RC造の掲載が11件→245件へ急増、中央値8,300万円 | 東京都豊島区 中古マンション 中古相場分析【2026年9月版】— 2783件集計
同じ豊島区の中古マンションで、㎡単価が105.63万円/㎡の町と251.67万円/㎡の町が隣り合っている。当サービスが13サイトから収集した東京都豊島区 中古マンションの掲載データ2,783件(対象期間2026年8月7日〜9月6日)を集計すると、価格中央値は8,300万円、㎡単価中央値は146万円/㎡。ただし中身を開けると、築年・間取り・町丁ごとに驚くほど段差がある。本サービス集計の数字だけを頼りに、その段差の在りかを追ってみたい。
市場サマリー
東京都豊島区 中古マンションの新着を見逃さない
今月の注目: 品確法世代の3LDK, 駅徒歩5分以内, 新耐震RCの5,000万円以下
13サイトを15分間隔で自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。
📝 本稿の読み方
- 分析対象: 13サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)の掲載データ 2783件、期間 2026-08-07 〜 2026-09-06
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 観測期間が短いため、新着・掲載終了の件数比較は参考程度にご覧ください
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
- 週次レポートとは数字が一致しません: 本月次レポートは直近30日間に掲載が確認できた物件を期間全体で集計します(複数サイトに掲載された物件は各サイトで1件ずつ、同一サイト内の再掲載はURLでまとめて1件)。週次レポートは週末時点に掲載中だった物件だけを切り取る断面集計のため、重複の数え方・集計窓・時点の取り方が異なり、件数や中央値は月次と週次で一致しないのが正常です
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが13サイトから収集した2,783件(2026年8月7日〜9月6日)の価格中央値は8,300万円、㎡単価中央値は146万円/㎡。平均は9,307万円で、高値の裾を引いた分布。
- 前月比で最も動いたのは構造別の内訳。RC造の掲載が11件→245件(+2127.3%の増加)、SRC造が7件→128件(+1728.6%の増加)。ただし当サービスの収集範囲の変動を含む可能性があり、実需の変化と断定はできない。
- 集計件数は前月1,486件→2,783件(+87.3%の増加)。これも収集範囲の変動を含む可能性があるため、在庫急増の証拠としては読まない。
- 築年の断層は明確。1981〜1999年(新耐震)が5,980万円、2000〜2009年(品確法)が1億380万円で、差は4,400万円。
- 一方で2010〜2019年の1億3,800万円に対し2020年以降は1億3,500万円と、最新築が上を抜いていない逆転が見える。
- 町丁別では南池袋が中央値1億4,980万円・251.67万円/㎡でトップ、南長崎が4,080万円・105.63万円/㎡で下限側。
- 旧耐震(1981年6月以前)は399件で全体の14.3%。再建築不可の表示は0件、借地権は1件(0.1%未満)。
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 8,300万円
- ㎡単価中央値: 146.0万円/㎡
- 中央値の前月比: +3.9%
- 集計件数: 2783件(13サイト)
今月のトップ3変化(前月比)
構造別「RC造」の掲載が11件→245件へ急増
本集計で最もインパクトが大きかったのはここだ。構造の記載がある物件のうちRC造が前月11件→今月245件(+2127.3%の増加)、中央値も5,999万円→8,480万円へ動いた。ただしこれは当サービスの収集範囲の変動(監視対象URLの追加やサイト側の掲載構造変更)を含む可能性が高く、豊島区で急に鉄筋コンクリート造の売り出しが増えたと読むのは早い。構造欄が埋まった物件が増えた結果、条件検索の精度が上がったと見るのが自然だろう(推測)。
SRC造も7件→128件、中央値は6,249万円
