駅徒歩20分超の土地が急増、下位10%ラインは1,100万円へ | 京都府京都市南区 土地 中古相場分析【2026年10月版】— 289件集計
「京都駅から1〜2駅」で家を建てられる土地は、本当にまだ残っているのか。当サービスが9サイト(athome、センチュリー21、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMO)から2026年9月5日〜10月5日に収集した京都市南区の土地289件を集計すると、価格中央値は2,998万円、最安は499万円、最高は3億4,800万円と、同じ「南区の土地」とは思えない振れ幅が現れた。今月の変化は駅から遠い区画の増加だ。数字を追っていく。
市場サマリー
京都府京都市南区 土地の新着を見逃さない
今月の注目: 駅徒歩15分以内, 土地面積85㎡以上, 価格3,500万円以下
9サイトを15分間隔で自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
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📝 本稿の読み方
- 分析対象: 9サイト(athome, センチュリー21, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)の掲載データ 289件、期間 2026-09-05 〜 2026-10-05
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
- 週次レポートとは数字が一致しません: 本月次レポートは直近30日間に掲載が確認できた物件を期間全体で集計します(複数サイトに掲載された物件は各サイトで1件ずつ、同一サイト内の再掲載はURLでまとめて1件)。週次レポートは週末時点に掲載中だった物件だけを切り取る断面集計のため、重複の数え方・集計窓・時点の取り方が異なり、件数や中央値は月次と週次で一致しないのが正常です
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが9サイトから収集した京都市南区の土地289件(2026年9月5日〜10月5日)の価格中央値は2,998万円、㎡単価中央値は37.5万円/㎡
- 駅徒歩21分以上の件数が前月10件→16件に増加(前月比+60.0%)、中央値も2,080万円→1,780万円へ。遠距離帯の選択肢が厚くなった
- 駅徒歩16〜20分も14件→22件に増加(前月比+57.1%)。一方で徒歩1〜5分の中央値は4,699万円→5,398万円(前月比+14.9%の上昇)と二極化
- 下位10%の境界価格は前月1,300万円→今月1,100万円へ。最安層の中央面積は42.3㎡で、延床100㎡の計画には厳しいサイズ感
- 上位10%の境界価格は1億3,600万円、該当28件の中央面積は466.3㎡。住宅用地というより事業用規模の区画が上位を占める
- 掲載終了までの日数は中央値35日(下位で14日、上位で64日)。1か月見ない間に候補が入れ替わる速さ
- リスク要素の比率は低く、再建築不可の明示は289件中1件(0.3%)、借地権・告知事項の明示はゼロ
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 2,998万円
- ㎡単価中央値: 37.5万円/㎡
- 中央値の前月比: -1.7%
- 集計件数: 289件(9サイト)
- 掲載期間の中央値: 35日
今月のトップ3変化(前月比)
駅徒歩21分以上が10件→16件、中央値は1,780万円まで下がった
当サービス集計で最も大きく動いたのが、駅から遠い区画だ。前月10件だったものが今月は16件(前月比+60.0%の増加)。中央値も2,080万円→1,780万円と−14.4%下がった。サンプルは少なめなので傾向として見る程度だが、㎡単価中央値26.88万円/㎡は全帯で最も低い。推測だが、価格上昇が続く駅近を避けた売り出しが遠距離帯に回っている可能性がある(確証なし)。
