駅徒歩21分以上の急増と『5%未満』中央値-42%──地価+7.52%下で広がる二極化 | 東京都立川市 収益・投資用物件 中古相場分析【2026年6月版】— 666件集計
立川駅周辺の地価は2026年に+7.52%上昇した。にもかかわらず、当サービスが収集した東京都立川市 収益・投資用物件のデータでは、価格中央値が前月比-9.6%、低利回り帯では中央値が-42%という落差を見せている。地価とは別の力学が、いま投資用物件の「並び方」を変え始めた。本稿は2026年5月5日〜6月4日に4サイト(センチュリー21、健美家、ピタットハウス、楽待)から集めた666件を、価格・築年・利回り・立地の4軸でほどいていく。
市場サマリー
東京都立川市 収益・投資用物件の新着を見逃さない
今月の注目: 新耐震RC一棟 利回り6%以上, 駅徒歩10分以内 5,000万円台, 旧耐震SRC 利回り8%超の高利回り帯
4サイトを30分ごとに自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。
📝 本稿の読み方
- 分析対象: 4サイト(センチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待)の掲載データ 666 件、期間 2026-05-05 〜 2026-06-04
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
TL;DR / 今月の要点
- 4サイトから集めた666件の価格中央値は5,135万円、㎡単価中央値は45.78万円。前月比で価格中央値は-9.6%、㎡単価は-4.1%とやや軟化
- 駅徒歩21分以上の物件が3→7件に急増(+133%)。中央値も1.1億円→5,980万円と大きく下げ、郊外側で割安帯が広がる
- 利回り5%未満帯の中央値が5,345万円→3,100万円(-42%)。プレミアム帯の構成が小型化し、低利回り=高価格という常識が今月は崩れている
- 築年帯別では1980年以前(旧耐震)が中央値1,980万円、2000〜2009年(品確法世代)が2億9,260万円と、はっきりした断層
- 旧耐震物件の比率は8.7%(58件)。再建築不可は0.5%、借地権は0件と限定的
- 利回り中央値は5〜7%帯に231件と最も厚く、10%以上の超高利回り帯は14→22件に急増(+57%)
- 新規掲載は週あたり10〜36件のペースで流入し、期間中の新着は114件
今月のトップ3変化(前月比)
前月(2026年4月集計、550件)から本月(666件、+21.1%)にかけて、当サービスの集計はいくつかの地殻変動を映し出している。インパクトの大きい順に3つの変化を取り上げる。
駅徒歩21分以上が3→7件に急増、中央値は1.1億円→5,980万円
最もインパクトが大きいのは駅徒歩21分以上の帯の急変だ。前月はわずか3件、中央値1.1億円という「立川市域の郊外でも大型一棟だけ」という顔ぶれだったのが、本月は7件に倍増し、中央値は5,980万円まで半減した。割安な小〜中型物件が郊外側に新規流入したと読める。
仮説として、地価上昇が続く立川駅近とは別マーケットの西武拝島線沿線(武蔵砂川・西武立川)や砂川町周辺で、相続絡みや築古の組換え売却が出始めている可能性がある。エリアプロフィールにある「立川駅勢圏と西武線沿線は別マーケット」という前提と整合的だ。サンプル数自体は7件と少なく、傾向として注視する段階である点には注意したい。
利回り5%未満帯の中央値が5,345万円→3,100万円(-42%)
通常「低利回り=高価格」が成立する帯で、中央値が4割超も下がるのは異例だ。件数は106→122件と+15%増えており、件数増・価格減が同時に起きている。
推測だが、駅近・新築・小型といった低利回りに収まりがちな区分マンションの売出が増え、従来この帯を構成していた大型一棟(鉄骨造の数億円帯)が相対的に薄まった結果と解釈できる。本月の5%未満帯の中央築年は2005年、中央面積84.4㎡というプロファイルは、確かに「区分寄り」を示している。市場の値崩れというより、構成変化による中央値の見かけ低下として読むべきだろう。