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)も7件→128件(+1728.6%の増加)と同じ方向に動いた。中央値は6,499万円→6,249万円で−3.8%の下落。当サービスの集計ではSRC造の築年中央値が1985年、RC造は2002年で、SRC造の側に古い大型物件が寄っている。価格差はそのまま築年差の写し絵と読める。こちらも収集範囲の変動を含む可能性がある点は同じで、構造別の件数比較は当面「参考」の位置に置きたい。
集計件数は1,486件→2,783件(+87.3%の増加)
当サービスが集めた掲載件数は前月1,486件から2,783件へ、+87.3%の増加。価格中央値は7,985万円→8,300万円(+3.9%上昇)、安めの4分の1のライン(第1四分位)は4,280万円→4,890万円(+14.3%上昇)と下側が押し上がった。一方で上位5%ラインは2億845万円→1億9,980万円へ−4.1%下落しており、超高額帯の顔ぶれが入れ替わった格好だ。件数の増加自体は収集範囲の変動を含む可能性があるため、需給の変化とは切り分けて読むべき数字である。
🗞️ 今月のトピック
直近の外部トピックとして、2026年6月に査定サイトが公表した集計では、豊島区の中古マンション価格は直近3年間で+23.29%上昇し、内訳は3年前→2年前が+4.05%、2年前→1年前が+6.71%、1年前→直近が+11.04%と、上昇ペースが年々加速しているとされる(出典: LIFULL HOMES 売却査定)。加速の主因として語られるのは、池袋駅の8路線という交通利便性と、2024年11月28日に決定した池袋駅西口地区・池袋駅直上西地区の市街地再開発事業(敷地規模約4.5ヘクタール)への期待感だ(出典: HOME4U)。当サービス集計でも価格中央値は前月比+3.9%上昇、下位の目安が+14.3%上昇と下側から押し上がる形になっており、外部の「加速」観測と方向は矛盾しない。ただし本集計は売出価格ベースであり、成立価格ではない点は繰り返し確認しておきたい。
東京都豊島区 中古マンションの中古市場の輪郭(当サービス集計)
集めた2,783件の内訳
当サービスが13サイトを巡回して集めた東京都豊島区 中古マンションの掲載は、2026年8月7日〜9月6日の30日間で2,783件。サイト別ではSUUMOが835件、LIFULL HOMESが552件、HOME4Uが314件、ノムコムが268件と続き、センチュリー21が146件、三井のリハウスと東急リバブルが各138件、athomeが124件。同じ物件が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、これは「実在戸数」ではなく「掲載の厚み」を示す数字だ。サイトごとの顔つきも面白い。athomeの価格中央値は1,580万円で面積中央値19.1㎡、対して三井のリハウスは1億249万円で60.08㎡。同じ区でも、扱う商品のレンジがまったく違う。
価格はどこに集中しているか
本サービス集計の価格中央値は8,300万円。安めの4分の1のラインが4,890万円、高めの4分の1が1億1,980万円で、最安層(下位5%)は1,980万円、最上層(上位5%)は1億9,980万円。最小値は720万円、最大値は10億9,980万円と、実に150倍以上の幅がある。平均は9,307万円で中央値を1,000万円あまり上回り、ごく一部の超高額物件が高値の裾を引いている構図だ。500万円刻みの分布を見ると、最も件数が多いのは8,500〜9,000万円の149件、次いで6,000〜6,500万円の145件、9,500〜1億円の131件と11,500〜1億2,000万円の131件。つまり「6,000万円台の実需ゾーン」と「9,000万円前後〜1億円台前半の広め・築浅ゾーン」の二つのコブがある。㎡単価中央値は146万円/㎡。
掲載の出入り
当サービスの観測では、期間内に掲載が終了した物件は370件。ただし週次の出入りには取得タイミングによる偏りが大きく、この数字は参考扱いにとどめたい。件数そのものが前月比+87.3%の増加となっているのも、収集範囲の変動を含む可能性があるためだ。
築年帯別の相場と価格の断層
