利回り5〜7%帯の中央値が前月比+39.8%の上昇、立川の重心が動いた | 東京都立川市 収益・投資用物件 中古相場分析【2026年9月版】— 328件集計
同じ立川市の収益物件なのに、価格帯の下は390万円、上は9億3,800万円。実に240倍の開きがある——。当サービスが5サイト(センチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待・三井のリハウス)から2026年8月4日〜9月3日に収集した東京都立川市の収益・投資用物件328件を集計したところ、価格中央値は4,830万円、㎡単価中央値は45万円/㎡だった。今月とくに目を引くのは、利回り5〜7%帯の中央値が前月から+39.8%の上昇を見せたこと。数字の裏で何が入れ替わったのかを追う。
市場サマリー
東京都立川市 収益・投資用物件の新着を見逃さない
今月の注目: 新耐震以降のRC一棟, 駅徒歩10分以内, 利回り6%以上
5サイトを15分間隔で自動チェック。新着が出たらLINEに即通知します。
この月次レポートも毎月3日にLINEで届きます。
📝 本稿の読み方
- 分析対象: 5サイト(センチュリー21, 健美家, ピタットハウス, 楽待, 三井のリハウス)の掲載データ 328件、期間 2026-08-04 〜 2026-09-03
- 集計方法: 期間中に各サイトに掲載されていた物件を集計しています。価格変更などで同じ物件が再掲載された場合は、URLでまとめて1件として扱っています。
- 表示価格は売出時点の価格で、実際に成約した価格ではありません
- 同じ物件が複数サイトに掲載されている場合は、それぞれを1件として数えています
- 週次レポートとは数字が一致しません: 本月次レポートは直近30日間に掲載が確認できた物件を期間全体で集計します(複数サイトに掲載された物件は各サイトで1件ずつ、同一サイト内の再掲載はURLでまとめて1件)。週次レポートは週末時点に掲載中だった物件だけを切り取る断面集計のため、重複の数え方・集計窓・時点の取り方が異なり、件数や中央値は月次と週次で一致しないのが正常です
TL;DR / 今月の要点
- 当サービスが5サイトから収集した立川市の収益・投資用物件328件では、価格中央値4,830万円、㎡単価中央値45万円/㎡。安めの4分の1は1,880万円、高めの4分の1は1億2,300万円。
- 前月比で最大の動きは利回り5〜7%帯。中央値が8,800万円→1億2,300万円(前月比+39.8%の上昇)と、帯の中身が大型一棟寄りに入れ替わった。
- 駅徒歩1〜5分帯の中央値も6,265万円→8,650万円(前月比+38.1%の上昇)。ただし21件と少なめのため傾向として見る程度に。
- 築年の断層が鮮明。1980年以前(旧耐震)1,880万円に対し、2000〜2009年(品確法)世代は1億3,800万円。面積規模の違いが大きく効いている。
- 利回りは築古ほど高い。旧耐震7.68%、新耐震世代6.75%、品確法世代5.5%、2020年以降3.78%と、きれいな逆相関。
- リスク要素の比率は旧耐震が35件・10.7%(前月9.0%から上昇)、再建築不可1件・0.3%、借地権・告知事項は0件。
- 掲載終了までの日数は中央値28日。今回の期間は新規掲載103件に対し掲載終了143件で、在庫は366件→328件(前月比−10.4%)に絞り込まれた。
📊 今月の主要数値(当サービス集計)
- 価格中央値: 4,830万円
- ㎡単価中央値: 45.0万円/㎡
- 中央値の前月比: +2.1%
- 集計件数: 328件(5サイト)
- 掲載期間の中央値: 28日
今月のトップ3変化(前月比)
利回り5〜7%帯の中央値が8,800万円→1億2,300万円(+39.8%の上昇)