1981〜1999年(新耐震)築の中央値が4,980万円→3,899万円(-22%)
築年の主力帯である新耐震第一世代(305件、全体の46%)でも、中央値が-21.7%動いた。築年中央値は1988年で変わらず、面積中央値は130㎡前後の一棟物が中心。
背景として、地価上昇局面で含み益の出た築古一棟を売却する動き(地主層の組換え、相続税対策の出口)が加速している可能性がある。前項で触れたとおり、2026年公示地価は 全用途で前年比+7.52%上昇 と力強く、含み益の実現を狙うタイミングとしては合理的だ。価格中央値の下降は「掲載される顔ぶれが軽くなった」結果であり、個別物件が値下がりしているとは限らない点を読者は意識してほしい。
🗞️ 今月のトピック
2026年5月20日:旧パレスホテル立川を改修した『THE NEXTT HOTEL』、2027年3月1日開業が正式決定(出典: 立飛ホールディングス)。客室211室・延床約25,800㎡、多摩エリア最大級1,500名収容バンケットを備える大型ホテルが、ファーレ立川区画に2027年初春に登場する。 「パレスホテル立川」は施設の老朽化やコロナ禍による業績悪化から2023年に営業を終了、跡地はマンションとなる予定であったが、その後「立飛ホールディングス」が土地・建物を取得 した経緯がある。
当初予定されていた住宅供給がホテルに転換されたため、北口エリアの賃貸供給は中長期的にタイト化する方向にある。本サービス集計でも錦町・曙町などファーレ立川至近エリアの中央利回りは4%台後半〜5%台にとどまっており、需給逼迫がプレミアム化を支える絵姿と整合的だ。
2026年3月17日:2026年公示地価が発表、立川市は5年連続上昇(出典: 立川経済新聞 / 国土交通省)。 全用途の全国平均は前年に比べ2.8%伸び、5年連続で上昇 するなか、 立川市の公示地価は平均57万5,128円/㎡、変動率は前年比+7.52%の上昇 で全国41位の上昇率となった。商業地は 平均162万2,125円/㎡、前年比+9.81% と二桁に迫る勢いで、本サービス集計で見られる「価格中央値の小幅な軟化」とは別の世界として把握しておきたい。
東京都立川市 収益・投資用物件の中古市場の輪郭(当サービス集計)
地価が上がっても、掲載物件の中央値が必ず連動するとは限らない。同じ666件のなかにも、駅徒歩・築年・構造のどれを切るかで全く違う顔が浮かぶ。まずは輪郭から押さえたい。
集めた666件の内訳
本集計はセンチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待の4サイトから収集された666件で構成される。サイト別の内訳は健美家384件(58%)、楽待274件(41%)、ピタットハウス5件、センチュリー21が3件。実質的に健美家・楽待の2サイトが主力ソースだ。一棟物・収益区分・オーナーチェンジを得意とする2つのプラットフォームに、立川市の投資物件は厚く掲載されている。
詳細データ補完(築年・構造・利回り等の追加情報)は健美家66件、楽待9件で実施しており、リッチな分析が可能なサンプルが十分に確保できている。
価格はどこに集中しているか
価格中央値は5,135万円、平均は8,936万円。平均が中央値の1.7倍まで膨らむのは、上位に数億円帯の一棟マンションがぶら下がる「右に長い裾」を持つ分布だからだ。歪度は2.14と統計的にも右に大きく歪んでいる。
具体的には、安めの4分の1(下位四分位)が2,180万円、高めの4分の1(上位四分位)が1億円ちょうど。下位5%は550万円、上位5%は3億300万円で、最安帯と最上層では55倍以上の開きがある。最も件数が多いのは500〜1,000万円帯(81件、区分マンション中心)と2,000〜2,500万円帯(46件)。一方で、2,500〜3,000万円台と6,500〜7,000万円帯、8,500〜9,000万円帯、3億円台に「山」が現れる多峰型で、複数のセグメントが共存していることを示している。
㎡単価の中央値は45.78万円。立川市の 2026年公示地価(住宅地)は㎡31.2万円 であることを踏まえると、本サービス集計の㎡単価には建物価額が乗っているぶん、土地値の1.5倍弱に乗っている──という相場感が立ち上がる。