駅徒歩16〜20分も14件→22件に増加、価格は据え置き
徒歩16〜20分帯も14件→22件(前月比+57.1%の増加)と厚みを増した。中央値は2,273万円で前月から変動なし。中央面積56.04㎡、㎡単価32.11万円/㎡。件数が増えても値が崩れていないのは、この帯に一定の買い手層がいることの裏返しと読める。延床100㎡超を狙うなら面積の小ささがネックになるため、間口と接道を現地で確認したい。
徒歩1〜5分の中央値が4,699万円→5,398万円(+14.9%の上昇)
遠距離帯が増える一方、徒歩1〜5分は53件→67件と件数も価格も上がった。中央値は4,699万円→5,398万円(前月比+14.9%の上昇)、中央面積113.58㎡、㎡単価45.27万円/㎡。エリアプロフィールによれば京都駅八条口の公示地価は2026年に前年比+22.02%(出典: diamond-fudosan.jp)。駅近の値上がり圧力が、当サービス集計の掲載価格にも表れていると読める。
京都府京都市南区 土地の中古市場の輪郭(当サービス集計)
289件はどこから集まったか
当サービスが9サイトから収集した京都市南区の土地は289件。内訳はSUUMO 65件、センチュリー21 57件、LIFULL HOMES 56件、athome 51件、HOME4U 51件が主力で、三井のリハウス3件、住友ステップ4件、東急リバブル1件、ノムコム1件が続く。同一物件が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、実際の区画数はこれより少ない。
価格はどこに集中しているか
本集計の価格中央値は2,998万円。下位の目安(安めの4分の1)が2,000万円、高めの4分の1が5,398万円で、ボリュームゾーンは2,000万〜3,000万円台にある。価格帯別の件数を見ると2,000〜2,500万円が40件で最多、次いで2,500〜3,000万円が34件、1,500〜2,000万円が29件。一方で平均は5,515万円と中央値の倍近い。最安層(下位5%)が984万円、最上層(上位5%)が2億4,800万円、最小値499万円・最大値3億4,800万円という、高値の裾を長く引いた分布になっているためだ。注文住宅用地を探す読者が実際に向き合うのは、平均ではなく中央値まわりの価格帯だと考えておきたい。㎡単価中央値は37.5万円/㎡。坪に直すとおよそ124万円/坪で、エリアプロフィールが示す2025年の南区土地取引の中央値107万円/坪(出典: utinokati.com)よりやや上にある。掲載価格は売出時点のもので成約価格ではないため、この差は売主の希望値を含んだ水準と解釈できる。
掲載の入れ替わり
期間中の新規掲載は70件、掲載終了は57件。掲載開始から終了までの日数は中央値35日で、速いものは14日、長いものでも64日あたりに収まる。1か月単位で候補リストが入れ替わる速度だと言い換えられる。
価格帯の断層と区画条件(築年ではなく土地条件で読む)
京都市南区の土地には、面積の境界ではっきりとした「価格の断層」がある。それも、単価が上がる方向と下がる方向の両方に、だ。
面積帯ごとの中央価格
当サービス集計では面積帯を直接切り分けた集計は持っていないため、駅徒歩帯別と上位・下位10%層の中央面積から断層の輪郭を描く。下の表は、面積の近いグループを並べ替えたものだ。
| グループ | 件数 | 中央面積 | 中央価格 | ㎡単価中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 最安層(下位10%) | 28件 | 42.3㎡ | 1,100万円以下 | — |
| 徒歩16〜20分 | 22件 | 56.04㎡ | 2,273万円 | 32.11万円/㎡ |
| 徒歩6〜10分 | 94件 | 57.75㎡ | 2,598万円 | 38.18万円/㎡ |
| 徒歩11〜15分 | 88件 | 86.06㎡ | 3,000万円 | 36.33万円/㎡ |