当サービスの集計で最も大きく動いたのがこの帯だ。件数は105件→91件と減りながら、中央価格だけが跳ね上がった。この帯の中央面積は289.45㎡、中央築年は1999年で、いわゆる一棟物のゾーン。推測だが、価格の低い小ぶりな一棟・区分が先に掲載終了し、残った大型RC・鉄骨案件が中央値を押し上げた入れ替わり効果と読める(確証なし)。利回り水準そのものは中央5.8%で大きく崩れていない。
駅徒歩1〜5分帯の中央値が6,265万円→8,650万円(+38.1%の上昇)
本集計の駅近帯は21件と母数が小さく、傾向として見る程度の数字ではある。それでも中央築年1987年、中央面積151.46㎡という顔ぶれで、高めの4分の1が2億5,500万円まで伸びている点は見逃せない。立川駅周辺の公示地価は2025年に平均911,529円/㎡・前年比+7.23%の上昇(出典: 土地代データ)。地価の押し上げが駅近一棟の売出価格に反映されている可能性がある(推測)。
2020年以降(新省エネ基準)の中央値が3,990万円→4,680万円(+17.3%の上昇)
件数は55件→41件と絞られたうえでの上昇だ。この築年帯の中央築年は2026年、中央面積79.97㎡で、新築アパート・新築区分が中心とみられる。利回り中央値は3.78%と全帯で最も低い。仮説として、建築費高騰が新規供給の売出価格に直接乗り、利回りを削る形で価格に反映されている——という説明が最も素直だが、当サービスの集計データだけでは建築費との因果は確認できない。
東京都立川市 収益・投資用物件の中古市場の輪郭(当サービス集計)
328件を並べてまず驚くのは、価格の幅の広さだ。最安390万円の区分から、最高9億3,800万円の大型一棟まで、同じ「立川市の収益物件」という括りに収まっている。
集めた328件の内訳
当サービスが5サイトから収集した328件のうち、楽待159件・健美家159件がほぼ半々で全体の大半を占め、三井のリハウス5件、ピタットハウス3件、センチュリー21が2件と続く。収益物件ポータル系の掲載が厚く、仲介大手系は少数という構成だ。前月の366件からは−10.4%の減少で、在庫はやや絞られた。
価格はどこに集中しているか
価格中央値は4,830万円(前月4,730万円から+2.1%の上昇)。一方で平均は9,390万円と中央値のほぼ2倍にあり、高値側に長い裾を引いた分布であることがわかる。安めの4分の1は1,880万円、高めの4分の1は1億2,300万円。最安層(下位5%)は474万円、最上層(上位5%)は3億300万円で、こちらは前月と同水準だった。㎡単価中央値は45万円/㎡で、前月からほぼ横ばい。つまり「単価は動かず、どの規模の物件が並ぶかで中央値が揺れる」——これが今月の立川の姿だ。
掲載の出入り
観測期間中の新規掲載は103件、掲載終了は143件。週次で見ると8月第1週が新規33件・掲載終了54件と最も動き、9月に入ってからは新規7件と静かになっている(直近週は観測途中)。掲載終了までの日数は中央値28日、早いものは16.5日、長いものは64日というレンジ。1か月で入れ替わる世界だと考えておくのが実務的だ。
築年帯別の相場と価格の断層
立川市の収益物件には、はっきりとした築年の断層がある。しかもそれは「古いほど安い」という単純な話ではない。
築年帯ごとの中央価格
| 築年帯 | 件数 | 中央価格 | 中央築年 | 中央面積 | 利回り中央値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1980年以前(旧耐震) | 35件 | 1,880万円 | 1972年 | 54.78㎡ | 7.68% |
| 1981〜1999年(新耐震) | 120件 | 3,199万円 | 1988年 | 166.08㎡ | 6.75% |
| 2000〜2009年(品確法) | 57件 | 1億3,800万円 | 2003年 | 321.47㎡ | 5.50% |
| 2010〜2019年 | 9件(参考値) | 2,120万円 | 2016年 | 21.51㎡ | 4.08% |