掲載開始・掲載終了の動き
期間中の新規掲載は114件、掲載終了は0件(取得仕様により当月内では捕捉が遅れがち)。週次推移は5月5日週36件 → 5月12日週29件 → 5月19日週36件 → 5月26日週10件 → 6月2日週3件(途中集計)と、ゴールデンウィーク明けに山があり、月末にかけて鈍化した形だ。
掲載終了側のデータは観測期間の制約で参考扱いとし、本稿では「平均掲載期間が何日」という形での断定は行わない。ただし、新規流入が週30件級で続くということは、見て回るうちに条件外の物件が新たに溶け込み、注目していた1件がいつの間にか消えるスピード感がある、ということだ。
築年ごとの相場と「価格の断層」
東京都立川市 収益・投資用物件には、はっきりとした築年の断層がある。中央値で見ると、旧耐震帯1,980万円→新耐震帯3,899万円→品確法世代2億9,260万円と、境界を1つまたぐごとに価格が倍以上に跳ねるポイントが2つある。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | 中央築年 | 中央面積 | 中央利回り | ㎡単価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1980年以前(旧耐震) | 58 | 1,980万円 | 1972 | 54.8㎡ | 7.47% | 36.99万円 |
| 1981〜1999年(新耐震) | 305 | 3,899万円 | 1988 | 130.0㎡ | 6.61% | 36.05万円 |
| 2000〜2009年(品確法) | 121 | 2億9,260万円 | 2003 | 487.0㎡ | 5.40% | 61.56万円 |
| 2010〜2019年 | 61 | 1億円 | 2017 | 199.3㎡ | 4.86% | 78.42万円 |
| 2020年以降(新省エネ基準) | 104 | 4,635万円 | 2026 | 90.7㎡ | 3.90% | 57.66万円 |
新築(2020年以降)の中央値が4,635万円と、品確法世代の2億9,260万円より大幅に低いのは、新築側は区分マンション中心、品確法世代は大型一棟RC・鉄骨が中心という構成差による。同じ表に並べても、ものさしが違うことに留意したい。
新耐震基準・品確法・長期優良の境界で何が起きているか
新耐震基準(1981年6月施行)と品確法(住宅の品質確保促進法、2000年4月施行で10年瑕疵保証義務化)の前後を見比べると、構造別の景色がよく分かる。旧耐震帯ではSRC造の中央値が825万円と極端に安く、RC造でも1,780万円。新耐震第一世代(1981〜1999年)に入るとRC造は92件・中央1,420万円と件数こそ厚いものの単価レベルは抑えめで、ここに鉄骨造31件・中央8,800万円という大型一棟が混ざる。
品確法世代(2000〜2009年)になると鉄骨造37件・中央3億300万円という顔ぶれが主役交代し、価格水準が一気に上がる。「築40年だから旧耐震」と決めつけず、1981年6月以降の建築確認なら新耐震という線引きを建築年で確認するのが鉄則だ。
旧耐震物件の比率と影響
本集計で旧耐震は58件、全体の8.7%。金額帯としては中央1,980万円とリーズナブルで、中央利回りも7.47%と全帯で最も高い。一方で、旧耐震物件は住宅ローン審査・融資年数が制約されやすく、火災保険料も新耐震より高めに乗りやすい。表面利回りの高さを実質利回りに翻訳する際は、融資条件・保険料・将来の耐震補強コストを確実に織り込む必要がある。
再建築不可は3件(0.5%)、借地権は0件、告知事項ありは1件(0.2%)と、この種のリスク要素は立川市の収益物件では限定的だ。
投資指標の現実
利回り中央値は帯ごとに大きく顔が違う。「東京都立川市 収益・投資用物件は何%か」を1つの数字で語ろうとすると、本質を見落とす。
利回り帯ごとの構成