| 徒歩1〜5分 | 67件 | 113.58㎡ | 5,398万円 | 45.27万円/㎡ |
| 最上層(上位10%) | 28件 | 466.3㎡ | 1億3,600万円以上 | — |
上位・下位10%層はサンプルが限られるため参考値として見てほしい。それでも、42.3㎡と466.3㎡という中央面積の開きが、このエリアの土地の性格を物語っている。
50/100/200㎡の境界で何が起きているか
第一の断層は50㎡前後だ。最安層の中央面積42.3㎡は、建ぺい率60%なら1階床面積は25㎡強。3階建てにしても延床75㎡前後が上限に近く、3LDK延床100㎡の計画には届きにくい。価格の安さは面積の小ささとほぼ同義だと割り切る必要がある。
第二の断層は100㎡。徒歩11〜15分帯の中央面積86.06㎡・中央価格3,000万円に対し、徒歩1〜5分帯は113.58㎡・5,398万円。面積が約1.3倍で価格は約1.8倍になる。ここには駅距離のプレミアムが乗っているため純粋な面積効果ではないが、100㎡を超える区画は総額で5,000万円台に乗りやすいという相場感は読み取れる。㎡単価も45.27万円/㎡と、徒歩11〜15分帯の36.33万円/㎡を上回る。
第三の断層が200㎡。上位10%層の中央面積466.3㎡・境界価格1億3,600万円が示す通り、この規模になると個人の注文住宅用地というより事業用地の価格帯に入る。本集計では200㎡前後のサンプルを帯として切り出す十分な数がないため、ここは「断層の向こう側」として認識しておきたい。
建築条件付きか、自由設計か
注文住宅を建てる読者にとって決定的なのが、建築条件の有無だ。ただし当サービス集計では建築条件付きか否かのフラグを289件すべてで取得できているわけではなく、構成比を数字で示すことはできない。エリアプロフィールでも南区固有の建築条件付き土地比率は公開情報未確認とされている。数字がない以上、推測で埋めずに実務的な注意だけ書く。同じ80㎡・3,000万円の土地でも、指定ビルダーでの建築が条件なら建物価格の自由度は失われ、総額は建築費次第で数百万円単位で動く。土地の安さだけで比較すると判断を誤る典型だ。各サイトの物件詳細で「建築条件付」の記載と、条件解除の可否を必ず確認してほしい。
用途地域・接道条件でみる価格差
京都市南区で家を建てる土地、坪単価で見ると注文住宅向けはどのゾーンに集中しているのか。当サービス集計の㎡単価中央値37.5万円/㎡を軸に、延床計画から逆算してみる。
想定延床から逆算する「買える面積帯」
3LDK・延床100㎡を2階建てで建てるなら、1階床面積は50㎡前後が目安。建ぺい率60%なら敷地は約85㎡、建ぺい率80%の商業・近隣商業なら約63㎡でも成立する。4LDK・延床120㎡なら2階建てで敷地100〜110㎡、建ぺい率80%の地域で3階建てを許容するなら70㎡台でも計画の余地が出る。
本集計で中央面積が86.06㎡の徒歩11〜15分帯(88件、中央価格3,000万円)は、まさに3LDK計画の最低ラインに重なる帯だ。4LDK・120㎡を2階建てで素直に建てたいなら、中央面積113.58㎡の徒歩1〜5分帯(67件、中央価格5,398万円)が射程に入るが、総額は一気に5,000万円台へ上がる。中央面積57.75㎡の徒歩6〜10分帯(94件、中央価格2,598万円)は件数が最も多い主力ゾーンだが、延床100㎡を狙うなら3階建てか、建ぺい率の高い用途地域かのどちらかが前提になる。「安い帯=狭い帯」という構図を、最初に腹落ちさせておきたい。
用途地域で「建てられる家」は変わる
エリアプロフィールによれば、南区は第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域といった住居系が区の大部分を占め、京都駅周辺の幹線沿いや桂川駅周辺に商業地域・近隣商業地域、上鳥羽・久世・吉祥院の一部に準工業地域・工業地域が分布する構成とされる。建ぺい率・容積率の目安は住居系で建ぺい率60%・容積率200%程度、商業地域で建ぺい率80%・容積率400〜500%程度(出典: 京都市都市計画の一般的数値としてエリアプロフィールに記載。個別地点は要確認)。