| 2020年以降(新省エネ基準) | 41件 | 4,680万円 | 2026年 | 79.97㎡ | 3.78% |
本集計の最大ボリュームは1981〜1999年の120件。全体の3分の1強がこの世代に集まっている。
境界の前後で何が起きているか
新耐震基準(1981年6月施行)をまたぐと、中央価格は1,880万円→3,199万円へ+1,319万円。品確法(住宅の品質確保促進法、2000年施行)をまたぐと3,199万円→1億3,800万円と、1億円超の段差になる。ただしこの段差の正体は築年そのものよりも規模だ。中央面積が166.08㎡→321.47㎡へほぼ倍増しており、品確法世代のゾーンには大型一棟が集中している。
構造で重ねるとさらに解像度が上がる。1981〜1999年帯ではRC造33件の中央値が748万円(区分所有中心とみられる)なのに対し、鉄骨造10件は1億5,125万円、木造6件は6,565万円。同じ築年帯でも、区分か一棟かで桁が2つ違う。2000〜2009年帯では鉄骨造20件が3億300万円、RC造12件が1億3,800万円。一方1980年以前はSRC造3件が620万円、RC造8件が1,680万円と、少数の参考値ながら小口の区分が主戦場だ。
2010〜2019年帯の中央値2,120万円が「安く」見えるのは、この帯が9件の少数サンプルで、中央面積21.51㎡のワンルーム区分に偏っているため。築年で価格を語るときは、必ず面積とセットで見る必要がある。
旧耐震の比率とその影響
当サービスの集計で旧耐震は35件・10.7%。前月の9.0%から比率は上昇した。この層は利回り中央値7.68%と最も高い一方、金融機関の法定耐用年数を超えた物件が多く、融資年数が短くなりやすい。自己資金比率が上がり、キャッシュフローは表面利回りほど楽にならない。地震保険料や大規模修繕の一時費用も含めると、7%台の表面利回りが実質でどこまで残るかは慎重に見たい。逆に言えば、現金または短期回収前提の買い手にとっては、328件の中で最も価格交渉の余地が生まれやすいゾーンでもある。
投資指標の現実 — 東京都立川市 収益・投資用物件の利回りを分解する
利回りデータのある228件を帯別に切ると、景色はまったく違う4つの世界に分かれる。
利回り帯ごとの構成
| 利回り帯 | 件数 | 中央価格 | 中央築年 | 中央面積 | 帯内の利回り中央値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5%未満 | 58件 | 3,100万円 | 2006年 | 95.04㎡ | 4.00% |
| 5〜7% | 91件 | 1億2,300万円 | 1999年 | 289.45㎡ | 5.80% |
| 7〜10% | 60件 | 700万円 | 1985年 | 44.78㎡ | 8.42% |
| 10%以上 | 19件(サンプル少なめ) | 420万円 | 1983年 | 16.68㎡ | 12.14% |
最多は5〜7%帯の91件で、中心はここ。エリアプロフィールに記録された立川市の一棟物のサンプル利回りも5.47%(立川駅徒歩10分・満室稼働のRC4階建て、出典: goo住宅・不動産)、6.6%(立川駅徒歩6分の一棟売りマンション、出典: LIFULL HOME'S不動産投資)と、この帯にきれいに収まる。当サービスの集計値と外部の掲載事例が矛盾していないのは、読者にとって安心材料だろう。
注目すべきは、高利回り帯ほど価格も面積も小さいこと。7〜10%帯の中央価格は700万円・中央面積44.78㎡、10%以上に至っては420万円・16.68㎡。これは「築古ワンルーム区分の世界」であり、一棟の利回りとは別物として扱うべきだ。表の見た目だけで比較すると判断を誤る。
利回りと築年・構造の重ね合わせ
構造別に見ると、SRC造は6件の参考値ながら利回り中央値8.745%・中央築年1978年・中央価格1,800万円と、旧耐震の小口区分に寄っている。RC造は64件で中央値2,180万円・利回り6.75%、こちらも区分と一棟が混在。対して鉄骨造35件は中央値2億9,795万円・中央築年2003年・利回り5.5%と、完全に大型一棟のゾーンだ。木造9件は参考値として中央値5,050万円・利回り5.86%。