| 利回り帯 | 件数 | 中央価格 | 中央築年 | 中央面積 | ㎡単価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5%未満 | 122 | 3,100万円 | 2005 | 84.4㎡ | 81.05万円 |
| 5〜7% | 231 | 1億円 | 1999 | 244.7㎡ | 46.36万円 |
| 7〜10% | 116 | 700万円 | 1987 | 46.6㎡ | 33.54万円 |
| 10%以上 | 22 | 640万円 | 1983 | 27.2㎡ | 24.36万円 |
最も厚い帯は5〜7%の231件。中央価格1億円・中央面積244.7㎡というプロファイルから、駅徒歩6〜15分・新耐震〜品確法世代の一棟物が主役と読める。一方、10%以上の22件は中央価格640万円・中央面積27.2㎡・中央築年1983年と、築古区分や狭小物件の小口投資が中心だ。同じ「利回り10%」でも、1億円の物件で年1,000万円取れる話と、600万円の物件で年60万円取れる話では、空室1室の影響が桁違いに違う。
利回り×築年・構造の重ね合わせ
利回りの源泉を構造別に重ねると、構図がさらにはっきりする。新耐震第一世代(1981〜1999年)のRC造は92件・中央1,420万円と「投資区分の主戦場」を形成し、同世代の木造は20件・中央6,150万円、鉄骨造は31件・中央8,800万円と一棟物が並ぶ。一方、旧耐震帯ではSRC造の中央が825万円と異様に安い。これは築古SRCの小型物件が高利回り帯(中央利回り8.65%)に集積していることと符合する。
2010〜2019年帯では木造が16件・中央1億2,000万円、鉄骨造が6件・中央3億円となり、新築木造一棟アパートが利回り6%前後で投資家層に出回っている図式が見える。新築木造は減価償却の関係で初年度の節税効果が大きいため、所得帯の高い投資家からの需要を継続的に集めている。
表面利回り vs 実質利回りの注意点
表面利回り中央値5〜7%帯は、固定資産税・修繕積立・空室率(推測だが立川駅徒歩10分圏で年間3〜5%、駅遠で7〜10%程度が現実的)を加味すると、実質利回りで1.5〜2pt程度は目減りすると見ておきたい。
エリアプロフィールでも指摘されている失敗パターンは4つに集約される。①築古RCを表面利回りだけで判断し大規模修繕費を見落とす、②駅徒歩10分超エリアの単身向け新築木造アパートの過剰供給リスク、③西武立川・武蔵砂川の長期空室、④2024年12月の立川市ハザードマップ更新で水害情報の重要事項説明が厳格化された残堀川・多摩川沿い物件の評価減リスク。表面利回りの数字が走り、デューデリ(物件調査)が追いつかない典型例として頭に入れておきたい。
立地軸でみる相場
駅徒歩のプレミアムは立川市内でもくっきり出るが、面白いのは「徒歩が近いほど㎡単価が高い」のは予想通りなのに、利回りはほぼ駅遠ほど取れる構図がきれいに成立している点だ。
駅徒歩帯ごとの価格感
徒歩1〜5分は29件、中央価格4,980万円、㎡単価109.28万円、利回り5.83%。徒歩6〜10分になると195件と最も厚く、中央価格6,980万円・㎡単価47.53万円・利回り5.56%。徒歩11〜15分では103件・中央3,480万円・㎡単価41.36万円・利回り6.6%。徒歩16〜20分(22件・中央6,595万円・利回り7%)を経て、徒歩21分以上(7件・中央5,980万円・利回り3.6%)。
注目すべきは徒歩5分以内の㎡単価109.28万円が、徒歩6〜10分の47.53万円のおよそ2.3倍になる点だ。たった数分の差で、㎡単価は半分以下になる。一方で利回りは0.3pt程度しか変わらない。駅徒歩5分以内のプレミアムは価格に集中的に乗り、利回りはほぼ同水準という形だ。立川駅近のキャップレート圧縮は、エリアプロフィールが示す「駅徒歩5分以内RC収益はキャップレート4%台まで圧縮」という観察と整合する。
町丁/地区での偏り
町丁別の中央値を眺めると、地理的な役割分担が見える。錦町は157件・中央8,800万円・利回り5.77%、富士見町は50件・中央1億円・利回り6.0%、高松町は45件・中央1,950万円・利回り7.03%、曙町は19件・中央6,930万円・㎡単価84.39万円・利回り4.88%。