注文住宅の住環境という観点では、第一種低層住居専用地域が理想形だが、南区の構成を見る限り主力は第一種・第二種住居地域だ。容積率200%なら敷地85㎡で延床170㎡まで計算上は可能で、100〜120㎡の計画が容積率で詰まることはまずない。ボトルネックは容積率ではなく建ぺい率と敷地面積である、と理解しておくと判断が速い。
一方、準工業・工業地域は住宅の建築自体は可能でも、周辺に工場・倉庫が稼働していれば騒音や大型車の通行が日常になる。エリアプロフィールも上鳥羽・久世・吉祥院エリアについて、周辺工場の稼働状況の確認を推奨している。商業地域も同様で、容積率が高いぶん隣地に中高層が建つ前提になる。
接道・形状・建築条件という現実
当サービス集計289件のうち、再建築不可が明示されていたのは1件(0.3%)、借地権・告知事項の明示はゼロだった。数字だけ見れば安心材料だが、掲載情報に明示がないことと問題がないことは別物だ。エリアプロフィールは、東九条・九条エリアが戦後からの密集市街地で接道幅員の狭い土地や再建築不可物件が点在するため、建築基準法上の接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接する)の確認が特に重要だと指摘している。本集計の最安層の中央面積42.3㎡という数字も、こうした密集市街地の細分化された区画を含んでいる可能性がある(推測)。
形状別の価格差については、南区固有の定量データは公開情報未確認。一般論として旗竿地・不整形地は同条件の整形地より単価が下がりやすいが、本集計から構成比を算出することはできない。現地で見るべきは、間口の実寸、セットバックの要否、高低差と擁壁の状態、そして上下水道・ガスの引込み位置だ。引込みが未了なら数十万円から百万円単位の追加費用が発生する。地盤についても、エリアプロフィールは南区が鴨川・桂川沿いの沖積低地を含むと記しており、地盤改良費を予算に織り込む前提で資金計画を立てるのが安全だ。
立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)
意外なことに、京都市南区では駅に近いほど土地が広い。当サービス集計の駅徒歩帯別の中央面積を並べると、徒歩1〜5分が113.58㎡、6〜10分が57.75㎡、11〜15分が86.06㎡、16〜20分が56.04㎡、21分以上が69.5㎡。きれいな逓減にはなっていない。
価格はどうか。中央値は徒歩1〜5分が5,398万円(67件)、6〜10分が2,598万円(94件)、11〜15分が3,000万円(88件)、16〜20分が2,273万円(22件)、21分以上が1,780万円(16件)。徒歩1〜5分と21分以上では3倍以上の開きがある。ただしこの差の大半は面積差で説明がつく。㎡単価中央値で比べると45.27万円/㎡(徒歩1〜5分)、38.18万円/㎡(6〜10分)、36.33万円/㎡(11〜15分)、32.11万円/㎡(16〜20分)、26.88万円/㎡(21分以上)と、なだらかな坂になる。徒歩16〜20分帯と21分以上帯はサンプルが少なめなので傾向として見る程度にとどめたい。
町丁別の偏りも見える。本集計で件数が目立つのは久世中久世町の25件で、中央価格1,550万円・中央面積42.3㎡・㎡単価36.64万円/㎡。総額は抑えめだが面積が小さく、延床100㎡の計画には工夫がいる。久世上久世町は8件・中央価格3,000万円・中央面積91.08㎡で、面積的には3LDK計画に素直に乗る帯だ。いずれも少数の参考値として扱ってほしい。一方、上鳥羽高畠町(7件、中央価格1億3,880万円、中央面積164.56㎡、㎡単価84.35万円/㎡)や西九条島町(5件、中央価格2億8,000万円、中央面積440.93㎡)は明らかに住宅用地の文脈から外れた規模感で、これらが平均を押し上げている。