つまり本集計における高利回りの正体は、「築古 × 小面積 × 区分」の組み合わせであり、構造の優劣ではない。1981〜1999年帯のRC造33件の中央値が748万円という数字が、その事実を端的に示している。
表面利回りと実質利回りのギャップ
ここからは推測を含む注意点だ。エリアプロフィールでは、立川市の空室率が2018年時点で11.4%(2008年は10.2%)と報告されている(出典: LIFULL HOME'S不動産投資)。仮に空室率10%と運営費20%を置くと、表面8.4%の物件は実質6%前後まで落ちる計算になる。旧耐震の区分では、これに修繕積立金の値上げや専有部の設備更新が乗る。10%以上の帯は19件とサンプルが少なめで、価格帯も420万円前後と特殊だ。数字の派手さだけで飛びつく対象ではない、というのが本集計を眺めた率直な印象である。
立地軸でみる相場(駅徒歩・エリア内の偏り)
意外にも、駅から遠いほうが利回りは高いのに、単価は安い——立川ではこの教科書どおりの構図が、今月もはっきり出た。
当サービスが収集した328件を駅徒歩帯で分けると、1〜5分は21件で中央価格8,650万円・利回り中央値5.875%、6〜10分は87件で4,980万円・5.5%、11〜15分は54件で2,780万円・6.575%、16〜20分は11件で1,480万円・7.865%。徒歩1〜5分帯と16〜20分帯では中央価格に7,170万円の開きがあり、利回りはおよそ2ポイント逆転する。21分以上は6件の参考値で5,240万円・7.0%。母数が多く信頼して読めるのは6〜10分(87件)と11〜15分(54件)の2帯で、立川の収益物件の主戦場はここだと言っていい。
注意したいのは、6〜10分帯の中央値が前月6,000万円→今月4,980万円と−17.0%動いている点。同時に1〜5分帯が+38.1%の上昇なので、当サービスの集計上は「駅近に高額物件が寄り、中距離帯に手頃な物件が増えた」という並びの変化が起きている。物件そのものが値下がりしたわけではない可能性が高い(推測)。
町丁別の偏り
地区別では錦町が67件で最多、中央価格4,880万円・利回り5.75%・中央面積294.245㎡と、一棟の集積地になっている。次いで富士見町40件(4,640万円・利回り8.74%)、高松町19件(2,780万円・6.55%)、曙町12件(6,170万円・3.70%)、柴崎町11件(2億5,500万円・5.27%)、砂川町11件(980万円・9.55%)。曙町と柴崎町は駅至近の商業エリアらしく単価が高く利回りが低い一方、砂川町は980万円という手頃さと9.55%の高利回りが同居する。高松町以下はサンプルが10件台のため、傾向として見る程度にとどめたい。
外部の地価データも整合的だ。立川駅から160mの曙町2-91-6は5,920,000円/㎡・商業地域かつ防火地域(出典: 東急リバブル)、立川駅から約1000mの富士見町2-13-8は348,000円/㎡(出典: 小田急不動産ステップオン)。駅からの距離で地価が一桁変わるエリアであり、本集計の徒歩帯別価格差はその写し鏡と読める。なお相続税路線価では、2024年に錦町の上昇率が市内で大きかったと報告されている(出典: souzoku.m-tax.net)。
リスク要素と注意ポイント
「立川は借地権や再建築不可が少ない」——今回の328件を見る限り、この印象はデータでも裏づけられた。
当サービスの集計で確認できたリスク要素の比率は、旧耐震が35件・10.7%、再建築不可が1件・0.3%、借地権と告知事項は0件。都心の下町エリアで頻出する権利系の難物は、本集計の範囲ではほぼ見当たらない。ただし旧耐震の比率は前月9.0%から10.7%へ上昇しており、築古在庫がじわりと積み上がる方向にある点は覚えておきたい。