東京都豊島区 中古マンションには、はっきりとした築年の断層がある。しかもその段差は、耐震基準や法改正の年に驚くほど忠実だ。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | ㎡単価中央値 | 面積中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年以前(旧耐震) | 399件 | 3,880万円 | 92.56万円/㎡ | 45.27㎡ |
| 1981〜1999年(新耐震) | 926件 | 5,980万円 | 117.4万円/㎡ | 50.68㎡ |
| 2000〜2009年(品確法) | 783件 | 1億380万円 | 174.53万円/㎡ | 61.80㎡ |
| 2010〜2019年 | 400件 | 1億3,800万円 | 222.11万円/㎡ | 57.82㎡ |
| 2020年以降(新省エネ基準) | 237件 | 1億3,500万円 | 226.07万円/㎡ | 64.14㎡ |
本集計で最も件数が多いのは1981〜1999年の926件。ボリュームゾーンは築30〜45年の新耐震世代だ。
境界線の前後で何が起きているか
1981年6月施行の新耐震基準を挟むと、中央価格は3,880万円→5,980万円で差は2,100万円。しかしもっと激しいのは2000年4月施行の品確法(住宅の品質確保促進法、10年瑕疵保証の義務化)の前後で、5,980万円→1億380万円と4,400万円の段差が開く。㎡単価でも117.4万円/㎡から174.53万円/㎡へ跳ね上がる。2009年の長期優良住宅認定制度を含む2010年代はさらに1億3,800万円まで上がるが、2020年以降は1億3,500万円で、金額ベースでは上を抜いていない。面積中央値が64.14㎡と最も広いのに総額が伸びない――㎡単価は226.07万円/㎡で最高値だから、これは「新しい物件ほど高い」が崩れたのではなく、当サービスが集めた2020年以降の237件に相対的にコンパクトな1LDKが多く混じっている影響と読める(推測)。実際、2020年以降の1LDKは49件・中央値8,860万円で、2010年代の1LDK(47件・1億1,000万円)より安い。
間取りと築年を重ねると断層はさらに立体的になる。3LDKは旧耐震世代が17件・5,280万円、品確法世代が172件・1億1,799万円、2010年代が87件・1億6,890万円。同じ3LDKで築年帯が二つ違うだけで1億円以上動く計算だ。構造との重ね合わせでは、1981〜1999年のSRC造80件が6,690万円、同世代のRC造74件が5,089万円で、大型・タワー寄りのSRC造が上に出ている。
旧耐震の比率とその意味
リスク要素の比率を見ると、旧耐震は399件で全体の14.3%。7件に1件が1980年以前の建築という計算になる。旧耐震は住宅ローン審査で融資年数が短くなりやすく、金融機関によっては担保評価が伸びない。地震保険料の区分でも不利になりやすい。当サービス集計の中央価格3,880万円・㎡単価92.56万円/㎡という「割安さ」は、この資金調達コストと将来の建替え・大規模修繕リスクを織り込んだ価格と解釈できる。逆に言えば、現金比率を高く出せる買い手にとっては、価格差の分だけ交渉余地が残る領域でもある。
間取り・構造別の相場
3LDKの中央値は1億1,500万円。1LDKは6,289万円。同じ区の中古マンションでも、間取りが二段変わると5,000万円以上違う。
主要間取りの顔ぶれ
当サービスが収集した2,783件を間取りで割ると、次のような分布になる。
| 間取り | 件数 | 中央価格 | 面積中央値 | ㎡単価中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 1R | 11件 | 2,860万円 | 27.00㎡ | 103.7万円/㎡ |
| 1K/1DK | 136件 | 3,790万円 | 28.90㎡ | 123.34万円/㎡ |
| 1LDK | 366件 | 6,289万円 | 41.83㎡ | 139.92万円/㎡ |
| 2DK/2LDK | 734件 | 9,799万円 | 57.54㎡ | 169.53万円/㎡ |
| 3LDK | 461件 | 1億1,500万円 | 70.27㎡ | 159.37万円/㎡ |