エリアプロフィールによれば、南区の2025年の住宅地公示地価平均は21万3,181円/㎡で前年比+6.12%、商業地平均は133万2,333円/㎡で前年比+19.42%(出典: tochidai.info)。住宅地と商業地の上昇率の差がこれだけ開けば、住宅取得層がより郊外側へ向かうのは自然な流れだ。本集計で徒歩16分以上の帯が増えたことと無関係ではないかもしれない(推測)。
リスク要素と注意ポイント
安心材料から先に書こう。当サービスが収集した289件のうち、再建築不可の明示があったのは1件、比率にして0.3%。借地権の明示、告知事項の明示はいずれも0件だった。土地カテゴリのため旧耐震の該当もゼロである。
ただし、これは「掲載情報に明示がなかった」という意味でしかない。エリアプロフィールは、東九条・九条エリアが戦後からの密集市街地で、接道幅員が狭い土地や再建築不可物件が点在すると指摘しており、建築基準法上の接道義務の確認が特に重要だとしている。掲載段階で接道状況が詳細に書かれていない物件は珍しくない。幅員4m以上の道路に2m以上接しているか、セットバックが必要か、私道持分の有無は、必ず現地と資料の両方で確かめたい。
水害リスクも南区では外せない。エリアプロフィールは、南区が桂川・鴨川に近接し、久世・上鳥羽・吉祥院など桂川沿いの低地部が洪水ハザードマップ上の浸水想定区域に含まれる可能性が高いとみられる、と記している(個別地点の浸水深などの具体数値は公開情報未確認。京都市ハザードマップでの個別確認が推奨されている)。本集計で件数の多い久世中久世町25件も、この桂川沿いのエリアに属する。価格が抑えめな帯ほど、ハザードの確認を省略しないことだ。
地盤についても同様で、南区は鴨川・桂川沿いの沖積低地を含み、液状化の可能性が相対的に高いとされる沖積層エリアを含むとみられる(具体的な危険度ランクは公開情報未確認)。地盤改良が必要になれば100万円単位の追加費用が発生する。土地価格だけで予算を組むと、この部分で計画が狂う。
規制面では、京都市全域に適用される新景観政策(2007年施行)に基づく建築物の高さ・意匠・色彩の規制が南区にも及ぶ。東寺周辺など歴史的景観への配慮が求められるエリアもある。デザインの自由度に関わるため、設計を依頼する前に用途地域とあわせて確認しておきたい。
最後に価格面のミスマッチ。エリアプロフィールは、売主が公示地価・路線価の上昇を根拠に強気の価格設定をしがちな一方、再建築不可や狭小・不整形地は実勢で大幅に減価されるため、買主の想定と乖離しやすいと整理している。本集計の価格は売出時点のもので成約価格ではない。掲載価格を相場の上限として読むくらいが、交渉の出発点としては健全だと考える。
国交省取引事例で当サービス集計を裏付ける
エリアプロフィールに記録された南区の土地取引事例と、当サービス集計の数字を突き合わせてみる。
2024年の南区吉祥院西浦町の事例は59.5㎡・1,400万円・坪単価77万円(西大路駅徒歩15分、長方形)、2022年の吉祥院池ノ内町が59.5㎡・1,900万円・坪単価105万円、2021年の吉祥院中島町が56.2㎡・1,300万円・坪単価78万円、2019年の吉祥院前田町が56.2㎡・1,900万円・坪単価114万円(いずれも出典: e-estate.jp)。2025年の事例としては3,500万円(坪単価82.6万円)、4,000万円(同97.9万円)、4,300万円(同102万円)、7,000万円(同171万円)が記録されている(出典: utinokati.com)。南区全体の2025年取引は中央値107万円/坪、平均111.5万円/坪とされる(出典: e-estate.jp、utinokati.com)。
当サービス集計の㎡単価中央値37.5万円/㎡は坪換算でおよそ124万円/坪。取引事例の中央値107万円/坪を上回る位置にある。掲載価格は売出時点の希望価格であり成約価格ではないため、この開きは「売出から成約までに縮む余地」と読むのが妥当だろう。逆に言えば、取引事例の水準を知っていれば、掲載価格のどこに交渉の余白があるかが見えてくる。吉祥院エリアの事例が56〜60㎡台に集中している点も、本集計の中央面積の小ささと整合している。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
