年条件で納得できる物件が出たときが判断のタイミングです。

Q3. 旧耐震物件の流通量は?

当サービスの集計では、3585件のうち旧耐震(1981年6月以前)に該当するのは914件で、比率は25.5%です。前月の20.1%から5.4ポイント上昇しました。この層の価格中央値は4,480万円、面積中央値51.52㎡、㎡単価は88.71万円/㎡で、新耐震以降より明確に安い水準です。住宅ローンの借入期間、耐震基準適合証明の取得可否、地震保険料の扱いを事前に確認することをおすすめします。

Q4. ㎡単価が高い条件は?

当サービスの集計で㎡単価が最も高いのは、2020年以降の築で210.34万円/㎡。以下2010〜2019年が184.26万円/㎡、2000〜2009年が161.22万円/㎡、1981〜1999年が112.67万円/㎡、1980年以前が88.71万円/㎡と、築年が新しいほど単価が上がる素直な序列です。町丁別では玉川が208.75万円/㎡、池尻が176.33万円/㎡、下馬が168.80万円/㎡と上位。駅徒歩では6〜10分帯の143.09万円/㎡が最高でした。

Q5. 駅徒歩による価格差は?

当サービスの集計では、価格中央値のピークは駅徒歩6〜10分の8,780万円で、11〜15分が8,490万円、1〜5分が6,980万円、16〜20分が6,899万円、21分以上が4,199万円。徒歩1〜5分が安く見えるのは面積中央値54.13㎡とコンパクトで築年中央値1987年と古いためで、㎡単価では128.58万円/㎡と16〜20分帯の99.46万円/㎡を上回ります。総額ではなく単価で比べることが重要です。

Q6. 世田谷区で3LDK・80㎡台を狙うと予算はどのくらい必要ですか?

当サービスの集計では、3LDKの価格中央値は1億1,480万円・面積中央値75.26㎡です。さらに上位10%層(境界価格1億5,980万円以上)の属性が築年中央値2007年・面積中央値80.90㎡・駅徒歩中央値9分であることを踏まえると、築20年以内で80㎡台・駅徒歩10分圏を狙う場合は1億5,000万円超の資金計画が現実的なラインになります。一方、1981〜1999年の3LDKなら中央値9,380万円、旧耐震世代の3LDKなら6,399万円と、築年を譲れば大きく下がります。

Q7. 狙いの条件で東京都世田谷区 中古マンションの新着を毎日追うには?

当サービスの集計データは、LINEで使える不動産新着監視サービス「物件ウォッチ」の実稼働データから生成されています。LINEで友だち追加して「東京都世田谷区 マンション」と送るだけで監視が始まり、athome、センチュリー21、大京穴吹不動産、大和ハウス、長谷工の仲介、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、ピタットハウス、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMOの13サイトを15分間隔で自動巡回し、新着・価格変動・掲載終了を通知します。エリア・カテゴリに加えて予算・築年・面積・利回りなどの複合条件で絞り込みも可能。無料プラン(24時間遅延・1監視)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額980円からです。当集計では掲載終了までの日数が中央値10日でしたので、自動追跡の効果が出やすい条件だと言えます。

2026年8月のハイライトと注意点

当月最大の発見は、構造別「鉄骨造」の中央値が9,580万円→2,630万円(前月比-72.5%)という極端な振れだった。ただし件数は14件→18件と少なく、傾向として見る程度の数字だ。今月の鉄骨造は築年中央値1972年・㎡単価69.83万円/㎡と旧耐震のコンパクト物件に顔ぶれが寄っており、構成の入れ替わりが数字を大きく動かした可能性が高い(推測、確証なし)。同時にRC造は144→258件(+79.2%の増加)と厚みを増し、中央値も9,980万円へ上がった。

ここで2つ、当サービスの集計データの限界を明記しておきたい。第1に、掲載価格は売出時点の価格であり成約価格ではない。第2に、同じ物件が複数サイトに掲載されている場合はそれぞれを1件として数えている。つまり中央値7,699万円は「売り手の提示水準の中央」であって、実際の取引水準とは区別して読む必要がある。この2点を踏まえたうえで、13サイトを横断した3585件という厚みは、単一サイトを眺めるよりはるかに立体的な相場観を与えてくれる。

本レポートは、物件ウォッチが 13サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した掲載データ 3585件(2026-07-06 〜 2026-08-05)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。

3,585件超の東京都世田谷区 中古マンションから条件に合う1件を

特に 新耐震以降 RC造, 駅徒歩10分以内 60㎡以上, 予算1億円以下の3LDK は早く動きます。13サイトの新着を15分間隔でチェックして、LINEで即通知。
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※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・大京穴吹不動産・大和ハウス・長谷工の仲介・HOME4U・LIFULL HOMES・東急リバブルなど13サイトを横断して収集した2026年8月5日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 東京都世田谷区 中古マンションの注目物件一覧 から確認できます。