旧耐震(1981年6月の新耐震基準施行より前の建物)で実務上ネックになるのは、第一に融資だ。法定耐用年数の残存が乏しいと融資期間が短くなり、月々の返済負担が跳ね上がる。表面利回り7.68%(旧耐震帯の中央値)でも、10年融資と25年融資では手残りがまるで違う。第二に保険。耐震性能に応じた地震保険料の差、そして共用部の大規模修繕が近い物件では、購入直後に一時金の話が出るケースがある。第三に出口。買い手側も同じ融資制約を受けるため、売却時の買い手層が現金勢に絞られやすい。
運営面のリスクとしては空室がある。エリアプロフィールによれば立川市の空室率は2018年時点で11.4%、2008年の10.2%から上昇している(出典: LIFULL HOME'S不動産投資)。人口は183,581人・89,599世帯で緩やかな増加基調、単身世帯が増えているとの整理もあり(出典: RENOSYマガジン)、賃貸需要の土台は厚い。それでも供給が集中する駅遠・築古帯では、空室期間の長期化を織り込むのが妥当だろう(推測を含む)。
規制面では、立川駅至近の曙町二丁目が商業地域かつ防火地域に指定されている(出典: 東急リバブル)。建替えや用途変更を視野に入れるなら、防火規制のコスト増は事前に確認したい。なお立川市の洪水・液状化などハザード情報、用途地域の構成比、旧耐震建物の市全体比率については、今回参照できたエリア情報の範囲では公開情報未確認であり、購入検討時は必ず市のハザードマップと都市計画情報で個別に当たってほしい。
最後にデータ側の限界も。本集計の価格は売出時点の掲載価格であって、成約価格ではない。指値が入る前提の売出も含まれる点は差し引いて読む必要がある。
国交省取引事例で当サービス集計を裏付ける
成約データはどこまで当サービスの集計と整合するのか——ここは正直に書いておきたい。国土交通省の取引価格情報については、今回参照できたエリア情報の中では立川市の成約事例が取得されておらず、成約ベースの価格・面積・築年の突き合わせは未確認だ。
代わりに、収益物件ポータル上で確認された募集中物件が参考として整理されている。具体的には、2026年1月築予定の新築木造アパート(延床273.55㎡・土地182.47㎡)、2005年1月築の区分マンション3LDK・専有75.13㎡、1991年3月築のオーナーチェンジ区分1K・専有19.38㎡、1986年8月築の一棟RCマンション(いずれも出典: 三井不動産リアルティ)。いずれも価格は非開示で、成約価格ではない点に注意が必要だ。
それでも、当サービスが5サイトから収集した328件との顔ぶれの一致は確認できる。専有19.38㎡の築35年オーナーチェンジ区分は、本集計の下位10%層(中央面積16.74㎡・中央築年1983年)とほぼ重なる。専有75.13㎡・2005年築の区分は、曙町の中央面積75.13㎡・中央築年2005年という数字と符合する。新築木造アパートは2020年以降帯(中央面積79.97㎡・利回り中央値3.78%)の系統だ。掲載サイトが違っても、立川で流通している収益物件のタイプは大きくは変わらない、ということになる。
また掲載件数の規模感として、健美家で259件、三井不動産リアルティで7件という数字も記録されている(出典: 健美家/三井不動産リアルティ)。ポータルによって桁が違うため、1サイトだけを見て「在庫が少ない」と判断するのは早計だと言える。
データが示す「お得ゾーン」と「プレミアムゾーン」
同じ立川市で、600万円以下の32件と2億8,995万円以上の32件が同時に並んでいる。この両端の顔ぶれを見ると、投資戦略の分岐点がはっきりする。
お得ゾーン(下位10%層)