| 4LDK以上 | 22件 | 1億6,990万円 | 94.48㎡ | 179.83万円/㎡ |
最多は2DK/2LDKの734件で、前月350件から+109.7%の増加(収集範囲の変動を含む可能性あり)。注目したいのは㎡単価のピークが3LDKではなく2DK/2LDKにあることだ。169.53万円/㎡と159.37万円/㎡で、単価では2LDKが上回る。単身・DINKS向けのコンパクト2LDKが駅近・築浅に集中していることの裏返しだろう(推測)。1Rと4LDK以上はサンプルが少なめなので、傾向として見る程度にとどめたい。
構造別の相場
構造の記載がある物件では、RC造245件が中央値8,480万円・153.35万円/㎡、SRC造128件が6,249万円・127.59万円/㎡、鉄骨造は6件のみで1,600万円・79.93万円/㎡(少数の参考値)。SRC造が安く見えるのは築年中央値が1985年と古いためで、構造そのものの評価差ではない。一般論として、SRC造は柱が細くできるため大規模・高層物件に採用されやすく、遮音・耐久面では有利とされる。一方RC造は近年の物件ほど断熱・省エネ基準の恩恵を受けやすい。中古で比較するなら、構造名よりも「築年×管理状態」の組み合わせで見るのが実務的だ。
タワー・大規模物件の位置づけ
区内のマンションブランドや、修繕積立金・管理費の相場水準については公開情報が未確認のため、本記事では数値を出さない。ただし当サービス集計の町丁別データには示唆がある。南池袋は189件・中央値1億4,980万円・築年中央値2015年・251.67万円/㎡で、区内でも突出している。東池袋も502件・1億900万円・197.6万円/㎡。エリアプロフィールでは東池袋1-1-3が区内最高地点で1㎡あたり1,700万円とされており(出典: 公示地価集計サイト chika.m47.jp ほか)、大規模再開発型の高層物件が集まる一帯と価格の高さが重なっている(解釈)。総額が張るゾーンだけに、管理費・修繕積立金の月額は必ず個別に確認したい。
立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)
意外なことに、駅徒歩11〜15分の中央価格は8,990万円で、徒歩1〜5分の8,300万円を上回る。当サービス集計では駅距離が単純な価格序列にはなっていない。
駅徒歩帯の顔つき
本集計で駅徒歩の記載がある物件のうち、1〜5分が1,440件で中央値8,300万円・150.53万円/㎡、6〜10分が1,133件で7,999万円・143.66万円/㎡、11〜15分が179件で8,990万円・144.99万円/㎡。16〜20分は2件しかないため集計から外している。徒歩11〜15分の総額が高いのは、面積中央値が60.4㎡と最も広いためだ。㎡単価では144.99万円/㎡で徒歩1〜5分の150.53万円/㎡を下回っており、単価ベースでは駅近プレミアムがきちんと効いている。総額で比較すると「駅から少し離れて広さを取る」選択肢が上に見えるだけ、という構造だ。前月比では徒歩1〜5分の中央値が7,880万円→8,300万円(+5.3%上昇)と最も動いた。
町丁で二極化する豊島区
地区別に見ると、当サービスが集めた掲載は池袋駅周辺に強く偏っている。上位は東池袋502件、高田217件、池袋198件、南池袋189件、西池袋186件、上池袋180件。㎡単価の序列は南池袋251.67万円/㎡、東池袋197.6万円/㎡、池袋184.06万円/㎡、南大塚162.02万円/㎡、西池袋158.05万円/㎡と続き、下限側は南長崎105.63万円/㎡、巣鴨119.07万円/㎡、高田124.29万円/㎡。南池袋と南長崎の㎡単価は約2.4倍の開きがある。中央価格でも南池袋1億4,980万円に対し南長崎4,080万円、上池袋5,680万円、巣鴨6,499万円と、区内で三段階くらいの層が形成されている。
この序列は地価とも整合的だ。エリアプロフィールによれば2025年の公示地価は豊島区全用途平均で1㎡あたり1,957,148円(前年比+11.6〜+11.91%の上昇)、池袋駅周辺の平均は3,814,111円(+12.40%の上昇)で、区内最高地点の東池袋1-1-3が1,700万円/㎡、最低の池袋本町4-8-11が63万円/㎡と約27.0倍の差がある(出典: 公示地価集計サイト chika.m47.jp ほか)。駅別では池袋駅が最高、千川駅が最低とされる。池袋駅は8路線が乗り入れ、乗降人員は2024年度で約236万人/日(出典: Wikipedia「池袋駅」、豊島区公式サイト)。この集中が価格の傾斜をそのまま作っている。