錦町・富士見町・曙町は立川駅至近〜南口の業務商業地で大型一棟が並ぶエリア。高松町は立川駅徒歩10〜15分圏の住宅地で小口区分が中心、砂川町は10件・中央1,330万円・利回り8.57%と、立川駅勢圏から離れた西武線・モノレール沿線の高利回りエリアの顔つきがはっきり出ている。利回り重視か、立地ブランド重視か。同じ立川市内でも、入口は完全に分かれる。
リスク要素と注意ポイント
「立川市内ならどこも安泰」と一括りにすると、現場ではいくつかの落とし穴が待つ。リスクを3層に分けて押さえたい。
当サービス集計のリスク要素
本集計でフラグの立っているリスクは限定的だ。旧耐震58件(8.7%)、再建築不可3件(0.5%)、借地権0件、告知事項あり1件(0.2%)。23区の準工業地域に多い借地権物件がほぼないのは、立川市が線引き都市計画区域として整理されてきた歴史と符合する。
ただし、旧耐震8.7%は無視できる比率ではない。旧耐震帯の中央利回り7.47%は確かに魅力的だが、住宅ローン審査では「築年数+融資年数≤45〜50年」の制約に引っかかりやすく、現金または短期ローンでの取得を前提にする必要がある。入口の表面利回りに惹かれて、出口の流動性を見落とすパターンには特に注意したい。
立地に固有のリスク(ハザード)
立川市は武蔵野台地・立川段丘上に位置し、地盤は概ね良好で液状化リスクは低位(出典: 東京都住宅政策本部 / 東京の住まいと暮らし)。一方、残堀川・多摩川流域は水害リスクが残る。立川市は2024年12月にハザードマップを更新し、内水浸水想定区域図を新規作成。残堀川24時間総雨量690mm想定、多摩川48時間総雨量588mm想定での浸水域が示されている(出典: 立川市防災ハザードマップ)。
宅建業法施行規則改正により、水害ハザードマップ上の所在地説明は重要事項に追加されている。2024年12月以降の更新マップに基づく説明が必須となるため、残堀川・多摩川沿いの収益物件は評価減リスクを織り込むのが現実的だ。
規制・条例で抑えるべき点
立川駅北口・南口に商業地域・近隣商業地域(建蔽率80%/容積率400〜600%)が集中し、その周囲を第一種住居地域・第一種中高層住居専用地域(建蔽率60%/容積率200%)が囲む(出典: 立川市都市計画図)。立川都市計画高度地区指定により絶対高さを定める高度地区が指定されているため、築古一棟を建て替える場合、現状の容積を消化できないリスクを事前に確認しておきたい。
内見時のチェックポイントとしては、①残堀川・多摩川流域の内水・外水ハザード該当の有無(2024年12月更新版マップ確認必須)、②旧耐震物件は耐震診断書・補強工事履歴、③1990年代築マンションの大規模修繕履歴、④高度地区による将来建替時の容積消化可否、の4点が定番だ。
国交省取引事例で当サービス集計を裏付ける
当サービス集計が外部の公的データと整合しているかを、市場で実際に売出中の代表事例で確認しておきたい。立川市の中古マンション平米単価は2025年集計で56.4万円/㎡、取引件数は226件(出典: 国土交通省 不動産取引価格情報 / ウチノカチ集計)。本集計の㎡単価中央値45.78万円との差は、本集計が一棟物(鉄骨造の大型物件)を含むため面積が大きくなり、㎡単価が薄まる構造によるものと解釈できる。
代表的な売出事例としては、立川駅徒歩8分・1985年築の一棟マンションが8,800万円・想定年収582万円・利回り6.61%、西国立駅徒歩9分の一棟アパートが利回り6%、武蔵砂川駅徒歩10分の一棟アパート(オーナーチェンジ)が利回り8.83%、高松駅徒歩13分の区分店舗・事務所(オーナーチェンジ)が利回り6.32%──いずれも、本集計の築年帯別・駅徒歩帯別の中央値レンジに収まる水準だ。
立川市の 2026年公示地価は住宅地で前年比+6.4%、㎡31.2万円 、 商業地で前年比+9.81%、㎡162万2,125円 と、土地値だけは堅調に上がり続けている。本集計の中央値が前月比-9.6%軟化したのは、地価下落ではなく構成変化であることを、外部統計が裏付ける格好だ。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