下位10%の境界価格は600万円。この層32件の中央築年は1983年、中央面積は16.74㎡、駅徒歩は中央値13分。要するに「築40年前後・ワンルーム・駅からやや歩く区分」だ。前月と同じ600万円ラインで、価格帯としては動いていない。利回りは高く、7〜10%帯(60件・中央価格700万円)や10%以上の帯(19件・中央価格420万円)の顔ぶれと重なる。融資を使わず現金で買い、家賃を積み上げていくタイプの投資家には現実的な選択肢になる。ただし修繕積立金の増額、旧耐震ゆえの出口の狭さ、そして立川市の空室率11.4%(2018年時点、出典: LIFULL HOME'S不動産投資)という前提は忘れずに。
プレミアムゾーン(上位10%層)
上位10%の境界価格は2億8,995万円で、前月の2億8,400万円から+2.1%の上昇。この層32件の中央築年は2003年、中央面積は487㎡、駅徒歩は中央値6分。品確法世代・大型・駅近という三拍子が揃った一棟物のゾーンだ。鉄骨造35件の中央値が2億9,795万円という数字とも整合する。利回りは5%台前半が中心で、キャピタル(資産価値)重視かつ法人・資産家向け。立川駅周辺の公示地価は2025年に前年比+7.23%の上昇(出典: 土地代データ)であり、土地の積算評価が押し上げられている局面という背景がある。
追いかけ方の問題
ここで効いてくるのが時間だ。当サービスの集計では、掲載が終了するまでの日数は中央値28日、早い4分の1は16.5日で消えている。今回の期間も新規103件に対し掲載終了143件と、入れ替わりのほうが速い。しかも狙い目は「600万円以下の区分」「駅徒歩6分・487㎡級の一棟」のように条件が細かい。週末にポータルを巡回するリズムでは、条件に合う1件が出てから気づくまでに半月が過ぎる計算になる。毎日、できれば分単位で自動追跡する仕組みが要る、というのはデータから素直に導かれる結論だ。
よくある質問(当サービス集計での回答)
Q1. 東京都立川市の収益・投資用物件の中古相場はいくらですか?
当サービスが5サイトから収集した328件(2026年8月4日〜9月3日)の集計では、価格中央値は4,830万円、㎡単価中央値は45万円/㎡です。安めの4分の1が1,880万円、高めの4分の1が1億2,300万円、最安層(下位5%)は474万円、最上層(上位5%)は3億300万円。区分ワンルームから大型一棟までが同じ括りに入るため、中央値だけでなく規模別に見ることをおすすめします。
Q2. いまは買い時ですか?
当サービスの集計では、価格中央値は前月4,730万円→今月4,830万円(+2.1%の上昇)、㎡単価中央値は45万円/㎡でほぼ横ばいでした。在庫は366件→328件(前月比−10.4%)と絞られています。単価が動かず在庫が減る局面は、条件の良い物件から先に消えやすい状態と読めます(推測)。立川駅周辺の公示地価は2025年に前年比+7.23%の上昇(出典: 土地代データ)で、土地評価は上昇基調です。買い時の判断は個別の利回りと融資条件次第ですが、探索は継続的に行うのが合理的です。
Q3. 旧耐震物件はどのくらい流通していますか?
当サービスの集計では、328件のうち旧耐震(1981年6月の新耐震基準施行より前)に該当するのは35件・10.7%で、前月の9.0%から比率は上昇しました。中央価格は1,880万円、中央築年1972年、中央面積54.78㎡、利回り中央値7.68%です。利回りは高いものの、融資期間が短くなりやすく、出口で買い手が現金勢に絞られやすい点は織り込んでおきたいところです。
Q4. 利回りが高い物件にはどんな共通点がありますか?
当サービスの集計では、利回り7〜10%帯60件の中央価格は700万円・中央築年1985年・中央面積44.78㎡、10%以上の帯19件(サンプル少なめ)は420万円・築1983年・16.68㎡でした。つまり高利回りの正体は「築古 × 小面積 × 区分」です。地区別では砂川町が利回り中央値9.55%、富士見町が8.74%と高め。ただし立川市の空室率は2018年時点で11.4%(出典: LIFULL HOME'S不動産投資)で、表面利回りから運営費と空室を引いた実質で見る必要があります。
Q5. 駅徒歩によって価格はどれくらい違いますか?