リスク要素と注意ポイント
「再建築不可0件」という数字を、そのまま安心材料にしてはいけない。マンションという商品特性と、掲載文面に依存する集計の限界が同時に効いている。
リスク要素の出現率
当サービスが収集した2,783件について掲載文面からリスク表示を拾うと、旧耐震(1981年6月の新耐震基準施行より前の建築)が399件で14.3%、再建築不可が0件、借地権が1件(0.1%未満)、告知事項の明示が0件。区分マンションでは再建築不可の表示が付くことはほぼなく、借地権物件も豊島区では希少という結果だ。ただし告知事項0件は「存在しない」証明ではない。掲載段階では書かれず、資料請求や重要事項説明の段で開示されるケースがあるため、当サービス集計の数字は「掲載時点で明記されていた割合」として読んでほしい。
旧耐震399件をどう扱うか\ n実務で最も影響が大きいのは、やはり旧耐震の14.3%だ。中央価格3,880万円・㎡単価92.56万円/㎡・面積中央値45.27㎡・築年中央値1977年という顔つきで、価格だけ見れば区内で最も手が届きやすい。だが住宅ローンでは融資年数が短く設定されたり、金融機関によって担保評価が伸びなかったりする。地震保険の保険料区分でも新耐震より不利になりやすい。加えて、築50年前後の物件は大規模修繕の周期と建替え議論が同時に来る時期にあたる。エリアプロフィールが引く外部集計でも築50年以上の取引㎡単価は53万円/㎡、築5〜10年は189万円/㎡と3.55倍の差がある(出典: sumnara.jp)。値付けの安さは、この将来コストの割引と理解するのが健全だ。
立地固有の確認事項
ハザード面では、豊島区の洪水浸水想定や液状化予測の具体的な評価区分について公開情報が未確認のため、本記事では数値を示さない。用途地域構成・建ぺい率・容積率の代表値も同様に未確認だ。したがって購入検討では、区が公開するハザードマップと該当地の用途地域を各自で必ず当たってほしい。もう一点、エリアプロフィールが指摘するのは池袋駅周辺の住環境の街区差だ。同じ「池袋」でも東口・西口・南池袋・東池袋で夜間の人通りや騒音の様相が異なるため、現地確認が重要とされている。本集計でも東池袋と南池袋の間だけで㎡単価に大きな開きがあり、机上の数字だけで判断しにくいエリアだと言える。
国交省取引事例で当サービス集計を裏付ける
売出価格と成立価格のギャップは、どのくらいあるのか。当サービス集計は掲載価格ベースなので、外部の取引集計と並べると輪郭が見えてくる。
エリアプロフィールによれば、豊島区の中古マンションの取引件数は2025年通年で744件、中央値5,400万円、平均6,479万円。直近四半期(2025年10-12月期)は207件で平均6,872万円、㎡単価129万円/㎡とされる(出典: sumnara.jp、kurashi-e.co.jp)。5年前の444件から+67.6%の増加で、買い手の増加が続く区の一つという位置づけだ。価格推移は5年で+93%上昇、10年で+133%上昇、直近の前年同期比は+25%上昇と報告されている(出典: sumnara.jp)。
一方、当サービスが13サイトから収集した2,783件の価格中央値は8,300万円、㎡単価中央値は146万円/㎡。外部の取引中央値5,400万円との差は小さくないが、これは市況の食い違いではなく、(1)掲載価格は交渉前の売主希望額であること、(2)本集計には広め・築浅の高額物件が厚く含まれること、(3)対象期間が異なること、の合成と読める。面積別では80-89㎡が200万円/㎡で最高、20㎡未満が82万円/㎡で最低(2.44倍差)という外部集計もあり(出典: sumnara.jp)、当サービス集計の面積別・築年別の傾きとも方向は一致している。個別取引事例の一次データは今回未取得のため、具体レコードは提示しない。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
同じ区の掲載データを両端から切ると、まるで別の街の話になる。
下位10%——2,780万円以下の世界