安い物件、高い物件。それぞれにどんな顔ぶれが並んでいるのか。下位10%と上位10%を切り出すと、東京都立川市 収益・投資用物件の両端が見えてくる。
下位10%: 680万円以下に並ぶ物件
下位10%層の価格カットオフは680万円。該当する66件の中央築年は1989年、中央面積16.75㎡、中央駅徒歩11分。築古区分の小型ワンルーム・コンパクト1Kが主役だ。利回り帯では7〜10%や10%以上に多く集積し、現金で1物件をまず買って試したい初心者投資家や、地方在住で立川にアクセスを持たない投資家層の選択肢になる。
ただし、面積16.75㎡という狭さは、新築供給制限(2024年10月以降、東京都内では一部自治体で18㎡未満の新築ワンルーム規制)の対象外であっても、入居者ターゲットが学生・新社会人に限定されることを意味する。賃料の伸び代は限定的、空室時のリーシング難度が中型・大型より上がる点には注意。
上位10%: 2億9,980万円以上に並ぶ物件
上位10%層の価格カットオフは2億9,980万円。該当する66件の中央築年は2003年、中央面積487㎡、中央駅徒歩6分。品確法世代・駅徒歩6分圏内の大型RC・鉄骨一棟が並ぶ。法人による相続税対策、資産管理法人の資産入替、機関投資家寄りのバルク取引対象としての顔つきだ。
利回りは5%未満〜5〜7%帯に集積する。キャッシュフロー目的というより、含み益と賃料収入の合わせ技でリターンを取りに行く層向け。築20年超のRC一棟は大規模修繕の谷を一度抜けたタイミングで、向こう10年の修繕計画が立てやすいというメリットも、この帯では実態として効いている。
データから読み取れる必然
本稿で描いた価格分布のどこを狙うかが決まったら、次は条件を絞って毎日監視するフェーズに入る。本集計でも新規掲載は週30件級で流入し、月内では114件もの新着が生まれている。問い合わせが集中する物件は、媒介の業者間流通で数日で動くこともある。毎日の自動巡回がなければ、ベストマッチの1件は次の更新時には消えている──そういう速度感のマーケットだ。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1: 東京都立川市 収益・投資用物件の中古相場はいくらですか? 本集計(4サイト・666件、2026年5月5日〜6月4日)では価格中央値が5,135万円、㎡単価中央値が45.78万円です。下位四分位は2,180万円、上位四分位は1億円ちょうど。区分マンションから一棟RCまで幅広く含むため、レンジは数百万円から数億円まで広がっています。
Q2: 東京都立川市 収益・投資用物件の買い時はいつですか? 当サービス集計では「いつ買うべきか」を断言する立場ではありませんが、本月の前月比では価格中央値が-9.6%、利回り5%未満帯の中央値が-42%と軟化が見られます。一方で立川市の公示地価は2026年に+7.52%上昇しており、土地値は引き続き堅調です(出典: 国土交通省 地価公示)。地価上昇局面で売り物件が出てきやすいタイミングと解釈できますが、個別物件の判断は実質利回り・修繕計画・空室リスクを織り込んだうえで行ってください。
Q3: 旧耐震の物件はどれくらい流通していますか? 本集計では666件中58件が旧耐震(8.7%)。中央価格1,980万円、中央利回り7.47%と高利回りですが、住宅ローン審査や火災保険料、出口の流動性で制約が出やすい層です。再建築不可は3件(0.5%)、借地権は0件と、その他のリスク要素は限定的です。
Q4: 東京都立川市 収益・投資用物件で利回りが高いのはどんな条件ですか? 本集計で中央利回り8.57%を示した砂川町(西武線・モノレール沿線寄り)、駅徒歩16〜20分帯の中央利回り7.0%、旧耐震帯の中央利回り7.47%、SRC造の中央利回り8.65%が高利回りの主戦場です。共通項は立川駅勢圏から少し離れた立地・築古・小型物件。表面利回りの高さと引き換えに、空室リスク・融資条件・出口流動性のトレードオフが発生します。