当サービスの集計では、駅徒歩1〜5分が中央価格8,650万円(21件・利回り5.875%)、6〜10分が4,980万円(87件・5.5%)、11〜15分が2,780万円(54件・6.575%)、16〜20分が1,480万円(11件・7.865%)でした。1〜5分と16〜20分の中央価格差は7,170万円、利回りはおよそ2ポイント逆転します。徒歩1〜5分と16〜20分は件数が少なめのため、傾向として見る程度が安全です。
Q6. 今月の立川で特に注目すべき動きは何でしたか?
当サービスの集計で最大の変化は、利回り5〜7%帯の中央値が8,800万円→1億2,300万円(前月比+39.8%の上昇)となったことです。件数は105件→91件に減っており、小ぶりな案件が先に掲載終了して大型一棟が残った入れ替わり効果とみられます(推測)。同時に駅徒歩1〜5分帯も6,265万円→8,650万円(+38.1%の上昇)。今月の立川は「高額・駅近・大型」に在庫の重心が移った月だと読めます。
Q7. 狙いの条件で東京都立川市の収益・投資用物件の新着を毎日追うには?
当サービスの集計では掲載終了までの日数は中央値28日、早い4分の1は16.5日です。手作業の巡回では取りこぼしが出ます。LINEで「物件ウォッチ」を友だち追加し、「東京都立川市 投資」と送るだけで監視が始まります。センチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待・三井のリハウスの5サイトを15分間隔で自動巡回し、新着・価格変動・掲載終了を通知します。エリア、カテゴリ、予算、利回り、築年、面積などの複合条件で絞り込み可能。無料プラン(24時間遅延・1監視)があり、リアルタイム通知やAI分析を含む有料プランは月額980円からです。
2026年9月のハイライトと注意点
今月のハイライトは、価格そのものではなく「並びの入れ替わり」だ。当サービスが5サイトから収集した328件で、利回り5〜7%帯の中央値は8,800万円→1億2,300万円(前月比+39.8%の上昇)。同時に件数は105件→91件へ減り、駅徒歩1〜5分帯も6,265万円→8,650万円(+38.1%の上昇)となった。一方で㎡単価中央値は45万円/㎡でほぼ横ばい。単価が動いていないのに中央値が跳ねるのは、値上がりではなく「どの規模の物件が残っているか」が変わったサインと読める。手頃な一棟から先に掲載終了し、大型が居残った可能性が高い(推測)。読み方の注意も2点。ひとつ、ここで扱う価格は売出時点の掲載価格であり、成約価格ではないこと。ふたつ、同じ物件が複数サイトに載っている場合はそれぞれ1件として数えているため、実棟数は件数より少なくなり得ること。この2点を踏まえてなお、重心の移動ははっきり読み取れる。
本レポートは、物件ウォッチが 5サイト(センチュリー21, 健美家, ピタットハウス, 楽待, 三井のリハウス)から自動収集した掲載データ 328件(2026-08-04 〜 2026-09-03)を集計した分析です。日本の不動産市場全体の動向を示すものではなく、掲載データからは売買の成約は分かりません。物件の購入判断は必ずご自身の調査と専門家への相談のうえで行ってください。次回の更新は来月初旬を予定しています。
328件超の東京都立川市 収益・投資用物件から条件に合う1件を
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※ この記事のデータは物件ウォッチがセンチュリー21・健美家・ピタットハウス・楽待・三井のリハウスを横断して収集した2026年9月4日時点の情報です。実際の価格・在庫は各サイトにてご確認ください。現在掲載中の注目物件20件は 東京都立川市 収益・投資用物件の注目物件一覧 から確認できます。