当サービス集計で価格が安い順に1割(275件)を取ると、境界価格は2,780万円。この層の顔つきは築年中央値1984年、面積中央値20.58㎡、駅徒歩中央値6分。つまり「駅近・コンパクト・築40年前後」の投資ワンルーム的な物件群だ。前月の境界価格2,280万円から+21.9%上昇しており、下側の値付けが押し上がっている。1K/1DKの利回り中央値は4.385%、1981〜1999年帯では5.06%という数字が出ており、賃貸運用を前提にした買い手には検討余地がある。ただし旧耐震比率14.3%との重なりが大きい層なので、融資条件は事前に詰めておきたい。
上位10%——1億5,980万円からの世界
逆に高い順に1割(275件)の境界は1億5,980万円。築年中央値2011年、面積中央値75.81㎡、駅徒歩中央値3分。「築15年以内・広い・駅3分」という、条件が全部揃った物件だけがここに来る。前月の境界1億6,000万円からほぼ横ばい(−0.1%)で、上限側は落ち着いた印象だ。町丁では南池袋(中央値1億4,980万円)や東池袋(1億900万円)に集中している。実需で3LDK以上を狙うなら、品確法世代(2000〜2009年)の3LDK=172件・中央値1億1,799万円あたりが、上位10%に踏み込まずに広さを確保できる現実的な着地点と見える。
追い方の問題
当サービスの観測では、掲載終了までの滞在日数について信頼できる中央値がまだ算出できていない(検知タイミングの制約による参考値のため)。だが分かっていることもある。上位10%も下位10%も、それぞれ275件しかない。条件を「品確法世代・3LDK・駅徒歩5分以内」まで絞れば、母数は数十件規模まで落ちる。本集計は13サイトの掲載を横断しているが、狙いの条件に合う物件が今月何件出たかは、毎日見に行かないと分からない粒度なのだ。価格改定も同じで、当サービス集計では下位の目安が前月比+14.3%上昇と動いており、静止画で判断すると読み間違える。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 東京都豊島区 中古マンションの中古相場はいくら?
当サービスの集計では、13サイトから収集した2,783件(2026年8月7日〜9月6日)の価格中央値は8,300万円、㎡単価中央値は146万円/㎡です。安めの4分の1のラインが4,890万円、高めの4分の1が1億1,980万円、最安層(下位5%)は1,980万円、最上層(上位5%)は1億9,980万円。平均は9,307万円で、一部の超高額物件が平均を押し上げています。なお掲載価格は売主の希望額で、成立価格ではありません。
Q2. いまは買い時ですか?
当サービスの集計だけで買い時を断定はできませんが、方向は読み取れます。本集計の価格中央値は前月7,985万円→8,300万円(+3.9%上昇)、下位の目安は4,280万円→4,890万円(+14.3%上昇)と下側から押し上がりました。外部集計でも豊島区の中古マンション価格は直近3年で+23.29%上昇し、直近1年の伸びが最大とされています(出典: LIFULL HOMES 売却査定)。価格が上がる局面では、条件を決めて出た瞬間に検討する体制が有利に働きます。
Q3. 旧耐震物件の流通量はどのくらい?
当サービスの集計では、1980年以前の建築(旧耐震)は399件で全体の14.3%です。中央価格3,880万円、㎡単価92.56万円/㎡、面積中央値45.27㎡、築年中央値1977年。新耐震基準は1981年6月施行なので、1985年築であれば新耐震です。築年数の印象ではなく建築年で判定してください。旧耐震は融資年数や地震保険料で不利になりやすく、価格の安さはその割引と理解するのが妥当です。
Q4. ㎡単価が高い条件は?
当サービスの集計で㎡単価が最も高いのは2020年以降の226.07万円/㎡、次いで2010〜2019年の222.11万円/㎡です。町丁では南池袋251.67万円/㎡、東池袋197.6万円/㎡、池袋184.06万円/㎡が上位。間取り別では2DK/2LDKが169.53万円/㎡で3LDKの159.37万円/㎡を上回ります。駅徒歩1〜5分は150.53万円/㎡。「築浅×池袋駅至近×コンパクト2LDK」が単価の最も高い組み合わせです。
Q5. 駅徒歩による価格差はどれくらい?