同じ289件の中に、1,100万円の土地と1億3,600万円の土地が同居している。当サービス集計の両端を見てみよう。
お得ゾーン:下位10%層
価格1,100万円以下が28件。中央面積42.3㎡、駅徒歩は中央値12分。サンプルが限られるため傾向として見る程度だが、この層の性格ははっきりしている。「総額は抑えられるが、面積が42㎡前後」。建ぺい率60%なら1階25㎡、3階建てで延床75㎡前後。3LDK・100㎡の計画には設計の工夫が要る。向くのは、延床80㎡前後のコンパクトな住まいを許容できる方、あるいは夫婦世帯で将来の部屋数を絞り込める方だ。前月の境界価格1,300万円から1,100万円へ下がっており(前月比−15.4%)、この帯の選択肢は今月やや広がっている。
プレミアムゾーン:上位10%層
1億3,600万円以上が28件、中央面積466.3㎡、駅徒歩は中央値12分。この規模になると個人の注文住宅用地の文脈からは離れる。本集計で確認できる西九条島町(5件、中央価格2億8,000万円、中央面積440.93㎡)や上鳥羽高畠町(7件、中央価格1億3,880万円)がこの層を形成している。いずれも少数の参考値だが、エリアプロフィールが指摘する京都駅南側のホテル・事業用地需要(出典: tochidai.info)と重なる位置にあるのは確かだ。注文住宅用地を探す読者にとっては、「この層が平均値5,515万円を押し上げている」と理解したうえで、中央値2,998万円のほうを基準に予算を組むのが現実的だろう。
候補は35日で入れ替わる
本集計で掲載終了までの日数は中央値35日。速いもので14日、長めでも64日あたりに収まる。期間中に新規掲載70件・掲載終了57件と、1か月で候補リストの2割前後が入れ替わる計算になる。しかも今月は徒歩16分以上の帯が急に厚くなった。条件に合う区画が出た瞬間を捉えるには、9サイトを毎日手で回るのでは追いつかない。自動で見張る仕組みが必要になる速度だ、というのが数字から導かれる結論である。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 京都市南区の土地の坪単価はいくらですか?
当サービスが9サイトから収集した289件の集計では、㎡単価中央値は37.5万円/㎡。坪換算でおよそ124万円/坪にあたります。ただしこれは売出時点の掲載価格であり成約価格ではありません。エリアプロフィールでは南区の2025年の土地取引中央値が107万円/坪とされており(出典: e-estate.jp、utinokati.com)、掲載価格は実際の取引水準よりやや高めに出る傾向があると理解しておくとよいでしょう。
Q2. 今は買い時ですか?
当サービス集計では、価格中央値は前月3,049.5万円→今月2,998万円(−1.7%)、㎡単価中央値は38.76万円/㎡→37.5万円/㎡とわずかに下がりました。一方で駅徒歩1〜5分の中央値は4,699万円→5,398万円(前月比+14.9%の上昇)。全体が下がったのではなく、駅から遠い安価な区画が増えたことで中央値が押し下げられた構図です。遠距離帯を許容できる方にとっては選択肢が増えた月、駅近を狙う方にとっては上昇局面、と帯ごとに評価が分かれます。
Q3. 建築条件付き土地はどのくらい流通していますか?
当サービス集計では、建築条件の有無を289件すべてで取得できているわけではなく、構成比を数字でお示しすることはできません。エリアプロフィールでも南区固有の建築条件付き土地の比率は公開情報未確認とされています。実務上は、各サイトの物件詳細で「建築条件付」の記載と条件解除の可否を個別に確認するのが確実です。土地価格が割安に見えても、指定ビルダーの建築費を含めた総額では逆転するケースがあります。
Q4. 坪単価が高くなるのはどんな条件ですか?