Q5: 駅徒歩の差で価格はどれくらい変わりますか? 本集計では徒歩1〜5分の㎡単価が109.28万円、徒歩6〜10分が47.53万円と約2.3倍の開きがあります。徒歩11〜15分では41.36万円、徒歩16〜20分では38.16万円と、徒歩10分を超えると㎡単価の下落幅は穏やかになります。一方、利回りは徒歩1〜5分で5.83%、徒歩11〜15分で6.6%、徒歩16〜20分で7.0%と段階的に上がります。
Q6: 今月、当サービス集計で最も特徴的だった動きは? 駅徒歩21分以上の帯が3→7件に急増(+133%)し、中央値が1.1億円→5,980万円に下がったことです。立川駅勢圏から離れたエリアで割安な中型物件の新規流入が起きており、西武拝島線沿線や砂川町周辺の組換え売却が背景にある可能性があります(推測)。サンプル数が少ないため、来月以降の継続観測で実態を確認したい変化です。
Q7: 狙いの条件で東京都立川市 収益・投資用物件の新着を毎日追うには? 当サービス(物件ウォッチ)は、センチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待の4サイトを毎日自動巡回し、条件に合致する新着物件をLINEに即時通知します。「利回り7%以上 × 駅徒歩10分以内 × 木造除く」のような複合条件も設定可能で、無料プランなら24時間遅延版で試せます。本稿で見たとおり、週30件級で新着が流入し、好条件物件は数日で動くこともあるため、毎日の自動追跡は実質的に必須です。
2026年6月のハイライトと注意点
今月最も読み解きがいのある変化は、地価+7.52%の上昇局面下で、本集計の価格中央値が前月比-9.6%、利回り5%未満帯の中央値が-42%軟化したこと。これは個別物件の値下がりではなく、駅徒歩21分以上の小型物件流入や、5%未満帯への区分マンション増加といった売出構成の変化による見かけの下げと解釈できる。
旧耐震物件8.7%、新耐震第一世代46%、品確法世代以降40%という築年構成は、立川市の収益物件マーケットが築古・新耐震・新築の3層で動いていることを示す。それぞれ買い手も融資条件も違うため、自分が狙う層の価格中央値を確実に押さえることが重要だ。
注意点として、本レポートは売出時点の掲載価格に基づく集計であり、実際の成約価格ではない。同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は別件として数えているため、ユニーク物件数は666件より少ない可能性がある。継続観測で見えてくる「掲載期間の長さ」「価格改定の頻度」については、データ蓄積後の月次レポートで扱っていく予定だ。
本レポートは物件ウォッチが4サイト(センチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待)から自動収集した666件の掲載データに基づく集計です。期間は2026年5月5日〜6月4日。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、上記4サイトの掲載傾向に限定されたスナップショットです。次回更新は約1ヶ月後(2026年7月初旬)を予定しています。
666件超の東京都立川市 収益・投資用物件から条件に合う1件を
特に 新耐震RC一棟 利回り6%以上, 駅徒歩10分以内 5,000万円台, 旧耐震SRC 利回り8%超の高利回り帯 は早く動きます。4サイトの新着を30分ごとにチェックして、LINEで即通知。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。
他のレポート
過去の東京都立川市 収益・投資用物件に関する記事
- 2026年6月4日 東京都立川市 収益・投資用物件の月次相場レポート (この記事)
- 2026年5月 東京都立川市 収益・投資用物件の月次相場レポート
※ この記事のデータは物件ウォッチがセンチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待を横断して収集した2026年6月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は こちら から確認できます。