当サービスの集計では、駅徒歩1〜5分(1,440件)が中央値8,300万円・150.53万円/㎡、6〜10分(1,133件)が7,999万円・143.66万円/㎡、11〜15分(179件)が8,990万円・144.99万円/㎡です。総額では徒歩11〜15分が最も高く見えますが、これは面積中央値60.4㎡と広いためで、㎡単価では徒歩1〜5分が最上位。徒歩16〜20分は2件のみのため集計対象から外しています。
Q6. 2020年以降の新しい物件が2010年代より安いのはなぜ?
当サービスの集計では2010〜2019年が中央値1億3,800万円、2020年以降が1億3,500万円と逆転しています。ただし㎡単価は226.07万円/㎡と2020年以降が最高で、価値が下がっているわけではありません。要因として、本集計に含まれる2020年以降の237件には1LDK(49件・中央値8,860万円)が相対的に多く混じっており、総額の中央値を押し下げていると考えられます(推測)。総額ではなく㎡単価と面積を併せて見るのが実務的です。
Q7. 狙いの条件で東京都豊島区 中古マンションの新着を毎日追うには?
当サービスの集計はLINEベースの新着監視サービス「物件ウォッチ」の実稼働データから生成されています。LINEで友だち追加し「東京都豊島区 マンション」と送るだけで監視が始まり、本レポートの対象と同じ13サイト(athome、センチュリー21、大京穴吹不動産、大和ハウス、長谷工の仲介、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、ピタットハウス、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMO)を15分間隔で巡回し、新着・価格変動・掲載終了を通知します。予算・築年・面積・利回りなどの複合条件で絞り込み可能。無料プラン(24時間遅延・1監視)があり、有料はリアルタイム通知やAI分析付きで月額980円からです。
2026年9月のハイライトと注意点
当月最大の発見は、構造別の内訳が一気に埋まったことだ。当サービスが収集した2,783件のうち、RC造は前月11件→245件(+2127.3%の増加)、SRC造は7件→128件(+1728.6%の増加)。これで構造×築年の重ね合わせが読めるようになり、1981〜1999年ではSRC造80件が中央値6,690万円、同世代のRC造74件が5,089万円で、大型・高層寄りのSRC造が上に出ているという構図が見えた。ただし件数の急増は当サービスの収集範囲の変動(監視対象の追加やサイト側の掲載構造変更)を含む可能性が高く、実需の変化と断定はできない。同様に、集計件数が1,486件→2,783件(+87.3%の増加)となった点も需給の証拠としては読まない。もう一点の留保として、本集計の価格は売出時点の掲載価格であり成立価格ではないこと、同一物件が複数サイトに載る場合はそれぞれ1件として数えていることを、数字を使う前に押さえておいてほしい。
本レポートは、物件ウォッチが 13サイト(athome, センチュリー21, 大京穴吹不動産, 大和ハウス, 長谷工の仲介, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, ピタットハウス, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した掲載データ 2783件(2026-08-07 〜 2026-09-06)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
2,783件超の東京都豊島区 中古マンションから条件に合う1件を
特に 品確法世代の3LDK, 駅徒歩5分以内, 新耐震RCの5,000万円以下 は早く動きます。13サイトの新着を15分間隔でチェックして、LINEで即通知。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。
他のレポート
過去の東京都豊島区 中古マンションに関する記事
- 2026年9月7日 東京都豊島区 中古マンションの月次相場レポート (この記事)
- 2026年8月 東京都豊島区 中古マンションの月次相場レポート
※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・大京穴吹不動産・大和ハウス・長谷工の仲介・HOME4U・LIFULL HOMES・東急リバブルなど13サイトを横断して収集した2026年9月7日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 東京都豊島区 中古マンションの注目物件一覧 から確認できます。