当サービスの集計では、駅徒歩帯で明確な差が出ています。㎡単価中央値は徒歩1〜5分が45.27万円/㎡、6〜10分が38.18万円/㎡、11〜15分が36.33万円/㎡、16〜20分が32.11万円/㎡、21分以上が26.88万円/㎡。徒歩1〜5分と21分以上では㎡単価で大きな差があります。町丁別では上鳥羽高畠町が84.35万円/㎡、四ツ塚町が71.33万円/㎡、西九条川原城町が66.4万円/㎡と高めですが、いずれも少数の参考値です。
Q5. 用途地域によって価格は変わりますか?
当サービス集計では用途地域別の価格を直接算出していません。エリアプロフィールによれば、南区の2025年の公示地価平均は住宅地21万3,181円/㎡、商業地133万2,333円/㎡、工業地15万6,000円/㎡(出典: tochidai.info)。商業地と住宅地では大きな開きがあり、工業地は住宅地よりさらに低い水準です。注文住宅用地としては住居系用途地域が主戦場ですが、準工業・工業地域では周辺の工場稼働状況の確認が欠かせません。
Q6. 久世中久世町に物件が集中しているのはなぜですか?
当サービス集計では久世中久世町が25件と、町丁別で最も多く掲載されていました。中央価格1,550万円、中央面積42.3㎡、㎡単価36.64万円/㎡です。同一物件が複数サイトに掲載されている場合もそれぞれ1件として数えているため、実際の区画数はこれより少ない点にご注意ください。なお、この町丁は桂川に近い低地側にあたり、エリアプロフィールは桂川沿いの浸水ハザードの個別確認を推奨しています。
Q7. 狙いの条件で京都市南区の土地の新着を毎日追うには?
当サービス集計では掲載終了までの日数が中央値35日、速いものは14日でした。手作業で9サイトを毎日確認するのは現実的ではありません。物件ウォッチはLINEで友だち追加し「京都府京都市南区 土地」と送るだけで、athome、センチュリー21、HOME4U、LIFULL HOMES、東急リバブル、ノムコム、三井のリハウス、住友ステップ、SUUMOの9サイトを15分間隔で巡回し、新着・価格変動・掲載終了を通知します。エリア・予算・面積などの複合条件で絞り込め、無料プラン(24時間遅延・1監視)から試せます。本レポートも同じ収集エンジンのデータから作られています。
2026年10月のハイライトと注意点
今月、当サービスが収集した289件で最も目を引いたのは、駅から遠い区画の増加だった。徒歩21分以上が10件→16件(前月比+60.0%の増加)、徒歩16〜20分が14件→22件(同+57.1%の増加)。合わせて24件→38件と、遠距離帯の選択肢が一気に厚くなった。同時に下位10%の境界価格は1,300万円→1,100万円へ下がり、全体の価格中央値も3,049.5万円→2,998万円と微減。一方で徒歩1〜5分は4,699万円→5,398万円(前月比+14.9%の上昇)。安い帯が増え、高い帯はさらに上がるという二極化が、1か月の数字にはっきり出た月だと読める。
ただし注意点を二つ。掲載価格は売出時点のもので成約価格ではないこと、そして同じ物件が複数サイトに載っている場合もそれぞれ1件として数えていることだ。件数の増減は実際の区画数の増減とは完全には一致しない。数字は方向感を読むために使い、個別の判断は必ず現地と資料で、というのが本集計の正しい使い方だと考える。
本レポートは、物件ウォッチが 9サイト(athome, センチュリー21, HOME4U, LIFULL HOMES, 東急リバブル, ノムコム, 三井のリハウス, 住友ステップ, SUUMO)から自動収集した掲載データ 289件(2026-09-05 〜 2026-10-05)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
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※ この記事のデータは物件ウォッチがathome・センチュリー21・HOME4U・LIFULL HOMES・東急リバブル・ノムコム・三井のリハウス・住友ステップなど9サイトを横断して収集した2026年10月6日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 京都府京都市南区 土地の注目物件一覧 から確認できます。